杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

亜人

2018年04月21日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)

2017年9月30日公開 109分

2017年、東京。病気の妹を救うために医学を志す研修医の永井圭(佐藤健)は、ある日交通事故で死亡した直後に生き返ったのをきっかけに、絶対に死なない新人類「亜人」であることが発覚する。亜人研究施設に監禁されて非人道的な実験のモルモットにされた圭は、同じく亜人で人類に牙をむく佐藤(綾野剛)によって救われるが、佐藤が描く亜人の未来に共感できない圭は、亜人と人類の壮絶な戦いに身を投じていく。

 

2015~16年に劇場3部作とテレビシリーズ2期でアニメ化もされた桜井画門の「亜人」を実写映画化・・・ということですが、今回の上映まで全く知らなかった 

冒頭から非人間的で残虐な人体実験の映像が続き、それだけでもげんなりでしたが、佐藤たちテロリストとの戦いも死んでは生き返りの連続が多すぎて何だかな~~ フィクションとして楽しめる向きには最高のエンターテイメントかもですが、実写になっているとちょっと引いてしまいます。

亜人から出現する黒い幽霊は彼らの分身のような存在でしょうか。従順な者もいれば勝手気ままな者もいるようで、これもよくわからなかったですが、亜人同士に加えて幽霊同士のバトルもあるので、好きな人にはこの実写化は堪らないんでしょうね

厚生労働省の冷徹な役人・戸崎(玉山鉄二)の護衛は、実は亜人の女性秘書(川栄李奈)ですが、彼女が同じ亜人である佐藤たちへの人体実験に対して何も感じていなかったのかとか、そもそも何故戸崎に従うのかとかの説明が全くないのも、原作やドラマを知らない身には意味不明でした。説明がないといえば、永井の妹は何の病気?病院抜け出してけっこう過酷な状況でも平気そうなんですが

20年もの間モルモットにされていた永井が「人間」に対して憎悪の念を抱くのは理解できます。自らを実験台にされて作られた毒をばら撒いての復讐というのもありだよね。開発した製薬会社の社長の傲慢さや政治家たちの保身の図はさもありなんと思えるところが実はけっこう恐いところでもあります。

永井が佐藤の側に付けず、戸崎に交換条件付きで協力を申し出るところは、冷静な彼らしい選択でしょう。

亜人はその再生を残された体の一番大きな部分からできるというのが重要なポイントで、ラストも永井の綿密な計画の成功として違和感なく受け取れました。

不死身な亜人も痛みは感じるのだから、あれだけ何度も痛みを伴う死を繰り返せば精神破綻してしまうんじゃないかと・・佐藤はその意味でも犠牲者なのかな やっぱり一番恐いのは「人間」ですかね。


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