暑さ寒さも和らいで、一気に涼しくなりました。
暑がりのワタクシは、このまま秋に突入してくれないかな~、と思っております。
決して夏は嫌いでは無いけれど、通勤がウンザリなんですよね。
それはさておき、来る「第14回ファミリーコンサート」では、オッフェンバックの「天国と地獄」という作品をお届けします。
正確にはこの作品「地獄のオルフェ(Orpheé aux Enfers)」と言いまして、お届けするのは第3幕の序曲です。
正式なタイトル等についてはプログラムに詳しく書いてあると思いますので割愛しますが、それこそ誰もが知っている曲ですね。
先日放送されていた「響け!ユーフォニウム」というアニメでも、コンクールの自由曲として登場していました。
「天国と地獄」序曲は文明堂のCM「カステラ1番、電話は2番」でお馴染みですが、この「天国と地獄」という作品のストーリーをご存知の方はそれほどいらっしゃらないような気がします。
ネットで調べると「当時リバイバルブームが来ていた“オルフェオとエウリディーチェ”のパロディ」とあります。
“オルフェオとエウリディーチェ”は、愛する妻エウリディーチェが毒蛇に噛まれて死んでしまい、悲嘆に暮れる主人公オルフェオを気の毒に思った全知全能の神ゼウスが、
「諸々の条件をクリアすれば、地獄に行って妻を取り戻しても良いよ。」
と、オルフェオに告げ、オルフェオが地獄を冒険するお話です。
妻を取り戻す諸々の条件のひとつに「何があっても決して振り向いてはならない」というのがあり、オルフェオはこれを守れず「妻ロスト!!残念!!!」というお話です。
どこかで聞いた事ありませんか?
実は、日本神話にも同じような話があるんです。
イザナギがイザナミを地獄から連れ戻そうとするというお話です。
興味深いですね~。
でも、長くなるのでここでは割愛。
さて、これを下敷きにした「天国と地獄」ですが、元のお話と大きく違うのは…、
主人公オルフェも妻ウーリディスにも愛人がいて適当によろしくやっているんですが、原作どおり、とりあえずウーリディスは死んじゃいます。
死んでしまうと悲劇なんですが、実は、ウーリディスの恋人は地獄の大王プリュトン。
不貞を働いていたウーリディスは、当然地獄行き。
ウーリディスもプリュトンも、地獄で出会えてハッピーなのです。
しかしと言いますか実と言いますか、このウーリディス、ものすごい美人なのでした。
女の子大好きな神々の王ジュピテルも、「ウーリディス、イイんじゃね?」と言いながらプリュトンからの略奪を試みます。
これは困ったとプリュトン、ウーリディスを閉じ込めてしまいます。
閉じ込められちゃ退屈なので、ウーリディスは地獄から逃げ出したくなります。
が、幽閉されているのでそれも叶わず。
と、いうところに、ハエに姿を変えたプリュトンが登場。
ハエなので扉を易々と抜けると、ウーリディスに「一緒に逃げよう」と告げます。
閉じ込められる事に飽き飽きした尻軽なウーリディスは、二つ返事で同意。
しかし、逃げようとするジュピテルとウーリディスの前に、立ちはだかるプリュトン。
三角関係が発覚し、すったもんだの大騒ぎ。
さて、オルフェは妻がいなくなって自由を謳歌出来るので万歳!なんて思っておりましたが、オルフェは音楽院の院長を務めるセレブリティ。世論がやかましいので、体裁を保つために渋々地獄にウーリディスを迎えに行く羽目になります。
で、三角関係で揉めてる現場に唐突に現れるオルフェ。
「世間がやかましいので、ウーリディスを連れて帰りたい。」と言います。
「世間が言うなら仕方ないな。」と、ジュピテルは「現世に帰るまで振り向かなければOK。」とオルフェに告げます。
原作では「何があっても決して振り向いてはならない」とされ、愛しさのあまり我慢できずに振り向いたから悲劇となるわけですが、
ただ世間がやかましいから迎えに来ただけで、愛の無いオルフェは全然振り向く素振りを見せません。
「我慢出来ずに振り返るだろう」と高を括っていたジュピテルですが、淡々と現世に向けて歩くオルフェに痺れを切らし、オルフェの背後に雷を落とします。
この雷にビックリして振り返ったオルフェ。
「はい~、振り向いちゃった~、終了~~~~~!」と、喜ぶジュピテル。
とりあえず迎えに行ったので世論も納得、妻の奪還に失敗して、むしろハッピーなオルフェ。
退屈なところから抜け出せて、晴れて自由になったウーリディス。
こうしてみんなハッピーになりましたとさ、というお話です。
ヒドイ話ですね~(笑)
この「天国と地獄」は、当時のフランス政府への痛烈な批判と風刺を込めたと言われておりますが、それはそれとして、観に行くと結構本気で笑える作品です。
DVDでも観る事が出来ますが、もし、公演に巡り合ったらぜひ足を運んでみる事をおススメします。
「DVDも見付からないし、公演に足を運ぶのも敷居が高いしな~。」という方は、入場無料で気軽に来られる「第14回ファミリーコンサート」をおススメします。
ぜひぜひ、よろしくお願いします。
暑がりのワタクシは、このまま秋に突入してくれないかな~、と思っております。
決して夏は嫌いでは無いけれど、通勤がウンザリなんですよね。
それはさておき、来る「第14回ファミリーコンサート」では、オッフェンバックの「天国と地獄」という作品をお届けします。
正確にはこの作品「地獄のオルフェ(Orpheé aux Enfers)」と言いまして、お届けするのは第3幕の序曲です。
正式なタイトル等についてはプログラムに詳しく書いてあると思いますので割愛しますが、それこそ誰もが知っている曲ですね。
先日放送されていた「響け!ユーフォニウム」というアニメでも、コンクールの自由曲として登場していました。
「天国と地獄」序曲は文明堂のCM「カステラ1番、電話は2番」でお馴染みですが、この「天国と地獄」という作品のストーリーをご存知の方はそれほどいらっしゃらないような気がします。
ネットで調べると「当時リバイバルブームが来ていた“オルフェオとエウリディーチェ”のパロディ」とあります。
“オルフェオとエウリディーチェ”は、愛する妻エウリディーチェが毒蛇に噛まれて死んでしまい、悲嘆に暮れる主人公オルフェオを気の毒に思った全知全能の神ゼウスが、
「諸々の条件をクリアすれば、地獄に行って妻を取り戻しても良いよ。」
と、オルフェオに告げ、オルフェオが地獄を冒険するお話です。
妻を取り戻す諸々の条件のひとつに「何があっても決して振り向いてはならない」というのがあり、オルフェオはこれを守れず「妻ロスト!!残念!!!」というお話です。
どこかで聞いた事ありませんか?
実は、日本神話にも同じような話があるんです。
イザナギがイザナミを地獄から連れ戻そうとするというお話です。
興味深いですね~。
でも、長くなるのでここでは割愛。
さて、これを下敷きにした「天国と地獄」ですが、元のお話と大きく違うのは…、
主人公オルフェも妻ウーリディスにも愛人がいて適当によろしくやっているんですが、原作どおり、とりあえずウーリディスは死んじゃいます。
死んでしまうと悲劇なんですが、実は、ウーリディスの恋人は地獄の大王プリュトン。
不貞を働いていたウーリディスは、当然地獄行き。
ウーリディスもプリュトンも、地獄で出会えてハッピーなのです。
しかしと言いますか実と言いますか、このウーリディス、ものすごい美人なのでした。
女の子大好きな神々の王ジュピテルも、「ウーリディス、イイんじゃね?」と言いながらプリュトンからの略奪を試みます。
これは困ったとプリュトン、ウーリディスを閉じ込めてしまいます。
閉じ込められちゃ退屈なので、ウーリディスは地獄から逃げ出したくなります。
が、幽閉されているのでそれも叶わず。
と、いうところに、ハエに姿を変えたプリュトンが登場。
ハエなので扉を易々と抜けると、ウーリディスに「一緒に逃げよう」と告げます。
閉じ込められる事に飽き飽きした尻軽なウーリディスは、二つ返事で同意。
しかし、逃げようとするジュピテルとウーリディスの前に、立ちはだかるプリュトン。
三角関係が発覚し、すったもんだの大騒ぎ。
さて、オルフェは妻がいなくなって自由を謳歌出来るので万歳!なんて思っておりましたが、オルフェは音楽院の院長を務めるセレブリティ。世論がやかましいので、体裁を保つために渋々地獄にウーリディスを迎えに行く羽目になります。
で、三角関係で揉めてる現場に唐突に現れるオルフェ。
「世間がやかましいので、ウーリディスを連れて帰りたい。」と言います。
「世間が言うなら仕方ないな。」と、ジュピテルは「現世に帰るまで振り向かなければOK。」とオルフェに告げます。
原作では「何があっても決して振り向いてはならない」とされ、愛しさのあまり我慢できずに振り向いたから悲劇となるわけですが、
ただ世間がやかましいから迎えに来ただけで、愛の無いオルフェは全然振り向く素振りを見せません。
「我慢出来ずに振り返るだろう」と高を括っていたジュピテルですが、淡々と現世に向けて歩くオルフェに痺れを切らし、オルフェの背後に雷を落とします。
この雷にビックリして振り返ったオルフェ。
「はい~、振り向いちゃった~、終了~~~~~!」と、喜ぶジュピテル。
とりあえず迎えに行ったので世論も納得、妻の奪還に失敗して、むしろハッピーなオルフェ。
退屈なところから抜け出せて、晴れて自由になったウーリディス。
こうしてみんなハッピーになりましたとさ、というお話です。
ヒドイ話ですね~(笑)
この「天国と地獄」は、当時のフランス政府への痛烈な批判と風刺を込めたと言われておりますが、それはそれとして、観に行くと結構本気で笑える作品です。
DVDでも観る事が出来ますが、もし、公演に巡り合ったらぜひ足を運んでみる事をおススメします。
「DVDも見付からないし、公演に足を運ぶのも敷居が高いしな~。」という方は、入場無料で気軽に来られる「第14回ファミリーコンサート」をおススメします。
ぜひぜひ、よろしくお願いします。