アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

錦秋の信濃路を行く「あさま」

2016-10-08 10:00:00 | 鉄道写真(EC)

10月に入り気候も大分落ち着いてきてホッとしている。とにかく先月の天気には泣かされた。特に撮影に出なくても、こう毎日雨降りばかりでは、何をするのにも憂鬱になってしまっていた。ようやく本来の秋らしい青空が見え始めて、少し心が開放された気分だ。

さてこうなると趣味活動にも拍車が掛るというもので、音楽の秋、そして撮影の秋を楽しみたい。今月、来月といくつか演奏会の予定が入っているが、アントンKにとってどんな印象のコンサートになるだろうか。今から楽しみ。今後その感想でもここでご披露できれば思っている。また鉄道撮影の方も、夏とは違って本腰を入れなければいけない。朝夕の撮影は厳しくなった分、日中に太陽の恵みを感じられるからだ。今年は秋を求めて少し遠出を考えている。その報告も今後できれば嬉しく思うが、果たしてどうなることか・・・

掲載写真は、やはりこの季節、当時は集中して通い詰めていた信越本線を行く特急「あさま」。長野新幹線が現実的になり、カウントダウンが始まった頃、碓氷峠が廃止という衝撃を受けながら、碓氷と合わせて長野県側にもとことん足を踏み入れて撮影していた時のもの。ロクサンに象徴される碓氷の険しさにも憧れていたが、軽井沢を越え浅間山を見ながら小諸へと下りて行く信濃路にもお気に入りのポイントがいくつかあった。日が傾き出した頃、追分の築堤はまさにゴールデンタイムを迎える。一気に気温が下がって行くのがわかるが、黄色や赤色が輝き出し、そして影も秒単位で延びて行く。そこへ上野を目指す特急あさまが滑り込んできた。この189系こそ、本来の使命たる姿なのだ。

1995-11-02     3024M  あさま24号  189系  JR東日本/信越本線:信濃追分-御代田

                           PENTAX 67にて撮影


ウィーン・フィルの「ライブ・ビューイング」

2016-10-05 10:00:00 | 音楽/芸術

サントリーホールも早いもので今年30周年。それに合わせてかどうかわからないが、「音楽がであう。音楽にであう。」をテーマにアークヒルズの音楽週間が始まった。そのオープニングを飾る一大イベントとして、ウィーン・フィルのガラ・コンサートがあり、それも今時とも言うべきライブ・ビューイングを行うということで、ちらっと覗いてきた。

毎年秋になると来日するウィーン・フィルハーモニー管弦楽団。今年はズビン・メータとともにやってきた。アントンKも毎年やってくるウィーン・フィルの指揮者と演目は、毎度の関心ごとで、発表されるまでいつもわくわくして待つことになるが、結果として今回の演目では食指は動かなかった。ウィーン・フィルのブルックナーやベートーヴェンは、経験から言えば、基本的に良いに決まっている。もちろんこれは、アントンKの思い込み第一主義の意見であり、偏ったものだが、オーケストラの中でも、ウィーン・フィルの音色は別格だし、実演奏の体験は、何事にも代えがたい。しかし今回の指揮者のメータ。この今年80歳になった巨匠の域に達したメータが、アントンKにはよくわからないのだ。LP~CDの録音にも今まで数多く触れてきたし、実演でもオケこそ違うが、イスラエル・フィルやロサンジェルス・フィル等経験はある。しかし悲しいかな、実演では裏切られてばかり・・・全ての演目を聴いている訳ではもちろんないから、何とも言えないが、アントンKにとっては、常に不完全燃焼に陥る内容だった。こんな経験があるから、どうしても大好きなウィーン・フィルとは言え指揮者を見て二の足を踏んでしまうのだ。

こんな思いから、ウィーン・フィルは自分の中で(無理して)今年は遠い所に置いていたが、気軽に立ち寄れるライブ・ビューイングがあるというので、本当に当日になってから出かけてしまった。この日は、特別な招待客のみで開催されるガラ・コンサートがあり、その演奏会の一部が、サントリーホール前のカラヤン広場にてオーロラビジョンを使ってのライブ・ビューイングという形。こんな形でのイベントは初めてではないだろうか?この日は正装コンサートだからなのか、ホール正面には、赤いジュータンが敷かれ、花が飾られいつもとは違う雰囲気を醸し出しており、それだけでも気持ちが高まってしまうというものだ。また広場には出店も多く、気軽にワインやビールを片手に音楽に触れられるような、ヨーロッパさながらの景色を見る思いだった。

実際、ウィーン・フィルの演奏が大きなビジョンに映し出されたのは、第3部に入ってからで、ヨハン・シュトラウスのワルツやポルカをニューイヤーコンサートのように演奏していたが、当然ながらスピーカから流れ出る音色は、ウィーン・フィルのそれとは判らず、雰囲気を楽しむといったBGMと化していた。まあそれでいい、十分だと思った。

掲載写真は、アンコール演奏でサプライズ登場となった小澤征爾とともに指揮するメータ。後でわかったことだから仕方ないが、小澤さんご登場なら、やはり実演に触れてみたかった。

2016-10-02          サントリーホール30周年記念ガラ・コンサート

 


EF65PF「瀬戸」

2016-10-02 10:00:00 | 鉄道写真(EL)

東海道線ブルトレ「瀬戸」を思い出したということで、昔の画像より、同じような縦位置にて撮影した画像を選んでみた。今回の甲種回送に装着されたヘッドマークは、「瀬戸」をモチーフにして作成されたもの。こうして改めて比較するとよくデザインされていて記憶がダブるのも仕方がないくらいのマークだった。

寝台特急「瀬戸」は、90年代までのブルトレ全盛期、東京に早朝到着する第一弾グループの1本だった。EF65P型に始まり、その後EF65PF型に変更、以後285系電車の登場で現在に至る、四国への連絡特急だ。現在のサンライズこそ高松や松山まで足が伸びているが、当時は、本四架橋りょうは存在せず宇野行きの特急だった。どちらかというとアントンKには、走行区間の短い地味なブルトレのイメージがあるが、早朝の撮影しづらい時間帯を駆け抜けるため、「出雲」とともに中々撮りづらく手ごわい被写体だったことを思い出す。

最近、休車中のEF652050が大宮工場へ全検入場したと聞いた。現在お若い鉄道ファンの間では大フィーバーしている2139号機よりはるかに形態が好みの2050号機だが、万が一の国鉄色復活を期待して、機番は違うが、同ロットの1053号機の牽く「瀬戸」を掲載してみた。

1994-05-13    14レ  EF651053   瀬戸   JR東日本/東海道本線


東海道線最後の客レ

2016-10-01 10:00:00 | 鉄道写真(EL)

「今回の客車甲種回送は、おそらく東海道本線を走る最後の客車列車となるだろう。」

こう言われてしまうと、どんなに普段は動けない週でも、何とかやりくりして時間を捻出し出掛けたくなるのが鉄の証。増してや四国から出てくる甲種回送だからかつての寝台特急「瀬戸」をイメージしたPRマークが付くとなれば迷うはずがない。日常あまり積極的ではなくなった甲種回送列車の撮影も、この列車だけは撮影したいという気持ちでいっぱいになってしまった。

アントンKの場合、ここ数年は、撮影の幅を自ら広げることで被写体を拡大し、また撮影も記録的なものより情感を大切にした撮影を心がけるようにしているが、この日だけは少し昔に戻った気持ちになった。ちょうど学生時代に東海道線のいわゆる九州ブルトレが65PF型になり、真新しい65PFがヘッドマークも誇らしげに疾走していた姿を思い出していたからだ。EF66に代わるまでの数年間、友人とともに通った撮影地が色々脳裏に甦ったが、今ではそんな撮影地も変わり果てている。今回は、そんなことを想いながら、思い出深い撮影地を巡って見ようと西に向かった。

その中から今回は、特別なヘッドマーク装着ということで前面アップのものを掲載。アントンKの年代では、今回の12系・14系による回送列車をブルートレインとは呼びたくないが、平成生まれの鉄チャンからすれば、この列車は、明らかにブルートレイン、ブルトレとして認知しているようで、たとえ赤プレートであっても、

ヘッドマーク付きEF65+ブルーの客車=ブルートレイン→国鉄型→感動!となるようだ。

時より強い雨が降り出す相変わらずの不安定な天候の中、ゆっくりとロクゴがファインダーに飛び込んできた。いつもは地味な貨物の先頭に立つ2139号機だが、この時だけはスターの貫録十分に轟音とともに目の前を走り去って行った。往年のブルトレ、特急「瀬戸」とダブって見えたのはアントンKだけではあるまい。

2016-09      8862レ  東武鉄道譲渡用12系14系甲種回送    東海道本線/