アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

コバケン 大阪フィルを振る!

2018-08-28 21:00:00 | 音楽/芸術

コバケン(小林研一郎)が,大阪フィルで3大交響曲を振るというので大阪まで行ってきた。

大阪フィルを指揮するコバケンは、アントンKにとってはお初の組み合わせとなり、聴く前からどんな相性なのか大変興味があったのだが、この組み合わせは近年何度となく演奏されているはず。今まで中々巡り合えずに来ただけの話である。今回は、新シーズン前の夏休みで日曜日ということも重なり、時間を作れた訳だが、大阪まで行って鑑賞しようと思った最大の理由は、大阪フィルの首席客演コンマスである崔文洙氏の出演がわかったからだった。

コバケンの演奏には、2000年初頭にかなり集中して鑑賞した経験があり、炎のコバケンと呼ばれる由縁が良く分かっていたが、このコバケンの指揮で崔文洙氏率いる大フィルが、どんな演奏を繰り広げるのかが、今回の一番の関心事となった。

今回のプログラムは、教科書にも載っているような「未完成」、「運命」、「新世界より」、ととても有名な楽曲が並ぶ。が、よく考えてみると、こんなにまとめて演奏するコンサートも珍しいと考えられるのだ。当日の聴衆からも、知っている楽曲は楽しめるとの会話もあちこちらから聞こえてきていた。事実、アントンKにとっても、あまりに有名でもてはやされてきた楽曲ではあるが、ただ単に外面的な音楽だけに留まらず、その音楽に潜んでいる内面性を多々感じることができたのでとても満足できた。未完成における微弱音に忘れていた音楽の深さを想い、運命では人間の真実を再確認した想い。新世界よりでは、郷愁の念からの懐かしさを感じる。若い時代に散々聴いた楽曲も、こうして今改めて鑑賞する機会を持ててとても贅沢にも感じてしまった。

こんな想いになるのも、やはり今回の演奏は素晴らしかった。本番にかけたコバケンとコンマス崔文洙とのガチンコ一番勝負のような気迫押し寄せる熱演を目のあたりにしたのだから、当然の成り行き。細かなニュアンスは、弦楽器群から大いに聴きとれ、こんな有名楽曲でも新しい発見がある。全く様相を変えた表現など、聴いていてワクワクしてしまったのだ。思っていた通り、コバケンと大阪フィルのタッグもベストマッチに感じ、今後がさらに楽しみに思えたのである。

大阪フィルハーモニー交響楽団

3大交響曲の夕べ

シューベルト 交響曲第7番 ロ短調 D759 「未完成」

ベートーヴェン 交響曲第5番 ハ短調 OP67 「運命」

ドヴォルザーク 交響曲第9番 ホ短調 OP95 「新世界より」

指揮 小林 研一郎

コンマス 崔 文洙

2018-08-26 大阪フェスティバルホール



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