そらくんのてがみ。

我が家の長男、そら(自閉症)の日常を通して、自閉症に対する理解が広まればいいなと思ってます。

オープンスペースレポート060616

2006年06月19日 | 育成学級

  まず「オープンスペース」とは?
  正式には「出会いとふれあいのオープンスペース」と題されていて、
  

  障がいのある子どもの教育について理解を深めるため、授業の見学会や就学についての相談等が実施されます。(市民しんぶんより)

  毎年開催される小学校は違いますが、これから就学を控えておられるお子さんをお持ちの保護者の方にはいい機会だと思います。

  「オープンスペース」の流れとしては、大まかですが、
  ① 校長先生からの話と教育委員会からの話があり、
  ② 育成学級の見学
  ③ 教育委員会から就学に関する説明
  ④ 質疑応答
 
と、おおまかですが、こんな感じで進行します。

  うちの場合は既に就学してますが、やはりよその学校の(※1)育成学級の様子は気になります。
  ・・・別に「偵察」するわけではないのですがいいところがあればそらの学校でも取り入れてほしいし、それぞれにいる子どもの特徴も全く違うので、様々な障がいを持つ子どもさんの事も理解していきたいので、毎年参加できる限り見学させてもらってます。

  で、やっとこ本題ですが
  先週の金曜日、16日にも市内のとある学校へ行ってきました。
    
  事前にHPでも調べてたのですが、この日見学に行った小学校は、市内に2校しかない「難聴学級」がある学校で、各学年1クラスづつありました。
  (普通学級の児童も年々減ってきてるようで、1学年1クラスというちょっと寂しい状況です。)

  「難聴学級」の児童らは、市内全域から通ってるということで、通学は基本的には“1人”で通ってる、ということです(大丈夫なんかな?最近、小学生が巻き込まれる事件多いしなぁ、と思って聞いてましたが・・・)  
  
 

  週に2回、地域の小学校からこの学校へ通ってるそうです。
  国語と算数は難聴学級(この学校では“2組”と呼んでるそうです)で行い、他の授業は普通学級と一緒に行うそうです。当然、学校行事等も一緒だそうです。

  週に1回{たいこの学習」というのがあるそうで・・・この「たいこの音」って、重要なことらしいです。

  あと、2組のみで給食を食べる機会があったり、「手話スピーチ大会」というのもあるそうです。

  
   で。いよいよ見学へ。
  この日見学したのは、3年生の難聴学級のクラスを見学しました。
  男の子1人に女の子が2人。
  国語の授業でした。
  内容は「漢字」と「文章づくり」。
 「漢字」は、書き順をひとつひとつ丁寧に黒板に書きながら示していました。
 「文章づくり」では、「て・に・を・は」の使い方を説明されてました。

  それぞれの子どもらの聞こえぐあいも様々で、先生も話す時は「手話」を交えながら説明されてました。
  難聴学級の授業風景を見た私から見ればふしぎな感じがしたのですが、当然のことなんですよね。
  子供同士でもちょくちょく手話交えながら話している様子が見れました。
  少々気がそれる子もいましたが、ほとんどが集中して先生の話を聞いていました。

  この3人の子どもらがどの学校から来てるかは分かりませんが、本当なら地域で学べるのが1番いいと思うのですが、「難聴学級」が市内に2校しかないというのは少なすぎますね。
  でも、そうなると、「手話の出来る先生」が必要になってくるでしょうし、そんなにおられないのかな、と。
  難しい問題ですね。
  こういう障がいを持った子どもに対してもっと興味をもってくれる先生が現れへんかなぁ、と思いつつ、思うだけで、自分には何も出来ないんですが・・・。

  せめて「手話」を勉強するぐらいは・・・出来るね。

  短い時間の見学でしたが、勉強させてもらいました。
  ちょっとは難聴の子どもらの事を理解出来たのかな、と思います。
  また機会があれば、見学に行きたいです。

  最後に、見学に来られてた保護者の方から、教育委員会への質問。

 『実家に引っ越す予定があるが、(※2)就学相談の際、どちらの地域へ相談するのが良いか?』

  答え:引越し先の小学校へ相談するように、との事です。

       

  (※1)京都では、「障がい児学級」「特殊学級」のことを「育成学級」と呼んでます。(ちなみに私が小学生やった頃は「特殊学級」と呼んでました。)

  (※2)地域の小学校の校長先生が窓口になってるのですが、就学させる際、保護者の思いと、校長の意見が違った場合、「京都市就学指導委員会」の「就学相談」というのを受けることになってます。(内容はまた別の機会に。)
  何も相談せず、就学をむかえると、その子の学籍は「普通学級」になってしまうので、子どもさんの発達に悩んでおられる方は、就学前直前でなくてもいいので、地域の小学校の校長先生に相談されたほうがいいと思います。


  地域にこういう子どもがいる、ということを早めに知っておいてもらう方がいいと思います。

  

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  文中のラインはこちらからお借りしました。

今日は『にじっこまつり』の日

2006年06月14日 | 日記
『にじっこまつり』とは、うちの地域内にある8つの育成学級(我が校を含む)と養護学校1校が集まって、開催校の生徒と一緒にゲームやダンス・バルーンを楽しむ会です。

 今年の開催校はそらの学校です。

 10時からなので、これから行ってきます。


 @携帯より。

ふしぎだね!?自閉症のおともだち

2006年06月12日 | 障がい関連の本の紹介
  発達と障害を考える本〈1〉ふしぎだね!?自閉症のおともだち
発達と障害を考える本〈1〉ふしぎだね!?自閉症のおともだち

   

  発達と障がいを考える本①

『ふしぎだね!?自閉症のおともだち』

 AB版/約50ページ
 発行所:ミネルヴァ書房 
 定価:1800円+税


    

≪どんな本?≫(本文「はじめに」「保護者の方へ」より引用)
 この本は、自閉症という障がいについて知らなかった人には知ってもらいたい、また、近くに自閉症の人がいるという人には、少しでもその人を理解してほしいとの願いから作りました。
 この本では、自閉症のお友達の行動を通して、具体的にどんな障がいなのかを紹介しています。
 本書では、自閉症の親御さんや先生、兄弟やクラスメイトから受けることが多い相談内容をふまえて解説してあります。その為にいわゆる問題行動の場面が多くなっています。
 実際の自閉症の子供がいつも問題行動をおこしているわけではないので、そのような誤解をしないようにご注意下さい。

≪もくじ≫(一部抜粋)
 第1章 どうしよう!?こんなとき
 ①ますみくんの場合 予定が変わると不安になっちゃう
 ②なおやくんの場合 みんなのゼリー食べちゃった
 ③のぞみさんの場合 リコーダーの音ががまんできない
 ④あかねさんの場合 楽しくても手をかんじゃう!
 ⑤ひできくんの場合 水遊びがやめられない

 第2章 自閉症って何?
 自閉症は生まれつきの障がい
 自閉症の特徴は3歳ぐらいまでにあらわれる
 知的なおくれのある自閉症
 手助けのポイント
 自閉症の人をもっと知ろう

 保護者の方へ

≪この本の構成≫
 第1章は・・・
 (最初のページ)
   ある日の学校での一場面を絵で紹介してあります。
 (次のページ)
   どうして、そうなったのかを知るためのページです。
 (最後のページ)
   お友達のために先生がした工夫を紹介しています。

 第2章は・・・
  自閉症がどういう障がいなのかをくわしく説明しています。

≪母の感想≫ 
 是非とも、これを小学校の図書室に置いて強制でもなんでもみんなが見れるようにしてほしいと思いました。
 「自閉症の本」っていうとどこか専門的な本が多くて、特に子どもらが読んで理解できるような本ってなかなか見ないなと思ってたんですが、この本は、第1章は子どもらに、低学年の子どもたちが読んでも分かり易く、感じには全てふりがなつきで、使い方によっては授業でも取り上げやすくなってると思います。
 人権週間、とかなんかで、理論ばっかり言ってて、でも自閉症のことだけ取り上げられてるわけではないし、「ちゃんと伝わってんのかな?」と疑問に思ってたりしてるのですが、小さいうちから正しい理解をしてほしいし、特殊学級・障がい児学級の子どもたちのことを話し合う取り組みがあったら、是非こういう本を参考にしてほしいと思いました。
 なので、先生にも読んでほしいと思いました。研修等で折に触れる機会があるとは思うけど、なかなかそれでも理解されてない方、多いですからね・・・。
 自分が子どもの頃にこんな本があったら、今の同世代で子どもをもつお母さん達ももっとこういう子どもたちに対するちゃんとした理解ができてたかもしれませんね。
 小学校の時、そういうの学校で教えてもらった記憶、あります?私はありません。今思えば特に疑問に思うことなく過ごしてきました。ただ、思ったのは「自分たちが知らんとこまでよう知ってるな~」って感想ぐらいで・・・。
 うちの場合、当事者・そらのほかに弟もいるので、夏休みあたりにじっくりと読ませてみようかと思ってます。


  なお、この『発達と障がいを考える本』はシリーズもので、全12巻あり、これから随時刊行予定だそうです。
 今発売されてるものではこの本の他に
  ②アスペルガー症候群(高機能自閉症)のおともだち
  ③LD(学習障がい)のおともだち

があり、これからの予定は以下の通りです

 2006・6月刊行予定
  ④ADHD(注意欠陥多動性障がい)のおともだち

 2007年刊行予定
  ⑤発達障がいってなんだろう
  ⑥ふしぎだね!?てんかんのおともだち
  ⑦ふしぎだね!?ダウン症のおともだち
  ⑧ふしぎだね!?知的障がいのおともだち
  ⑨ふしぎだね!?情緒障がい・精神障がいのおともだち
  ⑩ふしぎだね!?視覚障がいのおともだち
  ⑪ふしぎだね!?聴覚障がいのおともだち
  ⑫障がいのあるおともだちへのボランティア

  少々値がはる本なので、どこまで買えるか分かりませんが、出来れば全巻揃えたいと思います。

 追記:
 当初、携帯で撮影した本の表紙の画像を載せてましたが「著作権にひっかかる」ということで、アフィリエイトに参加し、そこからのリンクだと大丈夫だということで、上記の表示に変更させてもらいました。
 興味をもたれた方、買ってみようかなと思われた方は「amazon.co.jpで買う」をクリックすると購入画面に進みます。

 著作権に関する詳しいことはコチラを参考に。

  

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