平和の歌・核兵器絶滅へと戦った英雄の歌

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短編小説  面接    続

2011年07月10日 | Weblog
               3 死
忠雄 しかし、おかしなことを言うやつだ、死んで、また、生まれてくるなんて。そしたら、また、悩んで生まれてくるのか。
実  この世は方便だよ、君が、今の立場でいるのは、過去の宿業だ。運命だよ。その昔の業によっての結果なんだ。
忠雄 君のその運命の筋だと、今度の面接も、もし、だめだったら、自分の過去の業ということか。お金もないのも、過去の宿業ということか。
実 そのとうりということだ。
忠雄 たとえば、死ぬ人、自殺をする人もその運命なのか。
実 かわいそうに。みんな幸福になればいいのに。しかし、現実的に、人はそれぞれの人生がある。青年の時には光っていたが、壮年なって挫折をする人。また、会社を辞めさせられる人、会社倒産で辞める人、病気で働けない人、再就職が見つからない人、人生に絶望し自殺する人、反対に、壮年なって幸福になる人などさまざまである。
 人間には心の病が8万4千あるという。医者が治せる病気もあるが、治せないのもある。たとえば、金欠病、彼女いない病、負債病、夫妻不仲病、子供不良病などこれらは医者では治せない。その、昔、中国で異常気象で穀物が不作で民衆が困った。国中が困難に陥った。その時に、国王は大変に悩まれ解決策として、僧侶を呼んだ。そして、転に豊作を祈祷させたのだった。その僧侶が善であれば、天はその祈りを聞くだろうし、金儲けの悪であれば反対に悪い結果になるのである。
忠雄 自殺する人もその前に、善の僧侶に会えば自殺は防げることなのかい。
実 悩みは誰しもある。悩みのない人間なんていない。その悩みを聞く人がいれば解決はできるものである。

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