平和の歌・核兵器絶滅へと戦った英雄の歌

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短編     立正安国

2021年01月08日 | Weblog

第9回  短編小説        

   立正安国    作 風 遊世

 

 親方  お前らさぼらず働け さぼるな。

 杉田  親方、前借りは大丈夫ですか。何しろ昨日は飲みすぎた。

 親方  お前にはだいぶ貸しがあるぞ。

 杉田  知っています。働いて返します。

 親方 金子、高橋、鈴木、お前らも一所懸命働け、建設工事は期日があるんだ。

 杉田 あいつらは博打ボケしてるんですよ。競輪、競艇大好きな奴らですよ。説教してください。

 親方 お前ら、酒は好き、博打は好き、借金はすきどうなっているんだ、

     人生をなめているのか。遠藤を呼んで来い。遠藤はな休日でも弘教をしてるよ。ニセか、本物か知らぬが真面目だ。

杉田  奴の宗教はニセもんですよ。詐欺師ですよ。

 遠藤  親方、何かありましたか。

 親方  博打好き、酒好き、借金好きの奴らに話してください。

 遠藤 博打は当然です、やりすぎなきゃ、仕事の薬となります。人間は欲があってこそ仕事がはかどります。それより、現在、世の中は荒れています。故に、人々の心も不安となっています。世界では戦争やテロなど起きています。

杉田  お前のニセ仏教のせいだろう。

 遠藤  人間の幸福、世界の安穏のためにこの世に出現されたのが日蓮大聖人です。安房でお生まれになり、幼名を善日麿で12歳で出家され京都などで勉学に励み32歳の時、人々の幸福と宗立され鎌倉などで弘教され、幕府など権力から弾圧など難を耐え、多くの人の苦悩を救ったのです。

杉田  遠藤、お前は詐欺師だろう、恥をしれ、宗教で人を救えるか、幸福なれるか、でたらめ言うな。

遠藤 鎌倉時代には、大地震が起きた。政権も内部混乱した。人々は地震や政治などにも不安、不信となった。日蓮大聖人は、地震で万人が苦しみ、国 の不安定で人々の苦悩、不安等を解消、国の安穏等のために立正安国論を書かれ、宿谷入道を経て幕府、時の最高権力者に上書されたのだった。

 立正安国論には地震や国の内紛などの解決には、釈迦の経典に通じて爾前、方便、実教等でなく、末法に適した教えがあ安穏をもたらすなど人々の幸福の道を説かれている。

杉田  怪しいな、まったく怪しい。

遠藤 現在にても、日蓮に帰依した人が業を転換し幸福を築いている人は少なくない。又、疫病など病気を治してる人もいる。仏典に無疑曰信と説かれている。すなわち、疑いなき心である。