アンを探して Looking for Anne

「赤毛のアン」の島、プリンスエドワード島でオールロケ!第5回AFFF(シンガポール)で最優秀監督賞、グランプリを受賞!

もういちど「おくりびと」

2009年03月19日 | プロデューサーより
紀子リポーターから「おくりびと」についての詳しいリポートがありましたが、ちょっと追伸。
昨年のモントリオール世界映画祭でグランプリを受賞して以来、上昇気流に乗り、あれよあれよというまに雲の上。オスカーまで受賞するなんて、素晴らしい事です。

いま、世界中が人間に優しさを求めているのでしょう。この映画が世界に認められ、大ヒットするということは人間まだまだ捨てたものではない、、ということ。銀座の映画館の前に並ぶ長蛇の中高年層の列をみて、おもわず微笑みました。

実は滝田監督、モントリオールの我が家にも遊びに来て一緒に粉から「うどん」を作った仲なのです。随分前の話し、かれの「木村家の人々」が映画祭に出品され、そのあと我が社が買い付け、カナダで劇場公開したのです。

「おくりびと」の快挙で松竹の株がグンと上がったとのこと。めでたいことです。

春から縁起がいいですね、、、。この運のおすそわけを「アンを探して」も少しはもらって,,,さあ頑張らねば。

技術の革新

2009年03月19日 | 映画製作日記
さて、今は完成に向けてバタバタと過ごしています。
ポストプロダクション(仕上げ作業)で映画は確実に数倍良くなります。

多くの方に様々に意見を聞くことができ、最終編集は我ながら満足のいくものになりました。

その編集が終了すると、カラーコレクション(色の調整)が行なわれ、
今はサウンドミックス(音の調整)という音の仕上げ作業中で夜中までスタジオでお仕事が続きます。

さて...『アンを探して』の映像編集はMacのファイナルカットプロという映像編集ソフトを使用していました。
基礎的な知識があれば私自身でオペレーションできちゃう優れものです。

もちろん「編集は編集のプロに任せた方が良い」という意見もあり、確かにその方が的確で早い場合もあると思います。
ですが、特にフィルムと違い、感覚的に、短時間に色んな方法を試すことが可能だからこそ、自分の手でやりたいという思いはありました。

それは、一つのシーンが、編集によってスリリングにもなれば、ゆったりともできるし、コミカルにもなるし、セリフの言葉尻を一つ削る、タイミングをずらす、ずらさないが、映画のリズムや登場人物の印象に大きく影響してくる、ということを、"KAMATAKI"の編集をしているガニオン監督から学んだことでもありました。



ちなみに、私自身がコンピュータのオペレーションするため、編集アシスタントはいませんでした。映像・音編集はもちろん、ラボ(映画の仕上げ作業を行う会社)から言われた必要なデータ作り、(未完成テスト試写のための)DVD作成、(仮の)字幕製作なども、作品に対する意見はもちろん聞きますが、作業自体は基本的に一人でやっていました。

それを可能にしちゃうここ最近の技術革新は、ほんとにすごいの一言です。

身近な部分でも、技術の進歩のおかげで「映像」という、少し前は専門的な芸術であったものがどんどん親しみやすいものになりつつあります。youtubeなどでも、パーソナルコンピュータで作ったプロ顔負けの映像が世界中に配信されたり、某大手ファーストフード店の商品を素人の人がリサーチしてネットに流し驚愕の事実が発見されたり。

やや脱線しますが、お笑い芸人の松本人志さんの初監督作として知られる『大日本人』はモントリオールで拝見し、世界観とテーマ性、リズム感に脱帽でした。

技術の革新が関係するのか定かじゃないですが、映画界でも、「その道のプロではない、むしろ別の道のプロ」の人が映画作りに挑戦してみたり、次々と新たな試みが行なわれています。

今まさに開催中の沖縄国際映画祭なども、"ラフ(笑い)・アンド・ピース"をテーマに話題を呼んでいますね。(ちなみに同じ沖縄出身のゴリさんも映画監督初挑戦した映画も公開されるのだとか。楽しみですね~。)

個人的に、ルールや業種の境界線を越えて、色んな人が、撮りたい映画を撮る、撮れる時代って、とっても楽しいことになるのでは、なんて思ってます。

by Takako Miyahira


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