「この国のかたち」的こころ

敬愛する司馬遼太郎さんと小沢昭一さんに少しでも近づきたくて、書きなぐってます。

祝! トリノオリンピック開幕  知ってるかい?氷って冷たくて痛いんだぜ!

2006年02月11日 22時44分48秒 | 日記
 前回浜松スポーツセンターにスケートに行ったのが忘れられないらしく、昨日突然に従兄弟と一緒に連れて行けと娘が言い出した。

 実は突然でも何でもなくて2月の空いてる日があったら行こうねと約束していたのだった。しかしながら、せっかくの貴重な休みなのでお父さんとしては家でゴロゴロしてたいのだが、まあせっかくの娘の希望なので行ってみるかという気になって9時に僕の妹に家まで送り届けてもらって、一緒に出かけた。なにせうちの娘さんは一人っ子だからこういう休日は従兄弟と遊ぶしかない。なぜか近所の子とは(イベントに出かける日を除き)日曜日には遊ばないことになっているらしい。

で、再びやって参りました、浜松スポーツセンターでございます。前回と比べて全然空いてました。出かけた時間が早かったせいもあったでしょうが、冬休みでもなかったこともありまして、駐車場は入り口近くにとめることができました。(前回は第3駐車場)

 中も空いていて前回のような芋を洗うような状態ではありませんでした。気持ちよく滑ることができました。

 前回と全く違ったのはフィギアを本格的に練習してる子がいたことで、これは格段に上手でした。上の写真の子です。おそらく小学生かと思います。その子が滑っているとそこだけ氷が違うのではないかと思われるくらい柔らかで綺麗な感じのリンクになるから不思議です。規則でジャンプは禁止されているので、見ることができませんでしたが、足を高くあげて片足で滑る「スパイラル」は出来てましたし、途中でビールマンスパイラル(あげた足を両手で掴んで頭上にあげる)をしようとしてましたからかなりのやり手と見ました。でも不思議なことにスピンは一度もしませんでしたね。

 やっちゃいけないのかな。

カミさんはしばらくその子を見ていまして「うちの子もスケートやるっていわないのかな。」と勝手なことをいってました。

 その子はおそらく浜松市内の子だと思うのですが、練習環境としては余り良くないのだと思います。だって一般のお客さんに混じってやっているのですからね。やりにくいと思いますよ。日頃は夜やるのでしょうからもう少しましだとは思うのですが。

 フィギアスケートを取り巻く環境はあれだけマスコミに採り上げられているにも拘わらず、苦しいものがあるようで、伊藤みどり、安藤美姫、中野友加里、浅田真央等の豪華メンバーを排出した名古屋スポーツセンター
でさえも一般客に混じって練習させているらしいからね。大変だと思う。



 オリンピックでメダルを取るっていうのは選手本人にとっても大きいことだけどその競技を統括する「何とか協会」っていうところにとっても大事になるわけで、一般的にプロとして成立してない競技は企業がその競技にどれだけの宣伝効果を生み出すかでバックアップ度が違ってくるのは当然のことになるわけです。
 となるとメダリストを排出し続ける宿命をもっているのが冬季の競技なのだという非常に薄情なんですけど穿った見方もできるわけです。
 
 結局、男子にしろ女子にしろ、その競技の人気度が、企業に力をいれさせ、競技人口なり素材の豊富さを、保障してくれるわけで、僕ら一般大衆という存在は冷酷なほどにその競技全体の運命を握っているんですね。


 

 思いっきりぼけた写真ですみません。

転ぶ瞬間を狙っていた訳ではありませんし、実際にこの方々は転んではいません。このお二人はアイスダンスを楽しんでおられます。

 カミさんは今日は滑らなかったのですが、ずっとさっきの子とこの二人を追いかけていました。

 このお二人は現役の競技選手ではないと思います。アイスダンスの部門にどういう年齢別があるか知らないので正確なことは分かりませんが、男の人の方は僕より確実に上の方でした。

 よかったですよ、この二人の創り出す風景は素敵でした。競技者としてどういう人生を歩んで来られたのか想像の域をでないわけですが、精神的な紆余曲折を経てこられて今、お二人で地方のスポーツセンターでただ滑ることを楽しんでおられることに皆がある種の羨望に似た気持ちを持って見ていたと思うのです。彼等はリンク中央付近のごく限られたスペースを使って滑っておられましたが、何だかそこだけ全く違う至極上品な時間が流れているような気持ちがしました。

 本日早暁、トリノにおいてオリンピックが開幕しました。

 フランスのユニフォームはカワイイとか、イギリスのは格好いいとか、グルジアをイタリア語で言うと「ジョージア」になるんだとか、勝手なことをいっていますが、日本選手団の入場行進を見ていると、これだけ楽しめる雰囲気ならばきっと何かを背負って競技に臨むんだろうけど、きっとその瞬間は、すべて頭の中からそういうのが全部消えて、ただ真っ白になって誰のためでもなくて今まで人生そのものをぶつける気持ちで自分を楽しませるようになってくれたらいいかなって思うのです。

 

 で、僕と娘と従兄弟のモエッちと今日浜松スポーツセンターいた人達は少なくとも氷の堅さと冷たさと転んだときの痛さを実感としてしてもって観戦出来るわけでそれはそれで只のテレビ観戦じゃないぞと思ったりするのです。