連鎖する繋ぎ手

ロボロワやらきロワ、kskロワといったパロロワでちょくちょく書いてる書き手です。

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オープニング

2008-11-02 17:37:19 | 自分ロワ
鳴海清隆。
彼はまさに神と言える存在だった。
何者にも彼を殺すことはできず、彼の持つカリスマは全ての者を引きつけた。
この世の全てが彼に味方し、全ての命は、物質は、彼の手の上で踊り続けていた。

だから、その瞬間も鳴海歩は清隆が生きていると信じて疑わなかった。

「兄貴……?」

その考えに疑問を持ち始めたのは、ほんの数秒後。
生物学的に、首と胴が離れてしまえば一分も生きることはできない。
ならば今、ステージ上のイスに拘束されている清隆の胴と、その傍に転がっている頭部が意味するものは―――?

「兄貴が、死んだ……?」

鳴海清隆の頭部が、不可思議な雰囲気を纏った金髪の女性によって持ち上げられる。

「わかったかしら、貴方達にはめられた首輪……それが爆発したら、こうなるってこと」

女の視線は歩に向けられていない。
ステージ上から歩達がいる下段を見下ろし、わずかに笑みを浮かべながら冷たく告げる。

「殺し合いの、始まりよ」

【鳴海清隆@スパイラル~推理の絆~ 死亡】



時は、わずかに遡る



女、八雲紫はここへ連れてきた者たちが目を覚ましたのを見て、声をあげてこちらへと注目させる。
何かを叫んでいる者もいるが、彼女の持つ「境界を操る程度の能力」によって空間自体を遮断しているため音は聞こえない。
向こうからは、紫がいるステージ上以外は暗闇に包まれているように見えているはずだ。

「目は覚めたかしら? 今日は貴方達にお願いしたことがあって来てもらったの」

胡散臭そうに顔を顰める者、きょとんと首を傾げる者、反応は千差万別だ。
紫の知り合いの巫女に目を向けてみると頭を押さえていた。
そこまで自分は信用なかったか、なかっただろうなぁ。などと思い出を振り返ってみる。彼女の顔を直接見るのもこれで最後かもしれないのだ。

「これから貴方達には、殺し合いをしてもらうわ」

この時は全員がまったく同じ反応を返してきた。
何を言われたのかまったく理解できず、ぽかんとハトが豆鉄砲を喰らったような顔でこちらを見てきた。
その光景が何とも滑稽に見え、つい笑いがこぼれてしまう。

「ふふ……ああ、ごめんなさい、ルールの説明をするわね」

これから殺し合いをする会場へと全員を飛ばす。
各々に名簿、地図、コンパス、ランタン、食糧、時計……それらの基本セットに加え、人によって内容が違う道具を最大三個まで支給。
6時間ごとにそれまでの死亡した者と禁止エリアを発表。
禁止エリアとは、そこに入って30秒後に予めつけておいた首輪が爆破されるエリアのこと。

一通りルールを説明し終え、紫は一度にっこりとほほ笑む。

「これだけじゃ誰もやる気は起きないわよね。最後まで生き残ったら……優勝したら何でも望みを適えてあげる。それに加えて、一人だけ死んだ人を生き返らせてあげる」

何を馬鹿なことを……そんな表情の者が大多数の中、他の者とは明らかに顔色が変わった者がいたことを紫は見逃さない。
その反応に満足しながら用意しておいた最後の駒を呼び出す。
イスに拘束された男、気を失ったままだが、これがマネキンなどではないことは一目でわかるはずだ。

「首輪が爆発、なんて口で言っただけだと実感が湧かないかしら? この男を見てみなさい。貴方達と同じ首輪をつけている」

それだけで察しがついたのだろう、何人かが必死で何かを叫んでいる。
だがその声は紫には聞こえず――聞こえたところで止めはしなかったろうが―― 一つ、指を鳴らす。
一拍置いて爆発音が響き……男の首がごとり、と床に落ちた。
一際大きな叫びをあげる者、泣き崩れる者、ただ呆然とする者――無関心な者。
それぞれの反応を見ながら紫は男の首を持ち上げ、言葉を紡ぐ。

「わかったかしら、貴方達にはめられた首輪……それが爆発したら、こうなるってこと」

殺意すら混じった視線に曝され、それを気にも留めず最後の宣告を告げた。

「殺し合いの、始まりよ」

【0:00 バトルロワイアル開始】


作品についてのコメントに関してはまた後ほどー
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2 コメント

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Unknown (犬スキー)
2008-11-06 23:14:56
投下乙ですー。

兄ロワ(でいいのかな?)開始おめでとうございますー。
いきなり清隆が死んだwww
 (うっかり氏のうっかりを知らしめる会会長)
2008-11-20 21:09:19
開始おめでとうございます
実に興味深い構成のOPですね

見せしめ・ルール説明等は大抵のパロロワのOPで行われていますよね
で、普通は差別化の為に、見せしめの殺害描写に注力する・主催者に凝った説明の仕方をさせる等の方向性になる訳だけれど……
氏の場合は構成そのものの順番を入れ替える事で、インパクトを凄く強められている
構成の入れ替え自体は割とよく見られる手法だけど、それをOPでやったのが凄く斬新だと思いました

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