2019年大晦日。
WBOフライ級の王者・田中恒成と、
WBOスーパーフライ級王者の井岡一翔が、
ともに年間のラストファイトを見事に飾り、
多数のチャンピオンをかかえて日本ボクシング界の2019年が終了しました。
2019年は、
本当にボクシング界にとっては実り多き年となりました。
何と言っても「リング誌年間最高試合」にも選ばれたドネア戦に見事勝利し、
井上尚弥がWBSSを制覇。
WBA、IBFの2団体を制してパウンド・フォー・パウンド(全階級統一のランキング)でも3位につける快挙。
夢ではなく本当に、
PFPの1位を狙える位置までやってきました。
まさに世界のスーパースターの位置まで上り詰めてきています。
頂点まであと一歩。
しかしここからの道のりは、
「現実的に何を目指せばいいのか」という意味では、
非常に難しくなってきます。
何しろ同階級で、
井上尚弥に対峙できるボクサーなんて、
全く見当たらないんですから。
思えば数年前の、
ライトフライ級、スーパーフライ級での世界チャンピオン時を思い出しますね。
どのボクサーも井上に対して逃げ腰、及び腰で、
「対戦相手枯れ」の状態になっていました。
バンタム級に階級を上げ、
WBSSのような「逃げようのないトーナメント」であったからこそ、
次々と強烈な相手との対戦を組むことが出来ました。
いったいこれから、
どうなっていくのでしょうか。
まあしかしながら、
マネジメントを世界屈指のトップランク社に託したという事、
そして井上尚弥の名前が世界に広がったことで、
その彼を倒せば自分も名前が大きく世界に広がるため名乗りを上げるボクサーが出始めたという事、
その両点から「試合枯れ」の心配はなさそうです。
では一体どういった「栄光へのロード」を駆け上がっていくのか。
多分今後は、
「アメリカ2試合、日本1試合」
というペースで試合が組まれることになってこようかと思います。
まずはWBCのチャンピオンであるウーバーリ、
あるいはWBOチャンピオンのカシメロという他団体のチャンピオンとの「統一戦」が現実的でしょう。
場所はラスベガスが最有力。
その後は「名前はあるが試合枯れ」のスーパーバンタム級チャンプ、
リゴンドーあたりとの対戦が組まれてくるのではないでしょうか。
年末には日本に帰ってきての試合になると思われますが、
その時に果たして誰の挑戦を受けるのか。
興味は尽きません。
そして日本ボクシング界を井上尚弥とともに引っ張る村田諒太については、
ひょっとしたらこの2020年がボクサーとして最後の年になるかもしれません。
というのも、
村田はとにかく、
「長く王座を防衛する」という事よりも、
「何とかビッグマッチを」という路線で突き進むように思えるからです。
世界の強豪が集うミドル級。
現在村田はWBAのチャンピオンですが、
WBAという団体の中にこのチャンピオンという称号の上にスーパーチャンピオンというのを作っていて、
そこにでんと座っているの王者がサウス・アルバレス。
そう、通称”カネロ”と言われているボクサーですね。
そしてIBF王者に返り咲いたのは、
そのカネロに2度敗れたものの、
PFP1位の”世界最強”を長く維持していたGGGことゲンジー・ゴロフキン。
何しろこの二人、
次元の違うボクシングを見せてくれますので、
村田は「いつかこの両チャンピオンと戦いたい」と公言してはばからなかった超強豪です。
村田のマネジメントをするトップランク社のボブアラム氏は、
先日の村田の防衛戦の後、
「2020年には東京ドームでビッグマッチを行いたい。相手はカネロかGGG」
とぶち上げていました。
村田としては、
年齢的なことからも今年は勝負の年と位置付けているようで、
どうしてもこの「東京ドームでのビッグマッチ」実現してほしいですね。
しかしながら、
村田諒太という名前、
まだまだミドル級で轟いているというものではないので、
『世界のビッグネーム』カネロやGGGが、
村田と試合することにメリットを見出せなければ、
実現は難しい・・・・・という見方が支配的です。
我々「村田ファン」としては、
アラム氏の剛腕に期待するところですが、
果たしてどうなっていくでしょうか。
その他のチャンピオンの動向もまた、
気になります。
完全に以前とは違って一皮むけた井岡一翔は、
団体統一戦などビッグマッチに向かって行ってほしいですね。
かつて中継をするTBSの意向などで対戦を避けたといわれている元PFP1位、
”ロマゴン”ことローマン・ゴンザレスが復帰してきましたので、
この対戦も面白いと思います。
ゆくゆくは1階級下のチャンピオンである田中恒成が階級を上げてくる予定。
そうなれば井岡vs田中のビッグマッチも実現可能になります。
両者ともに今キャリアのピークにいるといって過言ではないと思いますので、
どんどんビッグマッチを行って世間の注目を浴びてほしいと思います。
田中は強い相手との対戦を全くいとわないファイター。
木村、田口など日本人世界王者との対戦も多く、
いいボクシングをしますが知名度がないだけに、
井岡との対戦で激闘になればおのずとファンも増えていくと思いますね。
その下の階級であるライトフライ級では、
7度の防衛を成功させた寺地拳四朗の動向も気になります。
リングネームを本名の寺地拳四朗に変えて臨んだ年末のリングでも相手を圧倒。
抜群の安定感を見せています。
彼の狙いは「具志堅用高の持つ日本記録の13連続防衛記録の更新」。
そう公言してはばかりません。
十分にそのチャンスはあると思っています。
そしてこの階級には、
大学時代からのライバルである京口紘人という世界チャンピオンもいます。
京口も安定感抜群の”強い”ボクシングをしますが、
二人が対戦するかどうかは全く分かりません。
両陣営もあまり直接対決は望んでいない様子。
両者ともに防衛回数を重ねていって、
もしその段階で『機が熟せば』ってことではないでしょうかね。
ワタシもそれでいいのではないかと思っています。
元王者たちの動向としては、
木村、黒田などが現役続行を発表、
八重樫はどうするかはまだ発表されていませんが、
もちろん井上尚弥の弟である拓真は世界王者返り咲きを狙っています。
こう書いていると、
本当に今の日本ボクシング界、
揺るぎないエースもいるし多士済々の世界チャンプもいる。
しかもホープも沢山。。。。。
なかなか百花繚乱の状態だと思います。
年間2試合~3試合ぐらいしか試合することが出来ないボクシングという競技の特性があり、
なかなか世間に顔と名前、そしてファイトスタイルを認知してもらうという事には骨が折れますが、
ボクシングの魅力を発信できる2020年になればいいなア・・・・・・と思っています。
世界の動向とともに、
日本人選手の動向にも、
目が離せないボクシング界です。
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いよいよ2020年も明けましたね。
ボクシングも輝かしい2019年を経て、今年はどうなっていくのか、期待が大きな年明けです。
PFPも狙えるボクサーに、『日本人には無理』と信じられていた階級で名を成すボクサー、そんなボクサーたちが躍動した年だっただけに、その流れが続いてくれることを希望しています。
それから、『日本人同士のビッグマッチ』も観たいですね。
今年もよろしくお願いします。
今年もいろんな話題楽しみにしていますので、宜しくお願いいたします。
さて、昨年は井上のWBSS、村田の王座奪還劇で大変盛り上がりましたね。
両者とも今年は去年以上に注目が集まることでしょう。
アラム爺頼むぞ!
井岡は親父から離れてひと皮むけましたね。
年末の試合も今回は久しぶりに最後まで見ました。
だいぶ以前のような嫌悪感も無くなり、こんなひねくれモンの自分がこうも素直に見れるようになるとは自分でもビックリなんですね。
前回の試合もそうですが、アグレッシブに攻めるスタイルはやっぱり共感できます。いい試合でした。
ただ、相変わらずのTBS及び内藤・・・
うわああ!うおお! うっさいわ!!
なんとかならんかね・・・
あと、ロマゴンが井岡との対戦を口にしていましたが、なかなか面白そうです。いまなら噛み合うと思いますよ。
今さら感もしますがね笑
それから個人的に注目はなんと言っても比嘉大吾。
今日、およそ二年ぶりに報道陣の前に姿を見せたそうですね。
12月には世界再挑戦をさせたいようですが、どうでしょうか。
2年のブランクは大きいですよ。
何はともあれ、焦らず一歩一歩頑張ってほしいものですね。
2月には木村翔選手の再起戦もあります。伊藤雅雪の今後はどうだろう?
2020年、楽しみですねえ。