妖精のつぶやき

きたのじゅんこ先生絵の世界の魅力をお伝えするページです

虹の国へ

2007-06-30 12:40:29 | 絵画
こんにちわ、まねき猫です

今日の写真はヒメジョオンの花です。季節も7月になろうとしてますが空き地の草も背丈が高くなり、咲く花も変わってきました。
いまこのヒメジョオンがとても目立つ存在です

今日のテーマは雨の季節ということもあり「虹」がテーマです。
きたの先生の作品の中に「虹の宮」という虹がメインの作品がありますし、光のヴェールや遠い音色など、作品のなかにさりげなく虹が登場したりします。

 雨上がりの一瞬、雲と青空とのあいだに現れる虹を見つけると、なんともいえない特別な気持ちになるものです。赤から黄色、青を経て紫にいたる色の変化は、光と水の織り成す美しい帯、この地上から天に昇るための階段のように感じられます。

 「虹の宮」ではそんな虹を見上げた、その先に天上の世界がふと姿を表した瞬間を捉えています。1年のうちでもっとも陽射しが強く、雨上がりの澄んだ空には、きっと穢れなくあまねく私たちを包み込む力強い何かの存在を感じていまいます。

 日本の神話に虹が登場するものはあまり思いつきませんが、オーストラリアのアボリジニの神話では「虹の蛇」が登場し世界の創生の物語がそこで展開しています。

 虹は太陽の光が雨粒で屈折して生じる現象ですが、私たちがそこに7つの色を見るのはとても不思議なことです。色を表現する言葉の数も文化により異なり、地域によっては6色だったり、8色だったりするそうです。日本人は昔から色に関して沢山の言葉をもっていましたが、紫式部の時代の人が虹をみたら、私たちより豊かな色をそこに見ていたかもしれませんね

 個人的な思い出としては、一人北海道に向けて旅行していたとき、青森の津軽海峡を越えて北海道に向かう列車の窓から見た虹がとても印象に残っています。それはまるで、本州に別れを告げ新しい大地に向かう、別れとも歓迎とも思えるものでした。

 虹は通常太陽の光で現れるものですがMoonbow(ムーンボウ)つまり月明かりで現れる虹もあるそうです。この現象が見られる有名なところがハワイのマウイ島だそうです。見た人は幸せになれるとか・・一度この目で見たいものです


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月への思い

2007-06-23 23:25:31 | 絵画
 まねき猫です。
季節は梅雨、ですがしっとりとした長雨でなく、豪雨と真夏の暑さを繰り返して
います。しかし、夜にはさわやかな空気があり、空には月が・・・
そう、今日の話題は月です

 きたの先生の代表作「Luna」はファンなら一度は見入った一枚ではないでしょうか
透明感のあるブルー空と深い湖の湖面から、霧が立ち上るかのようにひとりの少女が、たたずんでいます。命を育む聖なる水を手にすくい、伏目がちに少し前に視線を落とすその先には今生まれようとしてる何かを見守っているように感じます

 太陽が命にエネルギーを与える存在だとするならば、月は命に潤いを与える水のような存在なのかもしれません。これは神話世界では、男性と女性の対比として象徴されることが多いようです。
 
 日本には竹取物語つまり、かぐや姫の物語があるす。これは日本独自の神話とではなく「女性と結婚にまつわる物語」として同じ主題を扱った物語が多くあります。
興味のあるかたは 中沢新一さんの「人類最古の哲学」という本にかぐや姫とシンデレラのについての詳しい解説があるので参考にしてください

 科学的な視点で考えても、月は地球の誕生と時期に、地球に寄り添うように回る月、それは原始の海をゆりかごのように揺らし、私たち生命の誕生を手助けしました。いつも同じ顔を私たちに地球に向ける姿は、まるで見守っているかのようです。
 月は私たちと深いかかわりがあり、神話や物語、現代のアートにまで新たなインスピレーションを与えてくれます。きたの先生の作品 Lunaもそんな月が先生にインスピレーションを与え、生み出された作品であり、自身の分身とも呼ばれる重要な作品と位置づけられるものです。

 そして最近月をめぐる新しい物語が始まろうとしています。それは日本をはじめ各国が月の探査計画を開始するというのです。その第一弾が日本の探査衛星 その名は「かぐや」です。これは月に「うさぎが いるか」調べるというのではないですが、現代の私たちとっても月はまだまだ未知の世界であることには変わりないうようです

 今日の話の最後に、最近私がはまっているYouTubeからの映像の紹介です。
ひとつは、ドビッシーの「月の光」を音をアニメーションで表現した「Clair de lune」という作品。

もうひとつは、演奏を飛び跳ねるボールで表現したものでAnimusicというソフトで製作したもので「Animusic - 03 - Aqua Harp」です。これを見ると人は想像力豊かな夢見る存在なのだと 思えてなりません。   





 
 
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動物と人の共生

2007-06-16 23:03:16 | 絵画
こんにちわ まねき猫です

 ashes and snow

  僕は静かに目をとじて、砂漠で生まれた風を見る

  少年僧が経を読み、それを静かにゾウが見つめる
 
  人が生まれて間もない頃、生き物は私たちのそばにいて

  陽射し、風、水 を分かち合い、目を閉でば、同じ夢を見た

  ・・・・ かつて、そんな時があった   


梅雨入りしたのに今日は関東はこの上ない快晴でした。
せっかくのお天気なので、お台場まで出かけました。
目的はノマデック美術館のアートショーを見るためです。
写真はその建物・・おやなにやらへん。そうこれは常設の美術館でなく
展示会期間だけ存在するもので、貨物のコンテナを4段組み合わせて
写真と映像作品を上映する巨大なスペースとしたものです。

 作品は作者グレゴリー・コルベールが撮影した写真と映像作品で
写真の中央にその作品が掲げられいますが、タイ・インドが舞台になって
いると思われるのですが、人とゾウ、クジラ、ヒョウ、オラウータンなど
自然のなかでお互いを仲間として緩やかな時間のなかで共生しするさまを
いっぺんの映像詩の形で纏め上げた作品です。

 会場、写真の通り貨物のコンテナを4個分積み上げた高い天井の建物
で外光が遮断され、板張りの床面が長い廊下のようになっていて
その両側には、写真が巨大なタペストリーのように掲げられいました。
 外の明るさとのギャップもあり見知らぬ異国に迷い込んだような錯覚に
なります。その廊下の突き当たりと会場中央の大きなスペースの計3箇所で
高精細のプロジェクタを使った映像作品が3本が上映されていました。

 画像はモノクロームで、抑え目のナレーションと音楽と 動物と少年や女性たちは
目を閉じ眠るような祈るような姿が延々と映し出されています。
冒頭の詩は私が映像を見て感じたことをまとめたものです。
興味のあるかたはぜひ会場に行かれることをお勧めします。

 展示会は 6月24日(日)まで行われ
 6月22日(金)BSフジ 14時30分~55分と25時30分~55分の2回放送されます

 展示会の詳細は ashes and snow を見てください。
 休日の午後は入場まで多少待つことになりそうです。
 ちなみに16日は晴天のため会場内は暑かったです。。。

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アジサイ色の瞳

2007-06-09 20:17:36 | 絵画
 こんにちわ、まねき猫です
6月になり雨の季節になりました。なぜか週末になると天候が思わしくありません
お出かけしたいのに、困ります。
 その雨も梅雨前線による長雨というより、雷と雹を伴う局地的な雨が多いですね。
直径数センチもある氷のかたまりが空から降ってくるというのは少し信じられないきがします。ビニールハウスに穴が開いていたので、傘をさしていても大変なことになっていたのではと、幸い私は遭遇してませんが・・・

 今日の写真はあじさいです。緑の葉と薄い水色とピンクの花がとてもやさしい雰囲気を作り出しています。

 あじさいと言えば、12の花物語という画集に「アジサイ色の瞳」という作品があります。(自選画集のP71)
 立派な門のようなフレームの中に薄いピンクのアジサイの花と、それに対応するかのような5才くらいでしょうか、白い襟の服を着た少女がふたり描かれています。
 二人の視線はお互い別の方向を向き、どことなく遠い遥か彼方を見つめています。
カメラを意識し、こちらにアピールするような視線でなく、一人の人間としての自らの目の前に広がる自然をありのままに見つめる、そんな感じの視線です。
 子育てしている親であれば、甘えるだけの子供が大きくなり、ふと見せるそんな視線にはっとさせらるのではないでしょうか。わが子が自分の手を離れ独立していく、頼もしさと淋しさの混ざった複雑なものでしょう。
 ・・まあ 次の瞬間いつものわがままな子供にもどるのですが

 アジサイは梅雨の柔らかな日差しの下、生まれたてのしかし、しっかりした命を感じさせてくれる存在なのかもしれません。私はアジサイを見ると、小さな傘を手に長靴を履いて、うれしそうに水溜りに足を入れる子供をつい想像してしまいます。
雨の日が楽しい、そんな時期が自分にもあったのだと・・・



 
 

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