あんなに嫌いだったのに

平成29年10月に夫がすい臓がんで先に逝ってしまいました。
定年したら離婚しようと準備していたのに・・・

癌という病気 その14(再び)

2017-11-29 20:39:01 | 主人のこと
一日開きましたがまた続けますね。


その日は予定外の外来だったのもあり、ドクターからは特に今後の治療の話も癌の進行具合の話もなく、相談内容のバイクに関しての話だけで終わった。

帰りの車中で私から「電車で行けばいいんじゃない?一年に一度しか会えない人もいるんだし」と言ってみるも、やはりプライドなんだか面子なんだかで「電車なら行かない」と答えた。

次の通常外来で播種を告げられてしまい、抗がん剤も変わるため翌週また入院と言われるのだが、それを聞いて本当に来年はないんだと思い始めたのかもしれない。

翌週の入院前にまた急遽外来の予約を入れドクターと話がしたいから行ってくると言う。
どういうことかと聞けば「やっぱり電車でも〇〇県に行ってくる、みんなの顔が見たいから。」と言われた。

つまり入院を先延ばしにして、その自転車のお祭りイベントに行きたいという事だ。
それを聞き私は「ドクターの許可さえ出ればいいんじゃない。許可してもらえるといいね」と言っていた。

腸閉塞で入院したため丸々一ヶ月は抗がん剤は入れていないので流石に副作用はないと思ったし、電車での移動ならば途中で具合が悪くなっても対処のしようもあると思ったのと、なによりこの先のモチベーションもあがると思ったからだ。

その予定外の受診にはまた私もついていき一緒に話を聞いた。
主人がドクターに「今週水曜日の入院なんですが(その日は月曜日)来週に延期してはダメですか?今週末に行きたい所があるので、もちろん電車で行きますから」と切り出した。

ドクターはいとも簡単に「あぁ、いいですよ。気晴らしも大事ですからね。」と一週間後に予定をかえてくれた。
主人も私も、もしかしたら反対されるかもと思っていたが、いとも簡単に許可がおり診察(面談)が終わった。

少しでも元気な顔をお仲間に見せたかったのか、次の日から積極的に食べまたお散歩や折りたたみ自転車で出かけたり、パウチの交換も自分ひとりでできるようにとウキウキと元気に過ごしていた。

これが最後の楽しい時間になってしまうのだが・・・

最新の画像もっと見る

コメントを投稿