四国といえば真っ先に思い浮かぶのが崇徳上皇と西行です。
西行法師はただの歌人かと思っていましたが、歴史上、大物と対等に並んで登場するんですよね。
数年前の11月に吉野の奥の千本からさらに30分ほど山へ分け入ったところにある西行庵へ行きました。
こんな山深いところに一人で2年も住んでいたなんてうそでしょ、とか思いつつ、西行庵と聞くとつい探さずにはいられません。
善通寺からほど近い曼荼羅寺-出釈迦寺ルートの途中にも西行庵がありました。
けど、これは絶対にイメージが違うなあ。
これではまるで地区の集会所みたいじゃないの。
吉野のほうがまだリアルだった。
このあと、翌日に天皇寺へ行きました。
八十場の霊泉というのが近くにあって、崇徳上皇が亡くなったときに、京都の朝廷にどうしたらよいかお伺いを立てている間、20日間?この泉に遺体を漬けておいたところ、ぜんぜん痛まなかったという。
そこの水で作ったところてんを提供しているのがこのお茶屋さんです。
さすがにいただけません。
その次の日、国分寺近くの宿に泊まってから、白峰寺へ向けて登山しました。
なかなか険しい山道で上り甲斐がありました。
一本松まで行くと、左右にドライブウェイが通っており、左へ行くと白峰寺、右へ行くと根香寺に行きます。
ドライブウェイの向こう側に旧道(史跡の道)があり、そこはもう理想的な遍路道で素晴らしいです。
あいにく雨上がりで一部沢登り状態になっていましたが、行ってよかった。
下乗石もありました。
どんなに高貴な方でもここからは歩いて行きなさい、という印です。
むむ、それでは白峰寺へ行くためには坂出方面からではなく、国分寺側から登ったのかなあ・・・
白峰寺こそは崇徳上皇ゆかりのお寺で、周囲には源頼朝寄贈の十三重塔や、西行ゆかりの歌碑などがあり、御廟の遥拝所があるのですが、ちょっと歩けば御廟そのものに行けるんです。
天皇陵は近くへ行った際には必ず寄るようにしています。
崇徳天皇陵はだれもいませんでした。
かなり規模が大きく、立派な造りです。
この写真の撮り方では距離感がつかめないですねー。
すごい階段になっています。
だから我々以外、上には誰も来ませんでした。
余談ながら、白峰寺のトイレは洋式できれいです。
札所の中ではいちばんきれいだった。
最悪なのは雲辺寺で、ここが日本か!と思う旧式のトイレ。
ちょっと言葉になりません。
歩き遍路をしていると足がもう痛くて痛くて、曲げるのが大変です。
だから洋式でないと困るのよねー。
トイレだけはどうかもうちょっと整備してもらいたいと思いました。
白峰寺へはみなさん車で来ているみたいですが、ぜひ歩き遍路をお薦めします。
歩いて歩いて、もう駄目だっ、と思ってもその翌日にはまた歩きたくなります。
こんな調子で四国をぐるっと全部回ったら楽しいだろうなあ。