Andyの日記

不定期更新が自慢の日記でございます。

無駄遣い

2006-12-13 15:35:29 | よしなしごと
人間の血液というのは、全身を循環しています。全身を循環することで、
血液に含まれる栄養分や酸素を全身の各細胞に送り、体を健康な状態に
保つ役割を果たしています。もしある所に、血液が循環するということを
初めて知った男がいて、「もし血液が循環しなくなかったらどうしよう」
と怖くなり、手、足、首、などをグイグイ縛り付けて、「これで安心、
循環しなくなっても血液はずっとここにある」と無茶なことをしたら
どうなるか、言うまでもなくこの男はおだぶつになります。

何が言いたいかというと、血液もお金も同じで、ぐるぐると上手に世の中を
循環して初めて、その役割を正しく果たすことができるということです。
昨日書いた白例外やコスト削減を止めるには、世界中の人が勇気をもって
無駄遣いをすることです。お金をどんどん世の中に出せば、景気はよくなる
はずなんですから。

今の世の中は、上の男と同じです。「もし、うちの会社にお金が入って
こなくなったらどうしよう」「もし、会社が潰れて給料が入ってこなく
なったらどうしよう」と心配するあまり、お金を出さないようにしているの
だと思います。いや、売り上げが悪い会社が無理に無駄遣いすればもちろん
会社は潰れてしまいますし、現実にぎりぎりのお給料で生活している人が
無駄遣いすれば取り返しの付かないことになりますので、そのような状況に
あてはまらない場合だけを考えることにします。

まだそれほど切羽詰っているわけでもないのに、「もしも」のことを考え
すぎて、必要だった出費まで削っている会社や人はいないか。それがために
経営が苦しくなる会社がどれだけ増えるか。ちょっと話しが複雑系みたいに
なりますが(風が吹けば桶屋が儲かる理論とも言う)、少し実例を考えて
みることにします。

たとえばある奥さんが、新しく販売された冷凍食品を「あら、おいしそう」
と買うとします。実際その冷凍食品はおいしかったので、その奥さんが
「あれおいしいわよ」と噂を流す。するとそれを聞いたほかの奥さんも買う。
そうするとその販売店がその分だけ潤う。販売店はメーカーに追加発注する。
当然、メーカーも潤う。メーカーはその冷凍食品の製造に必要な各種材料を
発注する。発注すると各種材料メーカーもすべて潤う。というふうに、
雪だるま式に全体が潤う。でも奥さんが「やっぱりいらないわ」と買わなければ、
全体が停滞してしまう。やや短絡的だが、そういうことです。

これは会社経営にもそのままあてはまることで、「今ちょっと苦しいから」と
近視眼的な良識で出費を抑えると、その分だけ他の会社も苦しくなる。でも
すべての会社が「苦しいのはどこも同じだよな」とすすんで無駄遣いすれば、
それだけすべての会社が潤うことになるはずです。会社が潤うということは
給料も増えるということで、そうなれば家計にも余裕ができる。

経済版ペイフォワードみたいになってきましたが、これをなんとか政策として
実現できないか。もし成功すれば、安倍くん、君は一気に支持率を上げる
ことができるぞ。いいんじゃないか、「ペイフォワード政策」。日本人の
好きな横文字だし。美しき国に少しだけ近づくことができるかもしれない。
このブログ読んでたら、ちびっと考えてみてね。