みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

平和の祈り

2015-08-06 06:00:00 | Everyday is special
教皇だった聖ヨハネ・パウロ2世が日本に訪れたのは1981年、今から34年前のことです。

彼は2月25日に広島の平和記念公園を訪れ、慰霊碑の前で「平和アピール」を全世界に発信し、
「戦争は人間のしわざです。戦争は人間の生命の破壊です。
戦争は死です。
この広島の町、この平和記念堂ほど強烈に、この真理を世界に訴えている場所はほかにありません」
と呼びかけました。

そして、「本日、わたしは深い気持ちに駆られ、『平和の巡礼者』として、この地にまいり、非常な感動を覚えています。
わたしがこの広島平和記念公園への訪問を希望したのは、過去をふり返ることは将来に対する責任を担うことだ、という強い確信を持っているからです」と言われました。

「過去を振り返ることは、将来に対する責任を負うこと」と何度もくり返したそのアピールの最後は、次のような祈りで締めくくられています。

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最後に、わたしは自然と人間、真理と美の創り主である神に祈ります。
神よ、わたしの声を聞いてください。
それは、個人の間、または国家の間でなされた、すべての戦争と暴力の犠牲者たちの声だからです。
神よ、わたしの声を聞いてください。
それは人々が武器と戦争に信頼をおくとき、いの一番に犠牲者として苦しみ、また苦しむであろうすべての子供たちの声だからです。
神よ、わたしの声を聞いてください。
わたしは、主がすべての人間の心の中に、平和の知恵と正義の力と兄弟愛の喜びを注いでくださるよう、祈ります。
神よ、わたしの声を聞いてください。
わたしはすべての国、またすべての時代において戦争を望まず、常に喜んで平和の道を歩む無数の人々にかわって、話しているからです。
神よ、わたしの声を聞いてください。
わたしたちがいつも憎しみには愛、不正には正義への全き献身、貧困には自分を分かち合い、戦争には平和をもってこたえることができるよう、英知と勇気をお与えください。
おお、神よ、わたしの声を聞いてください。そして、この世にあなたの終わりなき平和をお与えください。
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きょうは広島で原爆が落とされてからちょうど70年。
今年も静かに、でも、いつもの年よりも一層強く、平和のために祈りたいと思います。

写真は、先日カトリック新庄教会で行われた山形県のサマースクールで作られた手作りローソクを載せる絵皿。
みんなとてもよく描けました



これは、手作りローソクで、紙コップに流し込まれた色つきのろうが冷えるのを待っているところ。
割りばしにローソクの芯をはさんでいます。
色合いが、なんとなく涼しく見えます。

今回のサマースクールでがんばってくださった皆さん、お疲れさまでした。
さまざまな形で支えてくださった皆さん、ありがとうございました。
子どもたちの笑顔が、何よりの成果でした。