望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

舞台の裏のウラ話・その20

2010-02-22 01:03:16 | 舞台・ウラ話
重ねておいたトランプが、
ハケる前にバラバラに!  
               

といっても、こんなとき、誰も手伝えません。
位置がわかってるのは、ハケる役目の人だけですし、
みんな自分のことで手いっぱい。


暗い中でトランプが落ちたらしい音を聞いても、
「あちゃー」と思いつつ、
自分の仕事をするしかないんです。


災難なのは、トランプをハケる役目のご当人。

自分が悪いワケじゃないのに、
こんな迷惑な話もありません。

しかし、やっぱりベテラン!
かなり拾い集めることができました。

が、
床に落ちた分は、さすがに全部は取りきれず・・・

明るくなった舞台の床には、
想定外のトランプが何枚も散らばってました。


あ~あ。
どうする?
いつ、どうやって拾う?

そでで出番を待ちつつ、
それぞれがアイコンタクトで(声は聞こえちゃうので)

「誰が」「いつ」拾うのが一番自然か、と考えているうち、
(といっても、その間、せいぜい10秒とか15秒ですが)

舞台に出ていた、そのベテラン役者さんが、
何事もなかったように、トランプの1枚に手を伸ばしました。

え? と見ているうちに、

なんと!
さっさっさと、全部拾ってくれたではありませんか!


あらぁ~~~~~


さすがぁ・・・。

そでで見ていた我々は、感心しきり。


役がどうの、と考えすぎず、さらっと拾っちまえば、
意外に不自然に見えないんだ~、と、

その役者さんのベテランの味に脱帽でした。


こんな調子で、
たかが数秒の暗転にも、
いろいろなドラマがありますが、

やっぱり何が怖いって、

ハケきれず、舞台に残ったまま、

パッカーンと明かりがついてしまうこと、

これ以上、怖いことはありません 

舞台監督さんが状況を察知して、
照明ブースに連絡してくれることもありますが、

舞台監督さんだって、暗転では見えないんですから、
上手にいて下手の様子までは把握しきれません。

でもまぁ、普通は何とかなっています。
これをやったら、芝居すべてを壊してしまいますから。


でもね、


実は、私、

ものすごく危なかったことがありまして・・・。


何を隠そう、舞台上で迷ってしまったんです 
 
決して広い舞台じゃなかったのに。
(いや、いくら広くても、普通は迷わないか


(つづく)
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