望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

昔のウラ話、再放送・・・役者人生最大のポカ!(その1)

2018-12-11 16:45:05 | 舞台・ウラ話

ということで、長い前置きの後、

昔のウラ話を再掲載してみたいと思います。


もう10年以上前、
『将門』というお芝居の、初演のときでした。

自分の役者人生の中でも、
ここまで本気で青ざめたポカはなかった、
という恐怖の思い出がありました。

正確に言えば、ポカ寸前、なんですけど。
どうして、あんなことになったのか。

魔が差した、としか言えません。


タイトルでもおわかりの通り、
時代は平安中期。

地方の大豪族に過ぎなかった将門が、
八幡大菩薩のお告げを聞いて、
関東一円をまとめた独立国を作ろうとして滅ぼされる。

・・・と、
それまでのドラマを描いた作品だったのですが、

将門といえば、巫女か狂女かわからぬ者から、
「お前は王になる」
と八幡大菩薩のお告げを伝えられて、
その気になっちゃう、というのが有名な話。

『マクベス』の魔女ともつながるような、この巫女役を、
私がやってたんです。

そういう役だけに、衣裳も特殊で、

着物をもっとシンプルにしたような衣裳(平安ですから)の上に、
長くてうすーい「打掛け」をまとい、

隈取りのようなメイクをして、
頭には藁で編んだかぶり物をかぶり、



かなり怖い(つもりで)、
魔女のような「巫女」をやっておりました。


能のような舞を舞って、人々を操る、なんて役を、
ノリノリでやっていたんですが、

そのときに必要だったのが、
羽衣のように、ふんわりと身にまとう「打掛け」。



これが「妖しさ」を演出する、大切なアイテムでした。



慣れない舞を舞うのと、
慣れない怖い役のプレッシャーで、
(結局、やっぱり、合わないんでしょうね)

毎回、いつも以上に張りつめて、
本番に臨んで・・・いたはずでした。



言い訳をすれば、

そのときの履物が足に合わず、
巻爪になって皮膚科で切開してもらった、
その日だったんですね。

で、足の指の痛みは確かにあったんですが、
まっ、所詮、これも言い訳ですね。
(だから、言い訳するなっ!)


いや~~、
ホントに「魔が差した」としか表現しようがありません。


 (つづく)






ブログランキング参加中
  人気ブログランキング
 よろしければ、クリックを

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 病院の待合室にて | トップ | 昔のウラ話、再放送・・・役... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

舞台・ウラ話」カテゴリの最新記事