救急では適切なトリアージが大切

限られた人員でより多くの患者を救うために必要な判断基準

仕事の優先順位について

2021-02-05 09:54:59 | 日記
仕事の優先順位は、重要かつ緊急のものを最優先し、次に緊急でないものの、重要なものを選択します。そして、重要ではないが緊急を要するものが3番目になり、重要でも緊急でもないものは、最も優先度が低くなるのが一般的です。

しかし、この順序においては、2番目と3番目は柔軟に入れ替えを行う必要があります。ただしその際には、冷静な見極めが大切です。なぜなら、重要性よりも緊急性に目が向いてしまうと、重要なことが常に後回しになるケースが増えてしまい、その結果、大切なことが手遅れになることもあり得るからです。したがって、医療従事者をはじめとした人命に関わる職種は。特に優先順位の判断は柔軟かつ慎重に行わなければなりません。

万が一、その判断を間違ってしまうと、医療職は甚大な医療ミスを犯してしまったり、救える命も救えなくなるような事態になりかねません。このような状況は、救急医療の現場や、災害時の救助活動などで起こりやすいケースなので、医師や看護師は常日頃から観察力と判断力を磨くようにしておきましょう。

ちなみに、救急医療の現場では、各医療機関に院内トリアージというものが設けられていると思います。ですから、それをしっかりと確認しておいてください。いざというときはどんなに冷静を装っていても、パニックに陥ることがあります。ですから、暗記しておくくらいの気持ちで、院内トリアージを頭に叩き込んでおくほうが、迅速かつ正しい判断ができるようになります。

救急外来で大切な院内トリアージとは?

2020-05-12 06:08:56 | 日記
救急ナースが勤務する救急外来では、院内トリアージという作業が発生します。院内トリアージとは、災害や大きな事故が起こって同時に複数の患者が出た時、それぞれの患者の状態から手当の優先順位をつける事です。トリアージでは、患者の手当の優先順位を4段階に分けます。

患者が死亡しているもしくは救急不可能な状態、 重篤で生命の危機があり早急な処置が必要である状態、早急な処置は必要でない患者もしくは処置が必要である状態、軽症な状態の患者、これらの4段階で患者の手当の優先順位を評価します。

現場にいる医療従事者の人数によって異なりますが、一度に処置できる患者の人数には限りがあります。限られた人員で適切な医療を提供するためにも、院内トリアージは多くの患者の命を救う為の大事な作業です。軽症の手当であれば看護師が行うことができるので、医師はより重篤な状態の患者の手当が行えます。

トリアージの判断はトリアージの研修を受けている人でなければ行うことができません。トリアージの判断は基本的に医師が行います。しかし、医師がいない場合には看護師がトリアージの判断を行う必要があります。

救急ナースがトリアージナースの研修を受ける為には、救急外来や救命救急で最低3年の経験が必要と決められています。3年以上の経験のほか、豊富な知識や技術が求められるトリアージ。トリアージの研修を受けたいと思っている人は、適切な教育制度が設けられた病院で救急ナースとしての経験を積みましょう。
救急ナースの現状については、こちらでもまとめられています。