１２月は母の最期を思いださせる複雑な月でもある。
病気がわかったのが１２月で、それからちょうど２年闘病して１月１日が命日。
墓地は山のふもとにあって、天体観測が趣味の母にはぴったりの
自然豊かな場所なのだけど、なんといっても雪深い。
ずっと気になっていながら、できなかった墓参りは、雪が降っちゃうと
なかなか行けないし、１月１日はそもそもゲートが開いていないし。
そろそろ市内も雪になるし、今日しかない！と思って出かけて行った。
ところが。
毎回なのだけど、いつも墓地に入ってから、墓の場所を迷う。
これは、どれだけ私が墓参りをしていないか、ということを示す
大変、親不孝な衝撃の真実です。
似たような、可愛らしいお墓がずら～っと並んでいて、
しばしのんびり歩けば、だいたい偶然見つかるのだけど、
今日は、薄く積もった雪が全くとける気配を見せない寒さ、
さらに、山から冷たい風は吹いてくるし、
遭難して、凍死してしまうのではないかと不安がよぎる。（大げさ）
誰もいない墓地で「みーちゃーん」などと、母を呼んでみるが返事なし。（当然）
しかし幸いにも、また偶然たどり着くことができた。よかった！
仏花や長持ちするカーネーションなどを好まなかった母のために
バラと、クリスマスらしく常緑樹の枝を挿し、どう？ちょっとかわいいでしょ
などと、押し付けがましく話しかけ、森の熊さんに出会う前に墓地を後にしました。
飛んでる母ではあったけど、社会情勢や教育問題など、非常にまともな
価値観を持っていた人だと思う。しかも文才があって、ユーモアもあったから
今のこの不穏な世の中を、どう表現するか聞いてみたかったな。
