Yahooの記事を見ていたところ、こんな記事を見つけました。
進行期の肝臓がんに新治療…山口大グループ
読売新聞 9月3日(土)16時44分配信
抗がん剤が効かない進行期の肝臓がんに対し、がん細胞の増殖に必要な鉄分を除去することで進行を抑えることに、山口大の坂井田功教授らのグループが成功した。
患者の5割でがんが縮小したり進行しなくなったりしたという。抗がん剤に代わる新たな治療法で、米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに報告した。
肝臓がんは切除しても再発しやすく、進行すれば抗がん剤の治療効果がなくなる場合も多い。
グループは、体内の鉄分を尿と一緒に排出する「鉄キレート剤」と呼ばれる薬剤を患者の肝臓動脈に直接投与する臨床研究を実施。末期の肝臓がん患者10人に対し、隔日で平均2か月間注入したところ、2人でがんが縮小し、3人で進行がほぼ止まった。重い副作用も確認されなかった。残り5人には治療効果はみられなかった。
鉄キレート剤を使った治療は、他の臓器のがんにも応用できると考えられるが、肝臓は鉄分を蓄積する性質があるため、効果が表れやすいとみられるという。
坂井田教授は「今回の方法は、今後のがん治療の選択肢の一つとして期待できる」と話している。
患者の5割でがんが縮小したり進行しなくなったりしたという。抗がん剤に代わる新たな治療法で、米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに報告した。
肝臓がんは切除しても再発しやすく、進行すれば抗がん剤の治療効果がなくなる場合も多い。
グループは、体内の鉄分を尿と一緒に排出する「鉄キレート剤」と呼ばれる薬剤を患者の肝臓動脈に直接投与する臨床研究を実施。末期の肝臓がん患者10人に対し、隔日で平均2か月間注入したところ、2人でがんが縮小し、3人で進行がほぼ止まった。重い副作用も確認されなかった。残り5人には治療効果はみられなかった。
鉄キレート剤を使った治療は、他の臓器のがんにも応用できると考えられるが、肝臓は鉄分を蓄積する性質があるため、効果が表れやすいとみられるという。
坂井田教授は「今回の方法は、今後のがん治療の選択肢の一つとして期待できる」と話している。
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先日、血液内科領域での鉄キレート療法に関して発表をしたのですけど、鉄過剰症に関しては以前より肝臓癌の危険因子であることは言われておりました。
過剰鉄によりROS(フリーラジカル)が発生し、これが細胞にダメージを与えて…それに生き残ったものはがん遺伝子やがん抑制遺伝子に異常が生じて発癌する…といわれてます。
それゆえ、発癌予防の話は聞いたことがありましたが、発生した癌細胞を抑える効果というのは驚きです。
NEJM(ニューイングランドジャーナルオブメディスン)に載ったのであれば、きちんとしたデータなのでと思うので、素晴らしいことだと思います。
けど、あくまで持続肝動注なんですね。多くの患者さんのためには内服外来治療が可能なように、デフェラシロクスでも同様の効果が出るかどうかがカギになりそうです。
たとえば・・・・入院して寿命が2か月延びても2か月入院していたら…なんか自由な時間があまり変わっていないようですしね・・・。2か月の入院で半年以上の予後の改善・・・とかがあるといいのですけど。詳細を確認してないので(あとで読んでみます)
できれば緩和ケアであれば、外来でできるように期待したいところです。
このデータをもとにさらに多くの患者さんの幸福につながればと思います。