うちのフランス人の実家のあるフランス南西部の村を日曜日に発ち、パリに二泊しながらアメリカへの帰路に着いています。出発日は、いつも少し哀しい。村に滞在している間、ほとんど毎日顔を合わせ、頻繁に招いたり招かれたりしていた近所の人々に、「さようなら、また来年ね」と挨拶しに行かなければならないからです。特に家族のように本当に親しくしているお向かいの家のご夫婦は、旦那様が今年82歳、奥様もあと少しで80歳に手が届く年齢です。「また来年ね」と言う時、「体にはくれぐれも気をつけて。無理をしないで、とにかく健康が第一だよ」と言う時のうちのフランス人は、いつも少し目を赤くしています。両親が年を取ってから生まれた末っ子で、もう既に両方の親を亡くしているうちのフランス人にとっては、今では彼らが親のようなものかもしれません。来年、また笑って会いましょうね。美味しいレストランに一緒に食べに行きましょうね。私の手料理を食べてくださいね。心からそう願わずにはいられません。
後ろ髪をひかれながら到着した日曜日のパリは快晴、気温は17度。とても気持ちのいい日で、ホテルにチェック・インして部屋に荷物を置くや否や、うちのフランス人と連れ立ってあてもなく散歩に出かけました。今回宿泊したホテルは、大好きなレストラン、ピエ・ド・コッションの所在地でもあるLes Hallesにあります。大きな教会や綺麗な公園がすぐ近くにあるので、その近辺をぶらぶら。夜は無論そのピエ・ド・コッションでうちのフランス人の大学時代の友人、ベルナールと食事の約束があるので、楽しみにしながらも「ちょっと小腹が空いたね」と言い合ったのが夕方の4時。夕食は8時過ぎからですから、軽く何か食べておこうということになり、近所で評判がいいというビストロへ入りました。
カラフ(500CCの水差し)入りの赤ワインと、うちのフランス人はムール貝のガーリック・バター焼き、私はエスカルゴのキャセロール焼きを注文。両方とも前菜なので、おつまみにちょうどいい分量です。私のエスカルゴは、パセリ・バターではなく、ビーフシチューのようなドミグラス・ソースがかかって、ベーコンと炒め合わせて出てきたのでびっくり。お味の方は、ソースの濃厚さにエスカルゴの淡白さが負けてしまって少し残念でしたが、パンと赤ワインとの相性は抜群。うちのフランス人のムール貝は、殻ごと柔らかくオーブンで焼いてあって、申し分なし。ビストロを出て、さらに1時間くらい散歩をして6時過ぎに一度ホテルへ戻りました。
ハイライトはやはりピエ・ド・コッションでの夕食。ベルナールとは1年ぶりの再会で話に花が咲きつつ、食事のとにかく美味しいこと。前菜にうちのフランス人は、牛の骨髄のオーブン焼き、私とベルナールは名物のオニオン・グラタン・スープ。牛の骨髄というのは、大きな牛の骨を半分に切ってオーブンでパセリをかけて焼いたもので、中身をスプーンですくって食べる料理です。かなり濃厚なので、私はそれほど好きではありませんが、うちのフランス人は骨髄に目がありません。狂牛病の心配も何のその、ほとんど1年前からこの骨髄を食べるのを楽しみにしていた彼です。味は、ミルクのような感じで、ほんのり甘味があり、柔らかいゼリーのようにふるふるした食感。大きな骨が大皿に載って3本も来るので、たっぷりと堪能していました。そして待望のメインは、ベルナールとうちのフランス人がやはりここの名物の豚足のオーブン焼き、私が子牛の腎臓のマスタード・ソース。子牛の腎臓というのは、実は私の好物なんです。腎臓というとぎょっとされる方もいらっしゃるかもしれませんが、新鮮なものは癖がなく、少し歯ごたえがあり、レバーが食べられる人ならきっと好きな味だと思います。ピエ・ド・コッションでは、柔らかく茹でたジャガイモと大量のマッシュルームと一緒にたっぷりのソースで和えた、火を通しすぎないほんのりピンクの腎臓が出てきて、大感激。最後まで名物の豚足料理にするか、たまには別のものを試すかで迷っていた私ですが、違うものにしてよかった!ベルナールやうちのフランス人に味見をさせたりして、あっという間に食べてしまいました。勿論、彼らにも豚足を分けてもらって。。。
過去に私自身も旅行や出張で何度か訪れているパリでは、うちのフランス人がパリ生まれ、パリ育ちということもあって、今更二人で連れ立って観光や買い物をすることはありませんが、やはりお気に入りのレストランや友人に会うために年に一度は立ち寄りたいところ。来て見ると2泊では物足りない気もしますが、やはりフランス滞在のメインはあくまでも例の村というのが、我々らしくていいプランなのではないかと思っています。
後ろ髪をひかれながら到着した日曜日のパリは快晴、気温は17度。とても気持ちのいい日で、ホテルにチェック・インして部屋に荷物を置くや否や、うちのフランス人と連れ立ってあてもなく散歩に出かけました。今回宿泊したホテルは、大好きなレストラン、ピエ・ド・コッションの所在地でもあるLes Hallesにあります。大きな教会や綺麗な公園がすぐ近くにあるので、その近辺をぶらぶら。夜は無論そのピエ・ド・コッションでうちのフランス人の大学時代の友人、ベルナールと食事の約束があるので、楽しみにしながらも「ちょっと小腹が空いたね」と言い合ったのが夕方の4時。夕食は8時過ぎからですから、軽く何か食べておこうということになり、近所で評判がいいというビストロへ入りました。
カラフ(500CCの水差し)入りの赤ワインと、うちのフランス人はムール貝のガーリック・バター焼き、私はエスカルゴのキャセロール焼きを注文。両方とも前菜なので、おつまみにちょうどいい分量です。私のエスカルゴは、パセリ・バターではなく、ビーフシチューのようなドミグラス・ソースがかかって、ベーコンと炒め合わせて出てきたのでびっくり。お味の方は、ソースの濃厚さにエスカルゴの淡白さが負けてしまって少し残念でしたが、パンと赤ワインとの相性は抜群。うちのフランス人のムール貝は、殻ごと柔らかくオーブンで焼いてあって、申し分なし。ビストロを出て、さらに1時間くらい散歩をして6時過ぎに一度ホテルへ戻りました。
ハイライトはやはりピエ・ド・コッションでの夕食。ベルナールとは1年ぶりの再会で話に花が咲きつつ、食事のとにかく美味しいこと。前菜にうちのフランス人は、牛の骨髄のオーブン焼き、私とベルナールは名物のオニオン・グラタン・スープ。牛の骨髄というのは、大きな牛の骨を半分に切ってオーブンでパセリをかけて焼いたもので、中身をスプーンですくって食べる料理です。かなり濃厚なので、私はそれほど好きではありませんが、うちのフランス人は骨髄に目がありません。狂牛病の心配も何のその、ほとんど1年前からこの骨髄を食べるのを楽しみにしていた彼です。味は、ミルクのような感じで、ほんのり甘味があり、柔らかいゼリーのようにふるふるした食感。大きな骨が大皿に載って3本も来るので、たっぷりと堪能していました。そして待望のメインは、ベルナールとうちのフランス人がやはりここの名物の豚足のオーブン焼き、私が子牛の腎臓のマスタード・ソース。子牛の腎臓というのは、実は私の好物なんです。腎臓というとぎょっとされる方もいらっしゃるかもしれませんが、新鮮なものは癖がなく、少し歯ごたえがあり、レバーが食べられる人ならきっと好きな味だと思います。ピエ・ド・コッションでは、柔らかく茹でたジャガイモと大量のマッシュルームと一緒にたっぷりのソースで和えた、火を通しすぎないほんのりピンクの腎臓が出てきて、大感激。最後まで名物の豚足料理にするか、たまには別のものを試すかで迷っていた私ですが、違うものにしてよかった!ベルナールやうちのフランス人に味見をさせたりして、あっという間に食べてしまいました。勿論、彼らにも豚足を分けてもらって。。。
過去に私自身も旅行や出張で何度か訪れているパリでは、うちのフランス人がパリ生まれ、パリ育ちということもあって、今更二人で連れ立って観光や買い物をすることはありませんが、やはりお気に入りのレストランや友人に会うために年に一度は立ち寄りたいところ。来て見ると2泊では物足りない気もしますが、やはりフランス滞在のメインはあくまでも例の村というのが、我々らしくていいプランなのではないかと思っています。