あみたろう徒然小箱

お気に入りのモノに囲まれ、
顔のつぶれたキジ猫と暮らせば、あぁ、極楽、極楽♪

シャム三毛ママの子どもたち

2012-09-24 | 猫 ・ cat ・ ねこ


実家の庭は周りを高い塀に囲まれているため、猫たちの格好の憩いの場になっていました。
これは2年ほど前までよく来ていたシャム三毛ママの親子の話。
シャム三毛母さんはシャムと日本猫のミックスのようです。
かなりの美猫ですが、根っからの野良猫か、
あるいは捨てられてからが長いためか、自分から餌をねだることはありませんでした。
プライドが高いというか、気位が高い風情がなかなか。
さすがにお腹が大きくなってくると、我が子のためにはそうもいっていられず、
じっとこちらを見てきちんと座り、何かをくれのを期待する様子がありました。


シャム三毛ママは、しばらくの間、後ろ足の先がブラブラになっている雄猫を伴侶としていました。
それがこちらの「ライオン丸」。
毛足が長いグレーの雑種で、ライオン丸はどこかで飼われていたためか、
野良猫にしては非常に愛想が良く、性格の穏やかな甘えん坊でした。
不自由な足を引きずってようやく塀に飛び上がる姿は胸を打つものがあり、
ほかの雄猫とけんかをしていると、私は早速家から飛び出して行き、ライオン丸の加勢をしました。
ねだられるに任せ、こっそり餌をあげていたのですが、
不自由な足が壊死してしまったのか、そのうち姿が見えなくなってしまいました。


くだんのシャム三毛ママは、別の伴侶を見つけたとみえ、
次に産んだのはキジトラ猫1匹と白黒2匹の3匹でした。
ママは3匹の子猫たちを目を細めて見守り、
庭はコロコロとボールのように駆け回る子猫たちの運動場のようになっていました。
同じ兄弟でも、性格の個体差は顕著です。
白黒猫2匹は私の姿がチラッと見えるだけでサッと姿を隠し、近づくことすらしないのですが、
キジトラは窓際まで近づいてきて、じっとうちの中を観察するような猫でした。

だんだん大きくなり、こうやって一人でやって来るようになりました。
つぶらな瞳も体もどこもが丸っこくて、ほんとに愛くるしい姿でした。

そのうち独り立ちし、親子で一緒にいる姿は見られなくなったのですが、
3兄弟はとても仲が良く、こんなふうに身を寄せている仲良しの姿が良く見られました。
キジトラはすっかり青年になり、顔立ちもキリリとしてきました。


それから2年、いまでは空き家になってしまった実家の庭に、猫の姿はほとんど見られません。
シャム三毛ママの姿ももうなくなってしまいました。
人が住んでいないと庭も猫の憩いの場にはならず、ただの通り道になってしまうようです。
野良猫にとっては、人がいない庭の方がずっと安全だと思うのですが、
野良猫とは言え、人との関わりが全くない庭は魅力がないということなんでしょうか?