銀座のうぐいすから

幸せに暮らす為には、何をどうしたら良い?を追求するのがここの目的です。それも具体的な事実を通じ下世話な言葉を使って表し、

映画『荒馬と女』の撮影秘話から学ぶこと

2008-11-16 19:49:40 | Weblog
 今日、申し上げることは、マリリン・モンローとアーサー・ミラーの本質を探るために役立った、テレビ・ドキュメンタリーから学び取ったことです。しかし、残念なことに、その番組のタイトルを忘れました。で、皆様におかれましては、『荒馬(あらうま)と女』か、この映画の原題『Misfit』で、探索をしていただきたいのですが、今のところ、インターネット上では、何も情報が開示されておらず、NHKへお問い合わせになるのが、一番の近道かもしれません。

 私にとって、この映画が公開されたときは、劇場で観る気はありませんでした。勤めていて忙しかったので、娯楽としては、宇野重吉と滝沢修が名優として引っ張っていた、民芸の芝居を観る程度だったのです。そして、新聞の批評も芳しくありませんでした。

 それほど、評判がよくなかったのは、そちらの番組を見ると理由がよく判ります。Misfit とは、「不適合者」と訳されているみたいですが、この場合は、性格が合わない人たちとか、生活が合わない人たち、とか、考えが合わない人たちと、普通の言葉で語ったほうが良いでしょう。

 アーサー・ミラーがものすごく頭の良い人だったとして、既に重荷になっていたマリリンを、振り払うために、『あなたは、本当は、野生的な肉体派が似合うんだ。僕よりも』と言う事を言いたくて、この映画の脚本を書いたのではないかと思うほどの、筋なのです。

 マリリンの役は、離婚をした後で、数人の男性たちと知り合い、彼らと一緒に、野生馬狩りに出かける女性です。そして、野生馬狩りを、野蛮なことだとして、クラーク・ゲーブルに抗議をするのですが、結局は、クラーク・ゲーブルの、ある種の気高い(つまり、簡単には言えない、野蛮さの問題のこと)精神性に支配されるという結果らしいです。

 そのドキュメンタリー番組が出来た本当の目的は、クラーク・ゲーブルの役以上の気高さを視聴者に知らしめ、彼がこの映画で、どれほど、疲労を重ね、その原因はマリリンの精神的な不安定に有ったと、結論付けることではなかっかたと、私は考えるほど、その映画撮影中のマリリンは、不安定で、よく遅刻したりして、撮影の予定がめちゃくちゃになったそうです。映画とは大勢の人で作る、総合芸術ですから、ある独りの役者が、(簡単な言葉で言えば)わがままだと、みんなが振り回されるわけです。

 でもね、その番組を見た結果、私が、得た感想は、確かにクラークゲーブルは素敵ですし、本当に立派な役目をこの映画で果たしたのですが、マリリンのかわいそうさも、同じ程度、感じさせられたのです。マリリンはひたすら研究し、勉強する人ですが、基本的な部分で、自信のない人で、誰かに支えてもらわないと、生きていかれない人でした。
 女優ですし、主役ですから、仕事上、撮影現場に入れば、監督や撮影監督他のスタッフとの、共同生活はあるわけですが、脚本家である・夫・アーサー・ミラーとの共同生活はなくなるわけです。

 それだけでも、不安定になっていたのに、演技上、いろいろ迷いが出て、困難も出て、それを、ミラーに相談したいのですが、ミラーは、既に、『そうそうは応じられない。僕は忙しい』という姿勢だったみたいですし、それゆえに、マリリンが、今の言葉で言えば切れて、離婚に至るわけです。

 そして、その後のマリリンは、女優としてよりも、別の側面で有名になっていくわけです。つまり、ケネディ大統領の愛人だったと言われる話です。そして、この映画のクランクアップ、一年半後、死亡します。

 でも、私としては、そのときまで謙虚で純真なところも有ったマリリンが、この映画の撮影を通じて壊れた、(これは、精神の病を得たということではなくて、人格が変化して、よく言えば図太くなった、悪く言えば、悪い性格になった)と推察されることが重要なのです。

 ひとりの、知性高く、シゴト上も優れた男性との誠実な愛ある生活は、マリリンにとって、本当に大切なものだったけれど、それが、相手(ミラー)側の潜在的な要望で、壊れたというのは、元々、自信の少ないタイプだったマリリンを決定的な、破壊へ追い込んだと、私は推察するのです。

 だからこそ、時の人気大統領と言う、アメリカ社会で、最もカースト的に高い男性との仲を、急速に成長をさせた。一種の補償作用として、ミラーよりも立派な男性としてケネディ大統領を考えた。しかし、それが、彼女に幸せをもたらしたわけではない。

 そのドキュメンタリー番組に重みがあるのは、そのマリリンの死の前に、クラーク・ゲーブルが死亡しているし、モンゴメリー・クリフトもその後、死亡しているし(その順番は確かではないが)、悲惨な運命を関係者全員にもたらした事が、独特の意味があると、言うことで、非常に丁寧に当時の、人間関係の、ぎすぎすぶりと、お互いがお互いに、欲求不満を抱きあう、日常を、白黒画面(それは、映画そのものが、カラーではなかったのだろうか?)と、いまだ生存中の関係者の、丁寧なインタビューで連ねて行きます。

 その番組そのものへの解釈は、これにとどまりませんが、ここでは、『セールスマンの死』から始まって、アーサー・ミラーへ言及する事が目的の、一連の文章なので、この程度でお許しくださいませ。
   2008年11月16日        川崎 千恵子
ジャンル:
ウェブログ
コメント (2)   この記事についてブログを書く
« 『アーサー・ミラーとマリリ... | トップ | ニューヨーク、フォレスト・... »
最近の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
モンローとミラー (lemonwater2017)
2018-09-11 02:29:17
はじめまして、象が転んだです。

 私もマリリンモンローの生涯には多少興味を持ち、ブログを立ててますが。うぐいすサンのは、かなり本格的で感傷的で、王道に近いですかね。それに比べ私の方は(悲)。

 特にアーサーミラーとモンローの関係は、興味深く、モンローの生涯を決定的にしますね、悪い意味で。特に『荒馬と女』の映画で二人の溝が深まったというのは実に興味深い。
 私的には、ミラーの子供を流産した事が直接の原因だと思ってたんですが、そういった背景もあったんですね。

 女性らしく非常に繊細な観点から、モンローを捉えててとても勉強になります。私は男だから、どうしても男の視点でモンローを見てしまいます(悲)。
 
 ただ、モンローは男運がワルすぎた。ディマジオにケネディ兄弟に、そしてダメ押しがフランクシナトラ。これはもうアカンですね。この4人に共通するのはマフィアとの密な関係です。

 とにかく、モンローの生き様はファンの数だけ存在するんですかね。これからも宜しくです。
御礼 (雨宮舜)
2018-09-12 16:03:35
コメントをいただきありがとうございます。象が、転んだを、読んでみます。

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事