ボストン現地レポート 教育に関連した話題を現地から

アメリカのサマーキャンプ、サマースクールの短期留学専門のコーディネーターが、現地の情報を様々な角度からお届けします。

アメリカのサマーキャンプ参加後のご感想

2015年12月28日 | アメリカのサマーキャンプ
今年も残りわずかとなりました。Bostonでは気持の悪いくらいの暖かい日が続いていましたが、今朝はぐっと気温が下がり、明日は初雪が降る予報です。

高校留学中の生徒さんたちも、みなさん無事に日本に帰省しました。新年早々4日から授業がスタートする学校がほとんどですので、お正月は慌ただしいと思いますが、久々にご家族の元に里帰りして、みんなばっちり充電してきてくれることでしょう。来年からアメリカの大学に進学する生徒さんの出願も無事に終わり、あとは結果を待つばかりです。この9月からボーディングスクール留学を目指す生徒さんの出願も、無事に終わりました。3月には、良い結果が出ることを、祈るばかりです。

今回も、今年の夏にアメリカのサマーキャンプに参加した生徒さん、そして保護者の方のご感想をご紹介します。学校のスケジュールの関係で、ご姉妹で別々のサマーキャンプに参加しました。私立女子校に通う中学2年生の女の子さんです。今回、初めてアメリカのサマーキャンプに2週間参加しました。

質問:アメリカのサマーキャンプに参加して、一番印象的だったこと。(楽しかったこと、困ったこと、なんでも)
答; 空中ブランコが楽しかったです。どのアクティビティも初体験のものばかりで、すごく貴重な経験になりました。キャンドル、リーフメイキングはとても楽しくて、また来年もやりたいと思いました。特に困ったことはありませんでしたが、キャビンのベッドに布団がしいていなかったことに衝撃を受けました。毎日、ナイトプログラムはどれも本当に面白くて、すごく思い出深いことばかりでした。また、来年も行きたいです!!

質問:アメリカのサマーキャンプに参加する前後で、何か自分の中で変わったこと、気付いたこと、そして考えたこと。
答: アメリカ人(外国人)は本当に優しくてフレンドリーな人が多いな、と思いました。キャビンに初めて行った時も、緊張してあまりうまく話せなかった私に、積極的に声をかけてくれて、すごく安心しました。カウンセラーさんもすごくキャビンのメンバー思いの人で、とても安心することができました。来年は逆に、もし緊張していて、不安そうなキャンパーがいたら、自分から声をかけて行きたいと思いました。2週間とても充実した時間を過ごすことが出来ました。ありがとうございました!!

質問:来年も、アメリカのサマーキャンプに参加したいと思いますか? その理由は?
答: はい! 友達に「また来年会おうね」と言われて、絶対行きたいと思いました。来年は、今回とまた違ったアクティビティに挑戦したり、もっと友達をたくさん作りたいと思いました!!

質問:今年参加したサマーキャンププログラムに、何かリクエストはありますか?
答: キャビンの各ベッドにシーツ、掛布団を付けて欲しいです。

(保護者)
質問:お子さんからお聞きになったサマーキャンプの話の中で、特に印象的であったことをお知らせ下さい。
答: サーカスのアクティビティは、本格的で安全な設備の中、プロから直接指導してもらったことが、このキャンプならでは、と思いました。ティーンエイジャーなので、SoapもCandleも完成した作品はどれも本格的で、完成度の高さ、そして毎日少しずつ制作していく過程も楽しんでいたようでした。全ての体験が宝物だとは思いますが、日本で待っている私たち家族にとっては、持ち帰った作品から、やはり娘が体験してきたことの一部を見ることができ、またその作品を通して様々な話も聞けて、キャンプでの生活の一部をよく知ることができたと思います。

質問:お子さんをサマーキャンプに参加させてみて、プラスになったこと。また、その他お気づきになったことがありましたら、お知らせ下さい。
答: 失敗することを怖れずに、新しい環境に常にチャレンジする精神が少しでも身に付いてくれたのではないか、と思います。国籍を問わず、やや性格的にも難しいTeenager達ですので、我が子に限らずやや閉鎖的にグループを形成してしまう傾向も見られたようですが、そういう年代でもWelcomeで受け入れてくれるカウンセラーやアクティビティのコーチ達の存在が、きっと子供たちの殻を少しずつ破ってくれていると思います。年少児に比べて、もしかしたら言葉や文化の壁が高くなる年代なのかもしれませんが、その中でも日々、充実した生活を送れていたことには、キャンプのアクティビティの質の高さを実感しております。

質問:何か、プログラムに対してご要望(改善できる点)がありましたら、お知らせ下さい。
答: 娘の話からも、寝具の提供、タオル類(リネン)のレンタルなどがあると荷物も減り、Betterだと思います。

質問:コーディネーションを担当致しました、American Summer Opportunitiesについて、ご意見をお寄せ下さい。
答: 中学生なので、身の回りのことについては殆ど心配しておりませんでしたが、年齢的なことや性格的な側面から、周囲と打ち解け合うのに、とても時間が掛かったと思っております。その間、担当カウンセラーに連絡をとって娘の様子を聞いて下さったり、実際に現地に足を運んで下さったり、保護者の立場になって、親だけでなく、子供本人のサポートもして下さったことは、心より感謝しております。親元を離れて生活した2週間で、母娘関係も少し前進しているように感じております。

学校のスケジュールの関係で、サマーキャンププログラム後期の後半の2週間のみの参加となったため、キャンプに到着した後、どれだけ早く現地での生活に慣れてくれるのか、このお嬢さんの年頃からも心配な点ではありました。前半から参加していた日本人参加者たちのサポートもあって、キャンプ全体では自分の居場所を意外に早く見つけられたことがあった半面、キャビンでは日本人一人きりであったために、そこで自分の居場所を見出すことは、とても大変なことだったと思います。それでも、泣き言は一切言わず、ファックスでのお手紙がご両親宛てに届いたのは、キャンプ終了日の前日でした。他の日本人キャンパーに優しくしてもらったこと。次回は、もっと友達を作りたいこと。日本には帰りたくないほど楽しいこと、などが簡単に綴られていました。

現地を訪問した際は、ちょうどサーカスのアクティビティに参加していて、他の大勢のキャンパーたちの中で、英語で指示されたことを、着々とこなしていることがとても印象的でしたが、二人でお話してみると、今一つ自分らしさを発揮できていない、自分の居場所を見つけられていない、もどかしい様子が心に残りました。キャンプインして1週間も経っていないタイミングでしたので、無理のないことです。
まずは、次回につなげてくれる、前向きな体験をしてきて欲しい、と願っていましたので、このお嬢さんが来年も同じサマーキャンプに、4週間参加することを決めたことは、とても嬉しいことです。きっと来年は、自分でもびっくりするくらい、キャンプでの生活を楽しんで、充実した日々を過ごしてくれることでしょう。そして、困った様子のキャンパーがいたら、この夏の自分の体験をもとに、自然に声をかけたり、手を差し伸べることもできることでしょう。

様々なアートの作品を作り上げる上で、その過程が大事であるように、国際性を身に付けることも、それぞれのお子さんが、それぞれ、誰のものでもない、自分だけの体験を通して学んでいく、その過程が不可欠なのです。来年の夏、このお嬢さんとの再会が、今からとても楽しみです。