赤い大地から 市橋さらのブログ

赤道直下、アフリカ・ケニヤで子どもたちの教育にかかわり続ける
日々の出来事をはるか離れた日本の皆さまに送ります。

一時帰国を終えて

2010-08-20 13:15:19 | 日記
7月5日から約6週間日本に滞在しました。
なんと暑い日々だったことでしょう。
ナイロビも1,2,3月は暑いですが、あの湿度の高さとのコンビネーションは身体を疲れさせます。
ケニヤでも海岸地方はかなり湿度も温度も高くなりますが、なぜ日本だとあんなに暑く感じるのかを考えてみました。
思い当たることは、日本人は寒い時も暑い時も全く生活を変えず、同じように満員電車で出勤し仕事をしています。これには本当に頭が下がります。日本人はすごいです。
ケニヤの海岸地方では 最も暑い季節は昼間は仕事をしないでのんびりしている人たちもいます。勿論働いている人たちもたくさんいますが、全てのスピードがゆっくりになります。

改めて驚いたことは、日本の天気予報です。予報図を見ながらの説明はケニヤでもありますがあそこまで詳細ではありません。細かい温度差、昨年比、降水確率、洗濯予報や紫外線予報まで毎日何回もテレビで報道されます。また人々はそれをみて傘を持っていくか、洗濯物を外に干すか決めるのです。
日本は島国ですから大陸の影響などで天気は変わりやすく、また山が高いので小さな国の中でも地方によって天候がかなり違っています。
ケニヤでは、カゼの向きや、雲の動き、空気の匂いで、雨の予想をします。
大陸ですから、ケニヤ全土でそれほど大きな違いはありません。雨季が来て、雨が降り出す地域が多少異なるくらいです。

山手線に乗ったとき、隣に座った60代くらいの二人の女性が話をしていました。その内容は私も今朝のテレビで見た熱中症の事でした。一人の女性が聞いたままをもう一人に話していました。
確かに、テレビのワイドショーで熱中症の原因や予防についての情報があることは助かりますが、聞いた事をそのまま鵜呑みにして、他人に講義をしている女性の姿には、何か恐ろしいものを感じました。メデイァによって人々の考えが支配されているように感じられたのは私だけでしょうか。

長く日本の外にいると、そんなことが不思議に思えてしまいました。



ラジオ深夜便

2010-03-28 12:44:07 | 日記
昨年5月から、NHKラジオの番組「ラジオ深夜便」の中にある「ワールドリポート」というコーナーにリポーターとして出演しています。
「深夜便」は日付が変わって0時から始まり、ワールドリポートは0:15ころから約15分の放送です。
ケニヤの人々の暮らしに関わるテーマで毎回お話しています。
これまで食生活や、ファッション、子どもたちの勉強熱心なことなどお話していきました。
私は普段、学校の保護者たちにお話したり、日本へ帰って色々な学校にお招きいただき、子どもたちや学生、保護者の方々にケニヤのお話をさせていただいています。
私は人前で話をする時、あまり緊張しません。いつも目の前にいる方々に、どのように私が日々接しているケニヤの人々のことを理解し感じていただけるかを考えながら、聞いてくださる方々に合わせてお話をするように心がけています。
ラジオでお話しすることはちょっと勝手が違って初めはなれなくて、なかなか自然体になれませんでした。
誰に話しているのか、相手が見えないことがとても不自然だったのです。
1月に日本のスタジオでレポートをする機会が与えられました。
12月末の担当日に日本に発つので、出演できませんとお断りしたところ、日本へ来るのならばスタジオで・・・ということになったのです。
これはとてもいい経験でした。まず私の相手をしてくださるアンカーの方と顔を見てお話ができたこと、スタジオの中で、どのように番組が流れていくのかを見ることができました。また、ディレクターの方や、技術の方々ともおしゃべりして、他の方のレポートを聞きながら、自分の出番を待つうちに、リラックスしてきました。
ラジオはこうやって人々に番組を送っているのかと、やっとわかりました。また0時から朝5時まで続くこの番組をこの方々が作っていらっしゃるのかと、改めて感動しました。
ケニヤでは 夜は寝る時です。暗くなれば家に帰り、寝る。日が昇れば起きて一日を始める、という自然な人間の営みがあります。ですから、日本で深夜でも人が歩きお店が開いているのがとても不自然でした。
しかしこのような生活環境の中で、「ラジオ深夜便は人気番組なんですよ」とおっしゃった担当の方の言葉が納得できました。
ディレクターが「夜型の方は番組の前半、早朝に目が覚めて眠れない方々は後半部分を聞いてくださいます。深夜の仕事の方が0時から5時まで付き合って聞いてくださっているのです」と話してくださいました。
これからも、この貴重なチャンスを生かして、日本の方々にケニヤの香を音を通して運べたらと思います。
次回は4月5日の0時代、つまり4日に日曜日の深夜です。
5月は2日の深夜(3日0時)、30日深夜(31日0時)です。
もし まだ目が覚めていらしたら聞いてください。
今回の話題はヒミツ。


気軽に

2010-03-03 02:01:54 | 日記
ブログなのに なぜか 新聞の記事みたいだったり、ちょっとかしこまって、気負ってかいていました。だから 簡単に書けず、なかなか書けず・・・
これからは アフリカでの生活の小さなことも、気軽に書こうと思っています。

ナイロビは 本当ならば1年で一番暑い季節です。でも最近雨が降って涼しい日々です。昨年は本当に雨が少なく、水不足で、農作物は育たず、家畜は飲む水が無く遠くまで草を探して歩き、大変な1年でした。
喚起が長引くと、旱魃になります。ナイロビの街でも水不測は深刻でした。
ですから、雨は恵みの雨。

ナイロビでは長袖のジャケットを着ている人がたくさんいます。アフリカなのに?
朝晩は ダウンジャケット、革ジャンを着ている人もいますが、おもしろいのは足は、素足でサンダルの人がたくさんいます。


子供の作文

2010-01-23 14:53:41 | 日記
コイノニアの子供たちが自分の学校について作文を書きました。昨年の11月のものです。

―デビット・ムワンギ 5年生―
ぼくはコイノニア・アカデミーが大好きです。それはコイノニア・アカデミーは僕たち生徒のことをいつでも大切に考えてくれるからです。学校にいる時は勿論、学校以外の家や、村での僕たちの生活のことをいつも考えていてくれます。毎朝授業が始まる前のディボーションの時間に、先生は僕たちの生活の話しや家族のこと、放課後起こったことなど話市を聞いてくれます。
コイノニアが好きなもうひとつの理由は、コイノニアは僕たちのタレントー賜物を見つける助けをしてくれているからです。コイノニアは勉強以外の色々は活動があります。クラブ活動もあります。僕はサッカー、空手、音楽が得意です。一番頑張っているのは陸上です。これまでいくつかのトーナメントや大会に連れて行ってもらいました。頑張って走るだけではなく、いろいろな学校の人たちと会うことで、自分の世界が広がりました。
コイノニアの先生たちが大好きです。厳しいけど、やさしく友達みたいなところもあります。僕は先生に良いことも悪いことも、何でも話すことができます。
コイノニアで朴はクリスチャンとして大切なことを学んできました。学校でも家でも人々と一緒に平和にす過ごすこと。いつも自分を清潔にして、身なりもきちんとすること。市橋先生がいつも注意をしてくれるので気をつけるようになりました。レイチェル先生に習って、ほころびを縫うこともできるようになりました。
この学期はクラスで「正直さと誠実さ」について学びました。これは僕の心の中に起こる問題や、矛盾を見つめ解決することにとても役立ちました。もしじぶんが 何か間違ったことをした時、自分は次にどうしたらいいかがわかってきました。先生方一年ありがとうございました。

私たちが伝えたいことが、子供たちの中に伝わってきています。感謝です。

天気予報

2010-01-18 21:04:59 | 日記
日本で2週間過ごして驚いたことは天気予報です。
一日に何回天気予報があるのでしょうか。回数にも驚きますが、細かい情報にも驚かされます。そして天気予報がいつもあたっているので、人々がこの情報を信頼してその日の予定を立てていることが良くわかります。
ある友人が、「人によって雨の確立が30%だったら傘を持って出かける、またある人は40%だったら傘を持つ。」と話していました。驚くのは洗濯指数です。こんなことまでテレビで人々に知らせる必要があるのでしょうか????
私はケニヤで、雲が出てくると、遊牧民であるサンブル族のスタッフに、この雲は雨を降らせる?今夜雨が降る?と訪ねます。すると彼は「この雲は雨は降らせない。」とか「日中は降らないから心配ない。多分夜遅く降るよ」と教えてくれます。この予報はかなりの確立で当たります。また私自身も、雨の匂いを運んでくる風を感じることが出来るし、ある植物を見て、雨が近いことを知ることもできます。
人間には本来このような感性が与えられてるのだと思います。
でも日本にいたら、与えられる情報が多く自分で感じる必要がなくなっているようにおもえました。
アフリカでは、自分の感覚で感じたことを素直に表現したらり、それによって自分の行動を決める生活がまだたくさん残っています。
この豊かな感性が、もし、洗練された技術や構成力によって生かされたら素晴らしいものが出来そうな気がします。

さら