グラニーのブログ

旅の思い出

エジプト紀行 サッカラ

2010-09-05 08:13:54 | Weblog
  
サッカラはギザから南へ約10km、カイロの中心部から約24kmの所にあり、エジプト屈指の遺産の宝庫だと言われている。サッカラは古王国時代の首都メンフィスのネクロポリス(死者の町)として築かれた。ここには多くのマスタバ墳(台状の墳墓)がある。遺跡を見学するには少なくても半日はかかると云うことだが、私たちはジェセル王の階段ピラミッドを外側から見ただけだった。
ジェセル王の階段ピラミッド
世界最古のピラミッド。ギザのピラミッドより100年ほど前のもの。これはジェセル王の命で、最高位の神官で世界最古の大建築家、イムホテブによって建築された。サッカラができる前は、建造物には泥レンガが使われ、一般的な墳墓の様式は、マスタバと呼ばれる、長方形の厚い石板で玄室を覆う単純な構造だった。イムホテブはこのマスタブ様式を踏襲して、まず巨大な石でマスタブを造り、その上に徐々に小さなマスタブを5層重ねて階段状のピラミッドを築いた。6段60mのピラミッドだ。南東の角の入口から入ると束ねた葦をかたどった列柱が並んでいる。この列柱の回廊を進んでいくと、南の大中庭と呼ばれる広場に出る。ジェセル王のピラミッド群の南には第5王朝の最後の王ウナス王のピラミッドが崩れかけた丘の様な姿で残っている。残念ながら、現在は内部の見学はできないが、墓室内の壁にはピラミッド・テキストがびっしりと書き込まれているという。

       
マスタブを6層重ねた階段状のジェセル王のピラミッド
       
南の大中庭と呼ばれる広場からの眺望  手前の小山に見えるのもピラミッド