Curse priest

Trigger Happy 出張所。D.Gray-manとシャドーハウスのネタバレ感想、アニメ感想を書いてます。

D.Gray-man 第219夜「A・Wをたずねて 彼は愛を忘れている」 2

2015-07-22 00:16:40 | D.Gray-man

刀剣乱舞で兼定ら3振りの太刀が打刀に格下げになるので、ツイッターがお通夜状態。
皆、必死で心を整理しようとしてて痛々しい(T_T)
夜戦や屋内戦マップで有利になる特殊刀装かお守りを装備できるのが、この3振りだけにしてしまえば、
太刀のままで済んだ話なのに、何故打刀に変えるのかしら。
京都マップが新選組祭りなのはいいけど、他のマップでも活躍させたいのになぁ。
数値は太刀と変わらないままの打刀と言われても装備や任務は変わるし、打刀が太刀になるなら嬉しいけど、
逆はないわ、逆は。
艦これで俺の榛名を突如、夜戦を得意になるよう航空巡洋艦に変更したよ、嬉しいでしょう?と告知されたら
発狂するわ。
時代によって、刀の扱いは変わるもんですけど、ずっと太刀として愛でてきた子達を突然変えてほしくはなかったです。
俺の兼定がががががががが(T_T)
いくら連携できても嬉しくないわ。
もうやだ、このゲーム(ふて寝

D.Gray-man 第219夜「A・Wをたずねて 彼は愛を忘れている」 2

そういや、ワイズリーは

さて、続き。

ネアは優しくノアの聖痕が浮き出た伯爵の髪を指ですいた。
そのまま、なぞるように顔に指を滑らせる。

「顔、変わったな…」

こうやって、彼の顔を手で撫でるのはネアの癖だった。
昔もこうして彼の顔を両手で触れたものだ。
抱き合うより近く感じられるから。

「オレを思い出すから変えたのか?」

一瞬、切なく伯爵を見つめ、突き刺すように言葉を放った。
それはあやまたず、伯爵の脳を貫く。

ドクン…と心音が高まり、塞いだ黒い過去のかさぶたを剥がしかける。
後悔と悲しみと憎しみ、あらゆる感情が迸る。
見えるのは裸の黒いノア。
長髪の青年が鏡に顔を突っ伏している。
背中だけで顔は見えない。
だが、その血まみれの拳と指、ヒビ割れた鏡で、何があったか伺わせる。

が、かさぶたは剥がれなかった。
傷口は認識出来ぬままに閉じ、ひび割れは起こらなかった。

何かが膨れ上がった筈なのに、置いてけぼりにされて取り残された伯爵は立ちすくむ。

「ハ?」

認識できないので、ネアの言葉の意味も解らない。
傷口が鈍く疼いているが、その痛みの理由が解らないので放置する。
理由を考えようとする事も思いつかない。
安全弁は有効だ。
今は、まだ。

「我が輩はズットこの顔デスヨ」

ネアはその言葉を受取り、噛みしめるとふわりと笑った。

「顔と一緒に記憶も潰したか…」

だが、その柔らかな笑みと反対にネアは呆れたように毒づいた。
彼が何故怒っているのか解らなくて、伯爵はキョトンとする。

「ふ…」

笑いながら、ネアは伯爵の胸に凭れかかった。

「…悪役のくせに、ほんと弱っちいなぁ」

怒りで気が狂いそうだ。
ネアは伯爵の顔に頭を擦り付ける。

何も残っていなければよかったのに。
弱さも優しさもすぐ泣くところも戸惑う顔も仕草も匂いも何も残ってなければ、
躊躇わず破壊してしまえたのに。

何でこんなにそのままなのか。

役者の素顔など知らない方がよかった。
いつもの支離滅裂でふざけてて、得体の知れない千年伯爵のままなら何の不都合もなかった。

なのに、まだこんなに残ってる。
馬鹿みたいだ。

反則だよ、と思う。
いっそ知らない人になってしまってればよかったのに。

ネアは切なげに苦笑した。
何事も予想通りにはいかない。
彼のかけらに少しでも出会えればいいなんて、甘かった。
こんなに濃厚に彼の気配に包まれるなんて。

伯爵はズルい。

ならば、自分もズルくあらねば。
卑怯でもいい。どんな手だって使ってやる。

ネアは暗く嗤った。

「どうしてオレのそばに居たいのか。
 本当にわからない?」

ネアは目を閉じた。

「あの燃えるような夕焼けーー…。
 風の音も、一面の黄金色も、
 ほんとうに忘れ去ったのか」

ふと立ち寄っただけの場所の筈だった。
だが、一瞬で心を奪われた。
丘の果てまで続く一面の小麦畑。
波打つ黄金色。その海を吹き渡る風。
玉座の豪華な緞帳を引き寄せたような素晴らしい夕焼け。

人の創り出した見事な自然との調和。
全てが完璧で、何の悔いもなく消えていけるような風景。
節くれだった老木に手をかけ、時を忘れた。
自分の使命も、過去も未来もなく、ただ見惚れた。

神は万象を創りたもうたが、人が耕さねば、この景色はなかったのだと。

もし、使命を果たせば、二度とこの景色を臨むことはかなわないのだと。

人の世は醜い。人の心は汚い。人の命は脆い。人の夢は儚い。
それが神が創生した世界。

それを糺すのが彼の使命。
もう憂う事もないようにと。
だが、その景色は伯爵にその使命を忘れさせた。

青年はかぶっていた装飾のついたふざけたシルクハットを外して、景色に見入った。
風に煽られて、手から帽子が離れたのも気づかないほど。

強い風が彼の長い黒髪を煽った。
人とは違う長い耳が覗く以外、彼は完璧な美しい若い貴族の顔をしていた。

今の伯爵とは全く違う若々しい顔。
転がった帽子が近寄ってきた長いスカートにぶつかって止まる。
伯爵は近寄ってきた女性に顔を向けた。

田舎の貴族らしい若い愛らしい女性が帽子を拾い上げ、伯爵を見返した。
景色に感動し、泣いている彼にやや驚き、すぐ晴れやかな笑顔で笑う。

それが出会いだった。

ネアは呟いた。

「オレたちの母さま…カテリーナ」

彼女は若くして、双子の赤ん坊を授かり、大事に育ててくれた。
あの懐かしい子守唄を歌いながら。

3へ続く。

伯爵は凄い綺麗だわー。
30年前もこの顔で社交界ブイブイ言わせてたんだろーね。

ところで前世の快楽のノアも伯爵と同じ顔してたのかしらん??

しかし、ネア、イヤになっちゃうだろーなー(笑)
こんなラスボスねーよ、チクショーとか思ってんだろーね。

きっと真のラスボスは「ハート」とアポクリフォスだよ。
で、ハートは誰なんだろーね。



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