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上海最大のアニメ・漫画・ゲーム展 CCG EXPO 2013 (1)ガンプラ、ラノベ、アニメイトなど

2013年07月21日 | ACG
7月11日から7月15日まで上海世博展覧館で「CCG EXPO 2013」が行われました。
CCG EXPO(中国国際動漫遊戯博覧会/China International Cartoon&Game Expo)とは上海最大規模のアニメ・漫画・ゲーム専門の展示会です。今年で9回目の開催になります。
オフィシャルサイト:http://www.ccgexpo.cn/
会場の「上海世博展覧館」は上海万博跡地にあり万博中はパビリオンの一つとして使われていました。万博終了後は見本市などの展示場として使われています。今年のCCGは初日7月11日はのべ3.5万人を動員し、イベント全体ではのべ21万人と動員記録を更新したと報道されています。
参考ニュース:「CCG閉幕、動員客数のべ21万人、記録更新。」(2013年7月16 和訊ネット報道

■会場入口


■会場内ロビー。日中合作劇場版「一休さん」のプロモーション


おおまかに分けると、展示場の南ブロックにアニメ・漫画関連、北ブロックにゲーム関連の出展が集められています。
日本の企業も多数出展しています。

主な出展企業 
アニメ・漫画・フィギュアなど
-日系-
バンダイ (GUNPLA EXPO SHANGHAI 2013開催)
週間少年JUMP SHOP
アニメイト
天聞角川 (角川グループ出資の中国販売会社。主に中国語翻訳版ライトノベルを販売)
VOCALOID CHINA
コトブキヤ (プラモデル、フィギュアメーカー)
海洋堂 (フィギュア)
ALTER (フィギュアショップ。上海に店舗があり、中国フィギュアショップの草分け的存在)
GOOD SMILE (フィギュア、ねんどろいど)
MEGA HOUSE (フィギュア)
ANIPLEX
龍漫 (小学館の作品と中国作家の作品を掲載する漫画雑誌「龍漫少年」を中国で発行)

-台湾-
木綿花 (アニメグッズショップ)
曼迪 (アニメグッズショップ)
※台湾のアニメグッズショップだが日本アニメのグッズを販売している。

-アメリカ-
ディズニー
ドリームワークス (東方夢工房)(3Dアニメ映画の制作会社、「カンフーパンダ」などを制作)

入口を入るとまず目に入るのがバンダイ/瑞華行のブースです。


「GUNPLA EXPO SHANGHAI 2013」と銘打ち、世界ガンプラコンテスト(GBWC)の優秀作品や、話題の新モデルを多数展示しています。GBWC(ガンプラビルダーズワールドカップ)のアジア地区大会は何年も前から行われており、長年の蓄積があります。
■GBWC中国地区の予選方式説明ボード。華北地区、華東地区、華南地区、ネット応募の4つの予選区から中国本戦で絞られ、世界決戦に進む。


とにかく来場客は写真を撮りまくっています。そんなに撮ってどうするの?というくらい撮りまくっています。みんないいカメラを持っています。バンダイの展示ブースに群らがっている来場客のほとんどは男性で、小学生の男の子から30代くらいの男性が多いです。





ガンダムユニコーンのデザイン画、詳細スペック資料などを展示。


ONE PIECEのフィギュアのエリアは女の子が多いです。


ガンプラの販売。上海CCG限定販売もあります。会場で3000元(約5万円)以上する製品を購入している人もいます。
■限定発売製品のラインナップ。発売開始時間が指定されている製品もあります。

■レジの様子


このようなアニメ・ゲーム系のイベントには、アニメグッズショップがよく出展します。
中国展開している主なアニメグッズショップはアニメイトと台湾の木綿花と曼迪などです。台湾系のショップは日本アニメのキャラクターグッズを販売しています。
いま中国で一番人気のあるアニメは「進撃の巨人」です。動画サイト「愛奇藝」で字幕付きで無料配信されています。配信期間の限定はありません。
■アニメショップのブースの壁。ウォール・マリア・・?


■アニメショップ「木綿花」の入口。入場規制の列ができています。



■レジ


アニメイトには更に多くの人が並んでいます。アニメイトは断トツのブランド力があります。アニメイトの商品を見てみたいと思う人は多く、ブースの回りに長い列ができます。




そこまで並んで入場したのだから、大量のグッズを購入して出てくるかというと、そうでもないように思います。アニメイトはブランド力があり作りもキレイなので、商品を見てみたいと思う人は多いですが、台湾系ショップの方が単価が安いので、そちらで買う人も多いです。台湾系のショップには、台湾や香港のアニメのキャラクターグッズもあるにはありますが、ごく少数に留まります。

■ソードアートオンラインのオンリーショップ。(ANIPLEXが出展していたのでしょうか?)


こういうイベントに来ていつも思うことは、角川書店の中国合弁会社「天聞角川」のレジは稼働率が高いです。「天聞角川」は、中国のメディア会社「天聞」と角川グループの香港子会社の合弁で、角川系(富士見ファンタジア、電撃文庫など)のライトノベルの中国語版を販売しており、グッズも取り扱っています。

このような展示会ではブース内で即販が行われますが、ブース内は混み合っていてもレジの周りは空いているという現象がよく起きます。特にフィギュアなどは並んでまでしてブースに入っても、見るだけで何も買わずに出てくるという人が少なくありません。しかし、天聞角川は商品が小説という誰でも手が出せるもので、しかも単価が中国の一般書籍と同じレベルなので、購入率が高いです。
■ピーク時はレジ5台がフル稼働。

出口のところでしばらく見ていたのですが、一番多く売れている小説は「ソードアートオンライン」でした。レジに向かう子の半分くらいがソードアートオンラインを手にしており、残りの半分が「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」「アクセルワールド」「桜荘のペットな彼女」などの作品が分け合っているかんじです。「お試し読み」として超低価格で提供したり、小説だけではなくグッズの販売、無料ポスターの配布など充実していると思います。
また、CCGの天聞角川ブースでは例年人気ラノベ作家のサイン会を行っています。今年は「はたらく魔王さま!」で人気の和ヶ原聡司先生サイン会を開催。(2013年7月13日)




ただし、中国大陸での日本ライトノベルの普及度は台湾に比べるとまだまだのようです。台北国際ブックフェアで行われるラノベ作家のイベントでは、もっともっと長い行列ができていると聞きます。

今回のCCGには「JUMPショップ」が登場しました。バンダイ、天聞角川、アニメイトなどは中国のイベントではお馴染みの存在ですが、JUMPショップの出展を見たのは初めてです。


ショップ内では週間少年JUMP掲載作品のモニュメント展示、グッズや複製原稿を販売しています。


複製原稿は1枚100元(約1500円)で販売されており、安い金額ではありませんが、高すぎて手が出ないというほどでもありません。買っている人も結構いました。但しアニメ化されている作品とされていない作品で、商品の減り方にかなり差があるようです。
中国は紙文化が成熟する前に、デジタルメディア時代が来てしてしまったので、紙文化が質的にあまり発達していません。「原稿」の価値を中国の来場客はどう受け止めたでしょうか。



週間少年JUMPが、“中国大陸版・少年JUMP”「漫画行」の創刊を発表。2014年2月創刊予定。「ジャンプ世界漫画賞」は各国から作品投稿を呼びかけ、大賞、日本語人気TOP賞、英語人気TOP賞、中国語人気TOP賞という、言語別に賞を設けています。




写真が多すぎるので分けます・・・m(__)m
コメント (4)
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