酒と畑に戯れるオヤジな私

酒を飲み、土を耕し、人と語り、日々に感動しながら楽しく生きるブログ

鷺坂 (さぎざか)

2014年12月25日 | 坂道
久しぶりの「坂道」登場になりました

東京文京区音羽界隈です

講談社 護国寺 音羽会館 椿山荘 フランスパン発祥の地と名所旧跡がありますが いずれのご紹介といたしましょう



鷺坂」(さぎざか)です

鋭く折れ曲がった坂を 鷺坂と呼んだのは堀口大学 三好達治 佐藤春夫といった近くに住んでいた文人たちでした

久世大和守の江戸屋敷であったことから 一帯を久世山と呼び 京都山城国にあった久世郡になぞらえて

万葉集に詠まれた「久世の鷺坂」と同じ名を与えました

両側を石垣に囲まれ 坂の美しさでは京都に優ると言われています


文京区内100か所近くある坂の中でも 景観随一の鷺坂です

江戸時代 広重が描かなかったのが不思議な思いがしますね


そこで 代わりといってはなんですが 鷺坂の近くにある神田川


ここはしっかり作品に残していましたよ

               

              <せき口 上水端はせを庵椿山>     江戸川橋より望む神田川

               関口上水端 芭蕉庵 椿山

幕府が江戸への水を供給するために掘った神田上水でした

伊賀上野の藤堂家が上水の改修工事に当たりました このとき 伊賀上野出身の芭蕉も旧家の縁でこの工事に従事しています

後年 芭蕉を師と仰ぐ人たちが上水沿いの台地に芭蕉庵を建てました

この絵の右端に描かれていて 現在復元されています


さらに「椿山」は椿山荘としていまに名を留めています


このところ 図書館に通っては浮世絵の本を借りることが多くなりました

竹村公太郎氏の歴史本の影響でしょうが 新しい発見の喜びを感じています

ひとつのご縁の広がり 面白いものですね