酒と畑に戯れるオヤジな私

酒を飲み、土を耕し、人と語り、日々に感動しながら楽しく生きるブログ

ほうろく地蔵尊

2013年03月04日 | 坂道


この坂の正式名は「浄心寺坂」といいます

”小石川指ヶ谷町より白山前町を経て東の方 本郷駒込東片町へ上る坂あり

 浄心寺坂といふ (新撰東京名所図会)

浄心寺近くの坂なので この名がつきました

また 坂の下には「八百屋於七」の墓所 円乗寺があることから「於七坂」の別名もあります

現在では「お七坂」と呼ぶ人が多勢を占めています





天和二年(1682)に起きた天和の大火のあと 恋仲になった寺小姓の吉三郎恋しさに

放火の大罪を犯して火あぶりの刑を受けた八百屋お七

数えで16歳であったといいます

円乗寺の門前に供養の地蔵尊がありました

いまでも参拝客が絶えません


この地蔵尊の存在は以前から知っていました

この日の散策で 偶然にもお七関連の新たな地蔵尊を発見!



旧中山道に面した「ほうろく地蔵尊」です



寺の由来によると お七の罪業を救うために 熱した焙烙(ほうろく)を頭にかぶり

自ら焦熱の苦しみを受け入れたお地蔵様とされています


いまも昔も放火は大罪です

火災で生命・財産を一瞬にして失ないます

その 放火の罪を犯したお七に対するこの優しさは どこからきているのでしょうか

罪を憎んで人を憎まず

よく耳にする言葉ですが 江戸人の心意気と優しさ ここに極めり!

こう感じるのは このオジさんだけでしょうか?


人と人との関係 人情が希薄でなかった時代だったのでしょうね