酒と畑に戯れるオヤジな私

酒を飲み、土を耕し、人と語り、日々に感動しながら楽しく生きるブログ

お見事でした!

2006年09月25日 | コミュニケーション
先日の名古屋T町の研修です

受講者のS市職員Yさんの話が印象に残りました

彼女の勤務地はいわゆる出先機関です

ある日 突然の俄か雨。。

自動ドアが開きました

事務所に居合わせた職員が一斉に入り口に視線を向けました

80歳くらいのお婆さんが入り口で立ち止まっています

傘は手にしていませんでした

「あ ご用件はなんでしょうか」

皆が黙っていたとき 声をかけたのがYさんの隣にいた若い男性職員のMさんでした

「国民健康保険の支払いで。。」

お婆さんが答えます

「そうですか 2番の窓口ですよ」

Mさんは 応対しながら席から立ち上がりました

カウンターを越えて おばあさんのところまで足を運びます

「急な雨で大変でしたね  肩のところが少し濡れていますよ」

自分のハンカチを出して おばあさんの肩をそっと拭くMさんでした

終始 ニコヤカな対応だったといいます


”そのときのお婆さんの嬉しそうな顔を忘れることができません”

研修時でのYさんの話が続きます

”私たちはみんなお婆さんの入って来るのを見ていました  でも声はかけられませんでした”


受講者全員で Mさんの対応を考えてみました

まず「目」で事務所に入ってきた相手を見ています

次に「声」をかけて 用件を聞いています

おばあさんの答えを「耳」で聞いています

他のお客さんがいなかったので 持ち場を離れ「足」を使って相手に近づいています

そして「手」を使い そばまで行って おばあさんの雨で濡れた肩を拭いました


目・声・耳・足 そして手をフルに活用しての ひと味違ったコミュニケーション

さらに やさしい思いやりの気持ちも含まれています

これが 相手の心に響く「住民対応」になったのでしょう

実にお見事なコミュニケーションでした

しつこさがなく 相手を思いやるコミュニケーション  役所の方々に是非習得してもらいたいものですね



このエピソードがキッカケになり より熱心に住民対応に取り組む姿勢になったみなさんでした


これが研修講師の醍醐味です また 若い人たちからいい話を聞くことができました

毎回 教えられます