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Krannert@Purdue Univ.でのMBA留学。 学んだこと、考えたこと、書き綴っていきます。

摩擦=チャンス

2005-02-13 | MBA-学び
 組織に摩擦はつきものである。営業vs製造、マーケティングvs開発、上司vs部下など、どんな会社でも日常的に何らかの摩擦が起きていることだろう。ただ、摩擦をどう扱うかによって、組織の力、強さの差は天と地ほどに大きくなる。 今週、Organizational Developmentで、ある会社の摩擦の解決方法に関するケースを取り扱った。このクラスのネタばかり書いているが、今後の役に立ちそうな話が本当に多いのである。

 以下、このケースのポイント。
◆ 摩擦への対処の前に、最も大切なのは「摩擦=改善へのチャンス」と捉える意識を人々が共有していること。
◆ こういう意識があると、摩擦が生じた場合に、問題を表面化させること(Bring problems on the table)ができる。
◆ 実際に摩擦に対処する際に大切なこと
(1)Stragith Speaking:問題について率直に話す。もちろん頻繁にコミュニケーションをとること、コミュニケーションの労を厭わないことが大切。
(2)Generous Listening:人の話をちゃんと聞く。先入観、予断を持たずに、虚心に聞く。
(3)Honoring Agreement:相手の話をよく聞き、率直に話し合って合意を作る。ここで大切なのは合意を尊重すること。合意したことをやり切ること。それぞれが合意したことをやり切ることで、信頼が生まれる。
(4)Making Request:仮に合意通りに事が進みそうにない事態に陥ったら、躊躇せずに再び見直しを求める。黙っていることが一番いけない。

 次いで、トヨタの例が挙げられた。(余談だが、ビジネススクールで語られるトピックの多くにトヨタは登場する。70-80年代以降、いかに米国がトヨタに学び、かつトヨタが今なお学ばれるに値する組織であるかを物語っているように思う) トヨタではどんな些細な問題も必ず表面化させ、決して放置しない。有名な組立ラインの「アンドン」がいい例である。 だが、あくまで問題そのものにこだわり、それを「誰の責任か」という人の問題にすることは許されない、という。 

 常に進化し続ける組織であるためには、この「摩擦=チャンス」マインドと、「率直に話し、聞き、決めたことをやり切る」という行動パターンが、組織文化として根付いていなければならない。 そして、この組織文化を根付かせるのは、トップから現場のマネージャーまでの色々なレベルのリーダーの行動に他ならない。 実際、こうした組織文化を持つ企業の人に話を聞くと、様々なレベルのリーダーが、組織のメンバーに対して、繰り返し問題を表面化させることを促し続け、やり切ることを求め続けることによって、日常に組み込まれているようだ。

 僕が働く会社は従業員70名程度の小さな組織だが、それでもなお、摩擦を避けようとする傾向が時折あるように思う(今は違っていたらスミマセン。→社内の皆様)。 「ポジティブに摩擦を捉え、率直に話し、聞き、決めたことをやり切る」、全員がこのマインドと行動パターンを身につけたとき、強く、かつ心地よい会社になれるのだろう。 というわけで、会社復帰後はあちこちで摩擦を起こして回ろうと考えている。社内の皆様、ご容赦(ご覚悟?)ください。

Class:Organizatinal Development (Prof. Mike Campion)

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