ランニングおやじの野望!

50歳を目前に突然走り始めた鈍足おやじランナーのトレーニング雑記です。

未明の救急車

2009-11-30 19:35:48 | 家族・交友

一時はどうなるかと肝を冷やした。幸い大事に至らず、妻は無事に帰宅した。

週初めの今朝5時少し前、いつもどおり朝練に出る準備をしていたら廊下でゴトッと音がした。何事?  見ると妻が這ってトイレに入ろうとしている。
ぐるぐる目が回って気分が悪くて目がさめ、吐き気がすると言う。
それから7、8回嘔吐が続き、目まいも強くて目をあけられない状態。
血圧を測ると139/96といつもよりかなり高め、心拍も90。体温は35.5℃と逆に1℃近く低い。
脳障害の前駆症状も考えられるので、5時40分に119番通報。保険証とサイフ、妻の衣類などリュックに詰め込んでマンション玄関前で待つ。

なかなか来ない。あとで聞くと、折り返し確認の電話が家にかかってきて、妻は動けないので中1息子が応答したそう。5時55分、まだ暗く小雨降るなか、救急車到着。
救急隊員4名で搬送準備。その間に搬送先を当たるがいずれも拒否に遭う。これが悪名高きタライ回しか……。3ヵ所目のT病院が受け入れてくれて、6時25分ようやく出発。10分ほどで到着。
救急担当医によると、脳外科ではなく耳鼻科の領域の可能性が高いとのこと。目まい抑止・血圧降下の点滴を1時間かけて受け、症状はだいぶ落ち着いてくる。妻の手をずっと握っていた。
定時の9時すぎには救急診療室まで耳鼻科医が来てくれて聴力検査などを実施。メニエール病を疑ったようだが、聴力には異常がなく、「回転性目まい」(ぐるぐる目が回る)と強い吐き気・嘔吐のみが特徴的。

その後、車いすで移動して念のためMRI、CT検査なども行なったが、結局原因不明で「目まい症」との診断。昼には戻ってきた。その間、待つように言われたので売店でバナナとおにぎり、新聞などを買う。

2週間分の薬を処方してもらい、会計9,535円を済ませる。寝床から着のみ着のままストレッチャーに乗せられてきたので妻は裸足。売店でサンダルを買い(たくさん置いてあったから、そういう方が多いのだろう)、ワシの着ていたジャージをはおって、病院前に並ぶタクシーで帰宅。
帰宅してから家庭医学書とネットであれこれ調べ、目まいについて詳細を知る。女性に多いといわれる「くも膜下出血」の前兆ではなかったようで心底ホッとする。

実は先週、『突然、妻が倒れたら』(松本方哉著/新潮社)という怖いタイトルの本を読んだばかり。本の内容をそのまま追体験しているようで恐ろしかった。
著者の松本方哉(まさや)氏はフジテレビでニュースキャスターを務めていた方で、2年前、当時46歳の妻が最重度のくも膜下出血で倒れた。キャスターの仕事も降りざるをえなくなり、小5の息子と3人の壮絶な介護生活を克明に綴った手記は胸に迫る。

長い一日だった。「平穏無事」に過ごせることが、いかに有り難いことか、仕事も趣味のランニングも家族の健康あってこそと改めて痛切に思い知ったオヤジであった。お世話になった救急隊員の方々とT病院に深く感謝。

★オヤジの心を癒す昭和の歌 (19)
  ずっと「めまい」に悩まされた一日であった。こちらの歌の「めまい」はもっとセンチメンタル。
 ♪ めまい (小椋 佳/1975年)

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 週末練習 | トップ | 柳屋の鯛焼 »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとう ()
2009-12-01 07:48:56
介抱してくれて、助かったし、心強かったよ。
返信する
良性発作性頭位めまい症 (ハギA)
2009-12-01 22:31:19
◎妻さん 無事に帰れてよかった。あのまま入院になったら、お手上げ状態……。
めまいにも、真性めまい・仮性めまい・平衡失調といろいろあり、今回のは真性めまいで内耳の障害による良性発作性頭位めまい症みたいだね。
その後の反響で、このめまいで救急車のお世話になったり入院した人もけっこう多いとわかった。女性に多発しているような感じ。過労とストレスに要注意だな。
返信する
本当に無事で何よりです。 (路の途中)
2009-12-05 15:49:57
普通に日常生活を送れることの大切さを改めて思わされました。奥様ご自身もきっと一番大変な思いをされましたよね。でも、ご主人の看病は心強くもあったでしょう。私もそんな時は冷静に対応できるか?と自問致しました。
返信する
ありがとうございます。 (ハギA)
2009-12-07 21:45:16
◎路の途中さん おかげさまで、その後1週間も無事に過ごすことができました。
自分では冷静なつもりでも実際は動転していて頭が回らず、妻の履物のことなど全然気がつきませんでした。
ただ、とにかく命さえあれば、そしてとりあえずsome moneyがあればなんとかなることも身をもって知ったのはよかったかも。
路の途中さんは駅伝シーズンですね。樂しんで、くれぐれもご無事で。
返信する

コメントを投稿

家族・交友」カテゴリの最新記事