ランニングおやじの野望!

50歳を目前に突然走り始めた鈍足おやじランナーのトレーニング雑記です。

剣道娘3部作

2009-08-16 06:28:58 | 本・漫画・映画など

ギックリ腰で動けなくなってしまった。ようやく故障が回復に向かいつつあったのに、「泣き面に蜂」「弱り目に祟り目」とはこのことか……。

これまで数々の故障を経験したが腰回りは大丈夫だったのに。金曜の朝、室内で何でもない動きの中で突如来た。
初めてコルセットを装着し、おそるおそる動いている有様。身に覚えはないけど、なんかワシ悪いことしたかなあ……。

シンスプリント治療でお世話になっているT整骨院に這うようにしてなんとかたどり着き、少し状態は良くなった。ただし、1週間は安静。ランニングはもちろん水泳や筋トレなどいっさいのトレーニング厳禁を申し渡されてしまった。人間、ダメといわれると無性にやりたくなるもので、普段はいやいやながらやっていた腕立てや腹筋まで猛烈にやりたくなる。が、とてもできる状態ではない。

しかたがないので、おとなしく読書。2年前の夏に第1作が出て以来毎夏に新作が刊行されて楽しませていただいた誉田(ほんだ)哲也氏の『武士道』シリーズ3部作(文藝春秋刊)を全3巻まとめて再読した。
おもしろい。小説の効用である擬似体験・共感や身につまされる要素もたっぷり詰まっている。

翻訳家で文芸評論も手がける金原瑞人氏評。(朝日新聞 2009.7.30)

「ミステリー作家の誉田哲也がヤングアダルト小説を書いた!
『武士道シックスティーン』は、ヤングアダルトど真ん中の傑作。宮本武蔵の『五輪書』以外の本は読まない熱血剣道少女の香織と、日舞の延長線上で剣道を始めた、天然の入った超のんびり少女の早苗。このふたりの高校生が繰り広げるどたばただけど、しっかり胸にひびく青春小説。続編『武士道セブンティーン』『武士道エイティーン』もぜひ!」

さすがプロの書評家、簡にして要を得た解説で思わず読みたくなる。
3冊で1000ページを超える長編だが、剛一直線の磯山香織と「お気楽不動心」の甲本(西荻)早苗がそれぞれ交互に、らしい語り口で独白するスタイルで、トークショーを聴くようにさらさらと読み進める。

警察官の父の影響で幼少から剣ひとすじ、全国中学生大会で準優勝(しかも本人は負けたと思っていない)の実績を持つ香織が、練習の一環として出場したローカル大会で、ひ弱そうな無名の相手(早苗)に予期せぬ敗戦を喫するところから長い物語は始まる。
最終巻では他の主要人物の独白が加わり、ミステリーっぽい味付けも添えられて怒濤のクライマックスへ。

あえて分類ラベルを貼るとすれば、<スポーツ求道ユーモア青春乙女のザセツと友情ストーリー>といったところか。
これはきっと映画になるなと思っていたら、やはり来春映画公開されるそう。(成海璃子/北乃きい主演)

つい夜更かし。真夜中に世界陸上の女子10000mをTV観戦。9位で惜しくも入賞は逃したものの、福士選手の明るい頑張りに元気をいただいた。ありがとうございます。

コメント (5)
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