企業倫理を「身体化」していた日本型経営――田坂広志 オルタナティブ文明論 第9回(オルタナ) - goo ニュース
『いま、資本主義の経済原理に起こっている第二のパラダイム転換は、「操作主義経済」から「複雑系経済」への転換。この新たな「複雑系経済」に処するためには、企業の自己規律、すなわち「企業の社会的責任」(CSR)の自覚が重要になる。しかし、現在の資本主義は、このCSRの思想さえ、市場原理の発想によって歪曲する傾向がある。それを象徴するのが、「法律を遵守し、企業倫理を重視しなければ競争に生き残れない」という言葉であろう。こうした歪曲の一方で、かつての日本型経営においては、CSRの思想は、企業文化の中に、深く「身体化」されていた。』
日本の経営思想や社会の中にCSR的な思想が存在するかどうか?創業100年を超える老舗企業の中には先祖代々の思想が受け継がれていると思うが、その他大多数の企業は、法律を守ることや社会的な責任を果たす事が企業存続のために重要と教育しないと、CSR的な考え方にならないのではないかと思う。もっとも教育しても成果が出ない場合もある。
東日本大震災の後、外国メディアは日本人 が暴動も略奪も起こさず、社会秩序を守っていると報道した。日本人の国民性の中に「身体化」した思想が受け継がれてはいると思うが、それを引き出す努力も必要だろう。
従来の日本的な経営は、欧米の合理主義思想を融合させた結果だと思う。それがこれからどのような形で発展していくのか?
時代のニーズをつかみ、そして従来の技術を組み合わせる事。時代が移り変わってもブレナイ思想。そのようなものを大切にしていきたい。