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02Jリーグ終わる

2002-12-02 21:52:02 | サッカー
[62] 02年Jリーグ終わる (2002年12月02日 (月) 21時52分)

30日(土)は、Jリーグの最終節だった。すでに優勝は決まっていたので、大方の関心は残留争いに向いた。
 私は、テレビでコンサドーレ札幌とサンフレッチェ広島の試合を見た。サンフレッチェは、勝利しなおかつレイソルとヴィッセルが敗れた場合に、残留できるという困難な状況におかれていた。サンフレッチェの、勝利して残留へいちるの望みかけることと、コンサドーレは札幌ドームをホームにして22000人のサポーターの後押しを受けての最終戦という、モチベーションの高いチームどうしであった。試合は延長Vゴール5対4という結果が示すように、壮絶でおもしろく感動的なものであった。コンサドーレの勝利への執念が勝敗を分けた、といった感じであった。この結果、すでに決まっていたコンサドーレとともに、サンフレッチェはJ2降格となった。
 サンフレッチェは、日本リーグ時代の名門東洋工業(マツダ)を前身としたチームであり、昨年年間9位のだったのだが、リーグの掟は容赦しない。観客動員数が少ない(ホームで1万超えることがめったにない)チームだけに、経営の困難を抱えることであろう。選手のレベルが低くないのと若手の台頭からして、今年だけのつまずきと考えたい。セレッソだってヤンマーを前身としており、まさかの降格から1年でJ1復帰したのだ。
 コンサドーレは去年11位だったものの、2年で降格である。シーズン開始当初柱谷哲二監督でつまずいた後も、善戦しながらも勝利を掴めず、最後まで監督も定まらないシーズンとなった。得点源だったウィル(Fマリノス)と藩戸(ヴィッセル)を、引き留められなかったことにも要因があろう。若手で中心選手に育った山瀬の、けがによる途中離脱も悔やまれる。若い選手も育って来ているが、なんといっても選手層が薄いので、当面エレベーターチームを脱しきれないだろう。5億円ほどの赤字を抱えているが、ホームで常に1万人を超える観客動員ができることに希望を託したい。
 ジュビロは、1st、2nd両ステージ優勝を遂げたことからしても、圧倒的に強かった。現在のジュビロのレベルは、セリアAでも中位をキープできるのではないかと考えているが、いかがなものだろう。奥、清水を放出し、大岩がベンチをあたためるほどの選手層の厚さと、現在のチーム戦術を維持できる限りジュビロの強さは当分続くであろう。高原は、日本に久しぶりに現れたワールドクラスのFWであり、プレーとしてはヨーロッパでも十分やっていけるだろう。彼がヨーロッパで成功するかどうかは、他の要因も加わるので断言できないが。
 アントラーズは、予想外にふるわなかった。昨シーズンまでビスマルクによるゲームメイクが大きかったが、彼が抜けた後のチーム戦術を創れないでいる、と私は見ている。
 今シーズンチームとして成果の大きかったのは、J2のアルビレックス新潟とヴァンフォーレ甲府ではなかろうか。新潟は昇格を逃したもの、反町監督のチームづくりが成果を上げているし、なによりホームで平均2万人という驚異的な数の観客を動員できることが、地域型スポーツとして定着している証である。
 甲府は下位の常連チームだったが中位に上昇した。さらに重要なことは、Jリーグチェアマンから経営指導されていたが、2年連続黒字になったのだ。Jリーグが示している観客3000人以上という基準をクリアーしたし、セレッソとの試合では1万人を超える快挙をなしとげた。この背景には20万都市の潜在力を掘り起こしたのだろうし、チームとしては清水エスパルスから監督の大木氏と若手選手を加入させたことである。清水との業務提携をしているか定かではないが、今後のあり方としてJ2がJ1への仮の姿ではなく、地域型スポーツクラブとしてJ2が維持されていくために、そんなことがあってもいいのではないかと考えるのである。
.経営問題では観客動員が基本財源になるが、J1ではホームで1万人を超えられないでいるのは市原、京都、神戸であり、1万人前後は東京V、広島、G大阪である。
 せめて常時J2で5000人以上、J1で2万人規模になると、日本のサッカーはW杯常連でFIFAランキング20を維持できるだろうと考えている。それは地域型スポーツとして根づくことも意味しており、現在のJリーグ2ステージ制という変則的な事をしなくともよいことになるだろう。
 こう考えている私だが、今年は1度も競技場に向かわず、もっぱらテレビ観戦に終始してしまった。私のような層が、年間10試合以上見て観客動員に役立つと、上記の動員数を作り出すことになるのだろう。それが財政基盤となり、日本のサッカー水準を上げることにつながると、改めて思うのである。

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