Drop!です。先日の「キング・コング 髑髏島の巨神」に引き続き、チャン・イーモウ監督&マット・ディモン「グレートウォール」を観てきました。
大変面白かったです。内容は「万里の長城」を舞台にした怪物対人間の熾烈な戦いを描いたスペクタクル・ファンタジー作品で、間違っても「万里の長城」を巡る歴史・人間ドラマではありません。
要するに「万里の長城」が作られた目的は、「怪物」からの攻撃を防ぐためだったという伝説なわけです。この飛んでもないストーリーをチャン・イーモウ監督の鮮やかな色彩センスと撮影センス、そして絶好調のレジャンダリー・ピクチャーズが無茶苦茶なスケールで描いています。※「キング・コング」「ジュラシック・ワールド」「300」等がレジャンダリー作品です。
CGを駆使した映像は圧巻です!
とにかく奇天烈&ハチャメチャは無いようですが、妙に感心したのは「禁軍」と呼ばれる長城の守備隊です。5つの軍団があり、それぞれ鹿軍(紫・歩兵&騎兵)・虎軍(黄・土木&工学)・熊軍(灰・重装歩兵)・鷹軍(赤・射手隊)・鶴軍(青・女性空中戦隊)に分けられており、それぞれの隊長は軍団名を表した動物の兜を被っています。またその軍団兵はイメージカラーで統一されています。さながら「影武者」おける黒澤明の美意識を連想します。この色彩感覚はチャン・イーモウの面目躍如と言ったところでしょう。
左から、鹿軍、虎軍、熊軍、鷹軍、鶴軍の各隊長。
本作で鶴軍隊長として颯爽とヒロインを務めている「ジン・ティエン」は、実は「キング・コング 髑髏島の巨神」で何もせず、最後まで生き残る女性科学者を演じた女優です。あまりの変わり様にビックリですね!
ジン・ティエン 中国・西安生まれの28歳。
チャン・イーモウのミューズと言えばあのチャン・チィイーでしたが、今回はジン・ティエンという訳です。
米中合作ですし、肝心のレジェンダリー・ピクチャーズが中国資本に買収されましたので、半分以上は中国映画とも言えます。なんか悔しいですね…
ともかく、何も考えずに楽しむならお勧めです! この映画で歴史を学ぼうとするなら、観てはいけません。
さすがチャン・イーモウ監督!
中国の映画の進出がめざましいですね。
けっこう派手で、奇想天外なストーリーが多いように思われますが…
キングコングは観に行こうと思っています。
マット・ディモン扮するウィリアムの人間としての成長が描かれているのが、なんだか面白かったです。
それと妙な恋愛物語を一切配したのも好感が持てました。
最もチャン・イーモウに恋愛ドラマは無理でしょうが…
最近の映画は、特撮の技術が進み素晴らしい映像になっていると思いますが、特撮の撮影現場はどうなっているのか?に興味があります。
1月に「海賊と呼ばれた男」(山崎 貴監督)を観ましたが、その撮影時の、特撮場面をTV番組でやってました。
実際のセットを作り、それにCGを融合させてよりリアル感を持たせるとか、模型とCGを合わせるとか…
その番組を見た後、映画観ましたが、ストーリーを楽しむのとは別の楽しみ方もさせてもらいました。
本当に今の特撮はリアル感がすばらしいと思います。