引っ越し

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ユビキタス

2010-01-07 00:31:00 | 日記・エッセイ・コラム

「ユビキタス。コンピューター革命」を読んだ。

 トロン開発者のリーダーである坂村健氏の、2002年版のものを読んだ。

将来ゴミとなるべき素材すべてにチップを埋め込めば、ゴミ処理の選別が楽になるという夢のようなことを語っているのだが、実は、今はもうユビキタスなのだ。

 小さなコンピューターを持つ携帯端末には、GPS機能がつき、居所が瞬時にわかる。昔のお笑いコントのような、パチンコ屋の背景音声を流して電話しながら居場所をごまかして浮気なんかできないということだ。

 これは、逆に、個人の憂さ晴らしの機会を奪いかねないことと同義でもある。

そこで、二種類の人物が発生するだろう。時計も持たず・携帯も持たずに、のんびり暮らせる人と、常に指示され駆けずり回っている人とが。

 指示され続けている人は、自主性を保持できるのだろうか。

 また、坂村氏は、ウィンドウズの欠陥についても論じている。生活の基盤となるOSが、一社にほぼ独占されていることは、不健全であると。

 この牙城は、私も時々使うLinuxなどの無料OSの普及により、駆逐される運命であると思う。欠陥品を高値で売り、欠陥部分は、客が時間を割いてダウンロードして補綴するなんて、もう数年前から批判されている。最近は、自動UP DATE機能が付加されたが、更新を許可すると再起動をいきなり促されたり、終了時に待たされる。放っておけば電源が切れるのは分かっているが、気分的にいいものではない。昔のフリーズ現象や、「不正な処理をしたため窓を閉じます」なんていうセンスなきギャグが、さらに噴飯ものに変わっただけ。その原因が、クローズド・アーキテクチャーなのである。

 ほぼ独占状態だから、顧客のニーズに無頓着に開発を進め、VISTAなんていう嫌われソフトを作ってしまい、もうWindows7も買わない客を増やしているという末期的な状況になっている。

 パソコンは、ソフトを入れなければただの箱とばかり、高いソフトを買わされたが、Wiiのように体感的に使えるソフトの方が人気なのは、キーボードを叩いてバーチャルにのめり込む姿勢より、バーチャルを体を動かして楽しむという人間が持つ本能的な要求・欲求の方が勝るからであろう。

 インベーダーゲームが、かつてはやったが、パソコンでキーボード叩いてやっても面白みが減じる。ピンボールやパチンコもそうだ。ただ、将棋などデータベースがしっかりしているものは、研究には役立ちはする。

 ワードより一太郎が使いやすく、英文・中文キーボードがあるように、一太郎に特化したキーボードもあっていい。昔のワープロは、直感的にできていた。