山本あけみ「緑ゆたかな環境を子どもたちへ」

建築士や生活者として、都市計画・公共施設マネジメント・地球温暖化対策・SDGsなど、独自の視点で日々発信

【緊急アンケート】杉並区立 小中学校 休校中の学習環境について 結果のご報告

2020-04-29 | 活動日誌

 新型コロナウィルスの影響で落ち着かない日々が続いていますが、皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますか?

 未曽有の事態であることは重々理解しながらも、杉並区でも新型コロナの影響で公立の小中学校の休校が続き、私立学校や一部の先行自治体で取り組みが進んでいるようなオンライン教育が進まない中、このままでは子供たちの生活や学習環境はどうなってしまうのだろうと焦る気持ちと、何とか保護者の方々のお考えを区に伝えていきたいと考え、この度のアンケートを実施致しました。

 

【調査の概要】◇調査手法:インターネットによる調査https://docs.google.com/forms/d/1K9mUlZgQuD5WPwgIy175Jh3HTwzogvL01TBKam6ZP0Q/edit?ts=5d43b9e5 

◇対象者:杉並区立小・中学校保護者 

◇回答数:小学生保護者126名、中学生保護者61名、計187名 

◇募集期間:令和2年4月18日~4月22日(5日間)

◇実施者:杉並区議会議員 山本あけみ

 

 5日間という短期間ではありましたが、お陰様で杉並区立に通う小中学生の保護者の方から、児童生徒187名のご回答をいただく事が出来ました。   

 杉並区では区費を投じて医療体制の維持を目指し、コロナに罹患した場合の対策は前進していますが、一方で、残念ながら教育委員会を核として、小中学校の再開の目途や自宅学習に関して等の議論の前進が見られないと考えています。学校単位での先生方のご努力には限界があると感じています。

 今朝のNHKのニュースで休校中の学校教育に関しての報道がありましたが、先行自治体やそれを目指すための文部科学省や経済産業省のホームページ上の案内のみでした。先生はYouTuberではありませんので、通常行っている授業を分刻みで編集が必要な動画に収めるような専門性を誰もが持っているわけではありません。

 また、文部科学省や経済産業省のホームページ上にあるコンテンツを使いこなし、全ての子供たちに同じように届けていくのはやはり学校の先生であり、多くの情報の中から最適なものをどの家庭にも同じように届けていけるのか、課題は多くあります。学校を突然休校にしてしまったしわ寄せは子どもたちの成長に影響を及ぼしており、そんなに簡単には回復できない状況まで追い込まれていると大変大きな危機感を持っています。

  オンライン教育が全てのご家庭に定着して行くためには、IT環境とリテラシーを一定のレベルまで整える必要があり、全てを学校の先生で解決するのは大変難しい。やはり教育委員会として方向性を探り、予算付けをして行かなければならないと考えています。

 皆様のご意見を読ませて頂くと、コロナ感染拡大防止策とはいえ、あまりにも急に休校が決まり、対応を余儀なくされたこと。学校との関りが少なくなってしまったことへの戸惑い、子ども達の生活や学習環境の激変、保護者の負担、将来(コロナ後や受験)への不安、など、様々な様子を伺うことが出来ました。

 また、保護者の方の中には子供たちの学習環境整備に向けて、ご自身の専門性や個人的な繋がりを活かして行ければといった、大変前向きなご意見をお寄せいただいています。私も専門性が無いなかでもがく一保護者でもあります。是非、ご相談に乗って頂き、杉並の子どもたちが一日も早く良い学習環境を得られるよう尽力して行きたいと考えています。

 

 皆様方から頂きましたご回答とご意見を以下の通り報告書として取りまとめ、4月27日に区議会事務局を通じて教育委員会と総務部に提出をしました。また、今回のアンケート結果を踏まえた、教育委員会としての緊急の対応を会派としても強く求めて行きます。

 杉並区へ対応を要望をするに当たっての大変大きなお力を頂きました。
本当にありがとうございました。区民のお声を力に変えて頑張ってまいります。

 杉並区で共に子どもたちの教育を考えてくださる皆様へ、引き続きご意見やご提言をお寄せいただけます様、お願い申し上げます。

  山本あけみ→yamamoto.akemi1965@gmail.com

 杉並区で学ぶ全ての子どもたちのために、大人が知恵を出し合って行かなくてはならないと考えています。
 



以下に報告書より抜粋を掲載致します。

【調査分析結果】

①自宅学習は「学校からの宿題」が多いが、分量や連絡方法に関する不満が多く挙げられた。「学校のインターネット学習」の回答数は殆ど無く、「外部のインターネット学習」は小学生で34.1%、中学生で44.3%が利用している。

②学校と切り離された生活の中で、学校の先生や児童生徒同士のコミュニケーションの重要性を再認識し、対応策を求める声が多かった。特に小学校1年生に関しては、学校というものの認識が無い中での自宅学習の難しさがある。

③自宅学習に関し杉並区に要望するものは「宿題」のほか、私立や他自治体では既に対応をしているのと比べ、「インターネットによる学習」の対応の遅れを指摘し求める回答が圧倒的に多い。小学生は「学校の先生とのやり取りが出来るインターネット学習」だが、中学校では「外部のインターネット学習」を求める回答が多い。また、小中学生とも学校による「個別の学習計画作成」や「習熟度の把握」の要望も多い。

④休校でのお子様の心配事では、「日常的な学習習慣から離れてしまう」「学力格差が広がる」「ストレスが溜まる」が圧倒的に多い。自由記述では、ホームルーム(インターネット上を含む)や児童生徒への声掛けなどで、先生や児童生徒同士の繋がり、また学校との関りを絶やさない様な取り組みを求める回答が多い。

⑤「杉並区は自宅学習環境整備に力を入れていると思いますか?」という設問では、小学生の78%、中学生の80%が「思わない」と回答しており、この結果を踏まえて各学校毎の対応に留まらず、教育委員会を核とした休校中の総合的な対応策の検討が必要である。

 

【調査結果に基づく要望】

※立憲民主党杉並区議団会派からの要望として4/22提出済み

・児童生徒の学びの遅れ解消や生活習慣の良好な保持を目的とし、教育委員会を核にした全区統一の早期の施策実施。

・学校の先生とやり取りが出来るインターネット(オンライン)学習などによる学習環境整備、並びに、心身のストレス軽減や支援が必要な子どもの対応の為の体制整備。
(通信環境整備や端末の貸与等を含む)

 

以下、報告書全文(見えづらい場合には、メールで送付をさせて頂きます。)

 

 

 

 

以上