Avaloncity Central Park

不肖「信頼出来ない語り手」明智紫苑の我楽多ブログです。主に自作小説とカスタマイズドールを扱いますが、エッセイもあります。

黄金の女神 ―グスタフ・クリムト『パラス・アテナ』―

2018-07-22 12:00:00 | 芸術・美術

 私は2009年7月末に、札幌の芸術の森美術館に行ってきた。ここでは「ウィーン世紀末展」を開催していたが、一番の目玉であり、お目当てなのがグスタフ・クリムトの『パラス・アテナ』だった。
 私は本に載っている写真から、この絵がタダモノじゃないのを感じていた。ギリシャ神話のアテナとは、清廉潔白なイメージを売り物にしていた処女神である。しかし、クリムトが描いたアテナはあまりにも「 宿命の女 ファム・ファタール 」イメージが強過ぎる。ハッキリ言って、別の女神様のようだ。
 そんなド迫力満点の女神様を拝むべく、私は芸術の森美術館に行ってきた。

 あの日はあまりにもクソ暑かった。しかし、アテナは氷のように冷徹だった。このド迫力、一般的な女神アテナのイメージよりもむしろ、バビロニアのイシュタル女神のイメージに近い。まあ、「処女神だけど大人の女」という微妙な立場の設定の女神様だからこそ、このような危うい妖艶な美女に描かれたのだろうか?
 鎧が金貨の塊になっているのは、知恵が富を産む、日本の弁才天が「弁財天」とも表記されるようなものだからなのだろうか? そういえば、アメリカが資本主義大国にして軍事大国になったのは、まさしく世界中から優れた人材を集めたからに他ならないだろう。
 アテナの手には勝利の女神ニケが乗っているが、私は実物を見て初めてその足元に青い炎(もしくはオーラ?)が描かれているのに気づいた。それまでは、この絵が載っている本を読んでも気にも止めなかったけど、実際に見なきゃ分からんものはあるんだね。

 さて、私は展示品を一通り見終わってからバスに乗って帰ろうとしたが、その日は北海道にあるまじき猛暑で、私は危うく熱中症で行き倒れになりそうだった。水分補給として自販機でジュースを買って飲み、バスの到着がそんなに遅くなかったので、私は無事に家に帰る事が出来た。やれやれ。

🌺個人サイト「Avaloncity」🌠

ブログランキング・にほんブログ村へ
⭐にほんブログ村
【お願い】お手数ですが、下のいずれかのクリックをお願いいたします。
⭐にほんブログ村 小説
 一応、自作小説がメインのブログです。
⭐にほんブログ村 キャラクタードール
 カスタムドールなどの記事もあります。
⭐にほんブログ村 北海道
 たまには地元ネタも扱います。
コメント

D.G.ロセッティの「なめとんのかおんどりゃ!?」伝説

2018-04-26 12:00:00 | 芸術・美術

 いわゆる「ラファエル前派」と呼ばれる画家集団には、色々な問題児がいた。その中で特に札付きの問題児と言えるのが、ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティだろう。何しろ、自分のサークル仲間のウィリアム・モリス(ラファエル前派としては比較的マトモだった人)の妻ジェーンと不倫関係になった上に、自身の妻リジーを自殺同然に死なせてしまったクソ野郎なのだ。もう一人の愛人ファニー・コーンフォースも、このクソ野郎の被害者である。
 私は日本画家の上村松園を尊敬しているが、このクソ野郎ロセッティなんぞ全く尊敬なんぞしとらん。絵は素晴らしいが、とんでもないダメンズである。そんなクソ野郎の画学生時代のふざけたエピソードがある。

 ロセッティ青年は、ある日、学校を休んだ。翌日、ある教師に「なぜ休んだ?」と訊かれたが、このクソガキは実に人を食った返事をした。
「いやあ~、僕、『なまくら病』の発作が起こったんスよ(笑)」
 そして、先生が背を向けると、ロセッティはポケットから紙の束を取り出し、クラスメイトたちに配った。このクソガキは前日、家で自作詩を紙切れに書いていたのだ。

 やれやれ。その後のロセッティ画伯のクソ野郎伝説について書く気力がないや。それはさておき、誰かが「芸能界とは一般人として生きていけない人間の受け皿だ」と言っていたけど、それは芸能界以外にも言えると思う。まさしく「芸は身を助ける」だ。文学であれ、美術であれ、その世界における表現者たちの中には、一般人社会で生きていくには何かが過剰で何かが足りない人たちが少なからずいるようだ。
 ある作家は「漢の三傑」の一人淮陰侯韓信を「戦争芸術家」と評したが、なるほど、これは良くも悪くも韓信という人物にふさわしい。軍事の才能は一流だが、それ以外ではロセッティと同様に人間的な弱さをさらけ出す。ただでさえ、「天才」と呼ばれる人間は人間的な欠陥が目立つ人が少なくないのだ(だからこそ、楽毅のように「人格者」と「天才」を兼ねた人は貴重なのだ)。永野護氏風に表現するなら「ピーキーな性能」である。
 そんな「芸術家」たちと比べると、「普通の人」は突出した何かを持たない代わりに精神的に安定している場合が多い。ただし、今の日本ではその「普通の人」たちも精神的に病んでいる場合が少なくないが、たいていの「普通の人」は非凡な才能を持たない代償として一般人社会で生きていくための要領の良さを持っているのだ。

🌺個人サイト「Avaloncity」🌠

ブログランキング・にほんブログ村へ
⭐にほんブログ村
【お願い】お手数ですが、下のいずれかのクリックをお願いいたします。
⭐にほんブログ村 小説
 一応、自作小説がメインのブログです。
⭐にほんブログ村 キャラクタードール
 カスタムドールなどの記事もあります。
⭐にほんブログ村 北海道
 たまには地元ネタも扱います。
コメント

ゴッホ展だぞう

2017-09-07 12:00:00 | 芸術・美術
 自作小説の続きを書けない。スランプだ。そんな己に活を入れるために、私は昨日、札幌の道立近代美術館にゴッホ展を観に行った。こんなアカデミックなところに足を踏み入れるのは久しぶりだな。あたしゃ、しばらく中央図書館には行ってないぞ。まぁ、あそこは藻岩山の近くだし、熊が出たら困る。
 本来ならば、今月末か来月に行くつもりだったが、善は急げなのね。


 本来ならば、今日の記事は別内容だったが、当記事を割り込ませたので、その分予約日時をずらした。当ブログでは今月分の記事をすでに予約投稿しているが、今日のように予定が変わる事がある。それでもまだまだ記事のストックが足りない。色々とインプットせにゃならん。


 MはミュージアムのM。実際、「MUSEUM」という文字に刈り込まれていたのだ。芸が細かい。

 さて、ゴッホ展の展示会場の入口付近に展示されていた浮世絵の模写は、どぎつい極彩色が刺激的過ぎて好きではない。ズバリ、苦手だ。しかし、その代わり、風景画はそんなどぎつさはなく、感じが良い。この展示会場ではゴッホ本人だけでなく、葛飾北斎ら日本人を含めた他の芸術家たちの作品も展示されている。
 この展示会は、ゴッホと日本文化の関係に焦点を当てたものであり、特に日本美術からの影響が感じられない「ひまわり」は当然ない(グッズ販売コーナーでレプリカが売られているが)。そもそも国宝級の作品がそう簡単に貸し出される訳がない。私が数年前に芸術の森美術館で観たクリムトの「パラス・アテナ」だって、本来ならばめったに貸し出されない大物なのだ。


 私が気に入った絵のポストカードの写真を載せる。これは「オリーヴ園」だ。


 これは「糸杉の見える花咲く果樹園」だ。どちらも控えめな色使いが良いのね。要するに、最初に観た花魁さんのインパクトが悪い意味で強かったから、これら風景画の魅力が引き立てられたのね。失敬!

🌺個人サイト「Avaloncity」🌠

ブログランキング・にほんブログ村へ
⭐にほんブログ村
【お願い】お手数ですが、下のいずれかのクリックをお願いいたします。
⭐にほんブログ村 小説
 一応、自作小説がメインのブログです。
⭐にほんブログ村 キャラクタードール
 カスタムドールなどの記事もあります。
⭐にほんブログ村 北海道
 たまには地元ネタも扱います。
コメント