一歩前進～何でもできることの難しさ

現在進めている計画案が一つ前進しました。

我々の設計の場合、強みは何でも出来るということ。
構造体で言えば木造であったり、ＲＣ造であったり、鉄骨造だったり。
もちろん、仕上材や建物の高さや細部のディテールまでなんでもデザインするわけです。

その為、ハウスメーカーなどの設計手法とは大きく異なり作業量が多くなります。
屋根の形状はこれとこれ。高さの設定はこの選択肢の中から選ぶといった規格化された商品建築では、自ずと敷地に合わせた設計が出来、
これが最良の設計です！
といった制約の中での最善策を提示する事が可能です。

しかし、建築家の仕事はお施主様の考えや希望を制限するだけでは勤まりません。
お施主さんの要望をどのようにしたら叶えられるか？
そのコンセプトを大事にしてアレコレ考えをめぐらせ案を練っていくのです。

その為、打ち合わせ後は納得していただいた案も、ちょっとの変更の要望からガラリとプランを変えて提案する事も暫しあります。
出来たプランにとってつけて完成ではなく、その変更の要望の意図をくみ取って、出来る限り統合的に提案をしたい。
だから、楽をする為の設計ではなく、時間を掛けて案を練りなおすのです。

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今回も、そういう変更プランを経て概ね方向性が固まり実施設計へと駒を進めさせて戴きました。

高さ的な制約が厳しい建物だった為、屋根形状によって内部の空間構成も変る為、簡単なスタディー模型を造って説明させて戴き了承を得たのです。

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建築家の個性を押し付け、自分の思う最良のプランを作ることも可能ですが、住まいに対する思いは人それぞれ。
自分の考えのみを主張することなく、要望をくみ取ったオーダーメイドの住宅を設計するように心掛けています。


が・・・
なんと、今回の物件は計らずして我家と同じようなプラン構成の家になる予定です。
ちょっとづつ変更点はありますが、敷地も異なる住宅で同じような家が建つということは単なる手抜きではなくて・・・
様々なプロセスを踏んで行き着いた答えだという事をお断りしておきたいと思います（笑）