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米中首脳会談、中国は米国を暗に牽制している

2017-04-12 12:07:16 | 政治


中国側が様子を見ながら、ステップ・バイ・ステップでトランプ陣営との協力事項と関係構築を推し進めていこうとしている一つの状況証拠として、今回会議の一つの成果とも言えるだろうが、

「外交と安全保障」「経済」「法の執行とサイバーセキュリティー」「社会と文化」という4つの分野で対話メカニズムを設ける米中包括対話が構築された。

トップは習・トランプ両首脳が務めるが、首脳会談期間中、汪洋国務院副総理や楊潔チ(チの字は竹かんむりにのつくり)国務委員(外交担当、元外相)など各分野の責任者が米国側のカウンターパートとメカニズムの運用方式や重点とする分野などについて協議を行った。

中国側としては、トップ会談、准トップ会談、ハイレベル協議、各分野事務協議などあらゆるレベル・角度からトランプ陣営の対中政策における戦略的意図を伺い、洗い出し、対米戦略・政策における確信を掴みにいきたいと考えているのだろう。

習主席は会談の席でトランプ大統領の年内の中国公式訪問を要請・招待し、「トランプ大統領もそれを受け入れた。現段階では訪中は2017年度内を予定している。大統領は日程を確認・調整すると応えた。

訪問をいつに設定するのが適当なのかをこれから中国側と一緒に考えていくことになるだろう」(ティラーソン国務長官)。

秋に北京で開催される共産党の19回大会との絡みも注目されるが、習主席としてはトランプ大統領中国公式訪問を2017年における中国外交の成果としたいのだろうし、

党指導部としては可能な限り「19回党大会円満終了」+「トランプ大統領公式訪中」の間に戦略的リンケージを見出すことで、習近平率いる党指導部の正統性を確保・強化しようとしているに違いない。

 2日目の米中首脳会談で習主席の右隣に座り、やや後ろに引いた角度から同主席とトランプ大統領とのやり取りを無表情で見つめていた王滬寧・中央政策研究室主任兼政治局委員あたりは、今年下半期の中国政治と対米関係の関係性について思考を凝らしていたのではないかと私は勝手に想像している。

二つ目は、米中首脳がフロリダ州で時空を共有している間、米国がアサド政権による化学兵器使用によって多数の市民に被害を与えたシリアに対する軍事行動を始めた状況を巡る、米中のやり取りと探り合いについてである。

ティラーソン国務長官が首脳会談後記者たちに行ったブリーフィング&質疑応答によれば、トランプ大統領は一日目の夕食会が終わりに差し掛かる2040分頃、習主席に対して直接軍事行動の事実を伝え、その意図と背景について説明したという。

「習主席は伝えてくれたことに感謝すると呼応し、子どもが命を失ったりしている状況下でのそのような対応は必要であると理解を示した」(ティラーソン国務長官)。

週刊ダイヤモンドからの引用記事



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