モノクロの山河の流れに夏褪せて旬の香りの季節失せゆく 2015-08-31 13:19:46 | つぶやき短歌 ふと窓辺に視線を投げかければ 緑も青も見えず 厚く墨雲が覆いかぶさる。 あれっつ~ 朝なのか昼なのかさえ迷う。 雨色は真赤に燃えた夏の色を流し 秋の香りも漂わない 光るのは枝えだを枝垂れさせる雫玉 薄暗い窓辺に鋭く光る。 残暑の名残りもなく 膨らむ初秋の夢も萎む。
泣き濡れる晩夏の空を押し退けて初秋を誘うたますだれの花 2015-08-30 10:09:25 | つぶやき短歌 埃も着けず 泥にも塗れず 純白の姿を現す ただひたすらに 純白を纏い 咲く たますだれの花 雨・・を押し退けて 確かな初秋を誘いつつ 色づく花々の香りを載せて 季節の足取りも揺らがず 楚々と咲いた可憐さに 塞ぐ視線に何をか語らん。 視線を洗い流して 濡れ映えるたますだれと向き合う午後
時雨降る夏は流れて季が迷うウメウズキ一輪そっと目覚める 2015-08-28 04:41:36 | つぶやき短歌 音もなく しとしとと 窓辺の夏が流れて消える 虫の声もなく 静かに夏が崩れて行った。 葉月の声も聴こえず 秋が忍び寄る。 花は初夏と想ったのか ウメウズキが目を覚まし一輪咲いたとか フレンドさんがそっと囁く 季は迷い 視線も迷う 消えた夏を探して・・・ あああ~~足の指が冷たい・・・・ 夏なのに・・・・ フレンドさんから頂いたウメウズキが愛しい。
灼熱が埋めた心に隙間風侘しさ連れて秋風の吹く 2015-08-25 08:01:21 | つぶやき短歌 目が覚めれば 唇揺するひと言にも 秋の香りが生まれ出る あああ~~夏が行っちゃったああ~~~ 過ぎてみればあの暑い日が懐かしい。 涼しさが沁みる心音がざわめく 暑さを占めた心の広さに侘しさが居座る。 暑い~~暑い~^と言った日は 寂しさの影もなく・・・ 焼け付く陽射しを逃げたっけ~~ カーテンの揺れに舞い込む風も 一抹の寂しさを運び 静けさが嫌に背中に沁みる。
時雨窓開ければチチロ虫の声晩夏の香り槿に残して 2015-08-23 07:30:15 | つぶやき短歌 日ごとに夜明けの窓は薄墨の雲に覆われ 心が曇り 逝く夏の影は崩れる。 時雨れる雨に視線は濡れて 窓辺に映る花の姿も肩を落とす陰から チロチロチチロと虫の音が聴こえる。 流れる時の影は夏から秋へと装いが変わり 振り向く間もなく我が眦も変わって行く 姿の朝鏡は儚し・・・