“怠け梅雨”だと気象予報士に言われていた梅雨も
台風の助けを借り本領を発揮したようで2日間大雨が続いた。
台風の去った後も、梅雨のジメジメムシムシした空気や、
どんよりと重たい曇り空は、私のやる気を消滅させる。
特に急ぐ仕事も無ければ、余計に心も身体もヘナヘナと萎えてしまう。
歯科医院からの帰り道、染色の佐竹先生から電話が入っていたようで、
急いで家に帰り、掛け直した。
かがわ物産館「栗林庵」に出展している、庵治んこ染の柿渋染トートーバックを
追加で8個、送ってほしいとの話だった。
売れた
3月に出展してから、ほとんど売れていなかった。
嬉しさより先に、予想外の内容に平常心を失ったようで、
「急ぐ」と言われて「1週間後に送る」と返事してしまった。
電話を切り、冷静に考えると1週間後の納品は、
非常に厳しい納期だと気が付いたが、
返事した以上は、やるしかない。
その次の行動から、また時間との競争が始まった。
そして今日、約束の納期前に荷物を発送した。
私のバックを買って使ってくれる人がいる。
ホッとした心に、ジワジワと喜びが湧いてきた。
注文は突然やって来て、喜びは1番最後にゆっくりとやってきた。
その間は、食べる事も、寝る事も二の次にして、ただただ染色だけに集中する。
ひどく無茶をして、ひどく疲れるが、最後の喜びが、私を前に前にと進めてくれた。
考えてみれば、自分の物を染める時間など、ほとんどないが、
それで幸せ! それが幸せ! そう思える。