赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

それを言っちゃおしまいよ コラム(439)

2022-07-09 16:26:17 | 政治見解



コラム(439): それを言っちゃおしまいよ


人が言葉を発するとき、言葉の中に全人格がにじみ出るものです。まして、人の死に直面した時に発せられる言葉にはその人の持つ人生観、人間観だけでなく人格の品性も露呈させてしまいます。

例えば、立憲民主党の小沢一郎氏は「死者に鞭うつ」感性の持主のようで、凶弾に倒れた安倍元総理に対する評価がことのほか厳しいことに驚かされるだけでなく、小沢氏のお里が知れるような発言が目を引きます。

小沢氏は8日、岩手県奥州市で行われた参院選の応援演説の中で「自民党の長期政権、長い権力が日本の社会をゆがめ、格差が拡大し、国民の政治不信を招き、その中から過激な者が暗殺に走った。社会が不安定になると、このような血なまぐさい事件が起きる」、「端的に言えば、自民党の長期政権が招いた事件と言わざるを得ない」と述べたといいます。

演説後、記者団に発言の真意を問われると「社会が安定して良い政治が行われていれば、こんな過激な事件は起きない。自民党がおごり高ぶり、勝手なことをやった結果だ」と報じられています。これは、小沢氏もアベガー論者と同じで、「安倍がすべて悪い」、「安倍自身が巻いた種」と冷たく突き放しているわけです。一応、お悔やみの言葉は述べていますが、心の底ではあざ笑っている様子が手に取るようにわかります。

このようなアベガー論者の声は散見されますが、いずれも各人の思想性を優先して発言しているため、自らの品格を落としまた発言ばかりです。

ある人は、「今般の安倍氏射殺事件を奇貨として、安倍政権下で引き起こされた公文書改竄などの不法行為、従来の自民党政府解釈にすら反する安保法制などの違憲立法、森友・加計・桜問題、安倍氏本人による虚偽答弁などへの批判を潰そうとする行為も、暴力同様に民主主義とは相容れない唾棄すべき行為です」とツイート。

またある人は、「ああいうなくなり方には同情するし冥福を祈るけれど、英雄視したり神格化するのは違う。彼の所業は決して社(原文ママ)さない。」とツイートしています。

さらに、「今回の一件を利用して政権批判や政治家批判を萎縮させようとする、どうしようもない汚い思考の人間がいるが、民主主義の国で主権者の国民が、民主主義を蹂躙する政権や与党政治家を厳しく批判するのは当たり前のこと」と自分だけの小さな正義論を述べる輩まで出てきました。実に嘆かわしいと思います。

まるで中国の『史記』、「伍子胥(ごししょ)伝」に出てくる話のように、死者を辱めることに何の恥じらいもありません。日本人の感性と遠いところにあるのがアベガーの人たちです。だから、昔から、安倍さんに対して何を言ってもいい、何をやってもいいと人間の所業とも思えないことを平気でやっていたわけです。

その中で品格を疑うまでのパフォーマンスを繰り広げていたのが山本太郎氏とその仲間たちでしょう。

山本氏は安全保障関連法案の採決の日、本会議場に喪服姿で出席、安倍首相への問責決議案の再には数珠を手に焼香したり、安倍首相に手を合わせたりするしぐさをみせるパフォーマンスを行いました。大顰蹙を買ったのでご記憶の方も多いと思います。

また、その仲間たちも街頭演説中、「安倍が乗った飛行機が墜落したら日本国民が助かる。墜落したら最高」などと叫び、山本氏が拍手喝采している場面がツイッターなどで取り上げられたこともあります。

安倍さんが凶弾に倒れてから後は、お悔やみの言葉をいいつつも失言しないように言葉を選んでいるだけで、偽善であると多くの人に喝破されています。

お笑いタレントのラサール石井氏も「悪口も沢山書いたが…、 安倍元首相を悼む、何故防げなかったのか」といってもいまさら感があるばかりで、口先対応であるというのがすぐにばれています。

新約聖書に「はじめに言葉ありき。言葉は神とともにあり。言葉は神なり。よろずのもの、これによりて成る」とありますが、罵詈雑言を繰り返すアベガー論者は、事態を不本意に悪化させることにかけて神がかり的なものを感じさせる「逆神」なのかもしれません

しかし、そのようななかで、逆神の罵詈雑言を安倍さんが一身に受けても、笑顔をたやさず、日本を守るために彼らに立ち向かっていった安倍さんは実に偉大だったと思います。



なお、現在ツイッターでは、犯人の「特定の宗教団体」への恨みとは、統一教会ではないかという話が出回っています。もしそうだとすると、アベガーと叫ぶリテラなどが、統一教会と安倍元総理の関係性を無理やりこじつけた結果によるものと言えます。政治家は求められればどの団体に対しても祝電を打ちます。国会議員の秘書経験のあるものにとっては常識です。それを、密接な関係があるかのように報道したリテラの罪は極めて重いと言わざるをえません。

アベガーの人たちは、寛大な安倍さんが何も反論しないことをいいことに、言いたい放題、やりたい放題をしてきました。この結果が、日本を守り抜いた稀有な政治家を失わせることになりました。この損失はまことに大きいものがあります。

しかし、因果はめぐるもの、一連のアベガーの人たちにも相応の報いが来ると思われます。その第一弾が、明日の選挙結果なのかもしれません。



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死者に鞭うつメディアの愚 コラム(438)

2022-07-09 11:25:28 | 政治見解


コラム(438): 死者に鞭うつメディアの愚


安倍元総理が凶弾に倒れてからというもの、テレビメディアの報道の仕方は安倍元総理の容態を心配するような風を装いながら、反安倍報道に撤していました。とくに、日本テレビは最悪で、反安倍の急先鋒の news zeroの製作者が放送を取り仕切っているようで、手術中から死亡後までもモリカケやアベノマスクの批判を繰り返していました。

はっきり言えば、モリカケは安倍さんを利用した人たちとその脅しに屈した官僚の不始末の問題が本質です。それにもかかわらず、未だに安倍さんが権力を使ったような報道をし続けるのはメディアの犯罪行為です。

また、アベノマスクに至っては医療重儒者の多くから「批判的な文脈で語られることの多いアベノマスクも、あの発表からすぐに転売用に買い込んでいた人々が焦って在庫を吐き出したからか、市場にマスクが出回るようになりました」、「アベノマスクの評価、ほんと医療の現場に身を置いていた者とそれ以外とでは体感に大きな差があると思う。しかし、マスクの高値バブルにとどめを刺したのはアベノマスクだった」という評価の声は一切伝えず、いつものように負のイメージでしか語ろうとはしていません。

メディアは、たとえ、安倍さんの人格、思想、政策その他どこかに気に入らないものがあったとしても、総理大臣として仕事をしたかどうかで評価すべきだと思います。これがメディアの公正さと言うものだと思いますが、実際は、メディアの好き嫌いに基づく批判ばかりしているのが現状です。

要は、未だに、安倍さんに対して何を言ってもいい、何をやってもいいという悪しき風潮を作り続けているのはメディアだと思います。最終的には、安倍さんの死を利用してまでアベガー世論の再構築を画し、野党政権を取り戻したいとの思いが透けて見えます。

メディアがいま行っている「死者に鞭打つ」という感性は日本人にはありません。どうも日本メディアは違う国の人たちの感性に支配されているようです。



さらに付言すれば、日本のメディアの知性は格段に劣化していると思います。条件反射的に出来事を追うので、自分たちの報道がどう影響を与えるのか見えていないと思うのです。

例えば、昭恵夫人が病院に行くのをわざわざ報道する必要があるのか。心配してかけつけるこんな時でもご家族の悲痛な気持を考えることができず、今どこにいるのか、どの車で移動するのかなどを生放送で流していました。

そのせいで、野次馬による交通渋滞を発生させて昭恵夫人の病院入りを遅らせてしまいました。また、「裏口から入った」などと変な憶測を呼ぶような報道をしていました。時間外だから裏口から入るのは当然でしょう。そんなくだらないことを言うよりも、「ヘリコプターを用意すべきだ」という主張をするのが真に思いやる気持ではないでしょうか。

また、病院長に対する質問でも、手術で疲労困憊の教授に「昭恵夫人の表情はどうでしたか」と聞いたメディアもどうかしていますけど、NHKの記者のように「銃創から殺意は見受けられましたか」と信じられない質問をした愚か者もいました。

さらに、犯人については「元海上自衛隊」を強調している姿勢にも悪意を感じます。メディア全体に巣くう自衛隊非難、防衛費増額反対、改憲阻止をここぞとばかり主張したかったようです。海自をやめて18年もたっているのに、海自にいたことばかり強調するのは別の意図があるのがあるからです。


日本のメディア報道は、反政府誘導の悪意の上にしか存在できないように思えます。これで日本が良くなるはずもありません。この際、長年慣れ親しんできたテレビを見る時間を大幅に減らして、悪影響を受ける時間を極力減らすことが生き方として正しいと言われる時代になったのかもしれません。

テレビ離れ、実は、テレビメディア自身が引き起こしている現象なのではないでしょうか。


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