お散歩猫のキキとヒゲおじさんの日常

ヒゲおじさんは元遊園地の園長で家庭料理人、今は新聞の料理コラムニスト、猫のキキと前橋な毎日と家庭料理をお届けします。

あまりに唐突な大沢知事の説明、前橋赤十字病院の移転理由は理解できません…

2010-09-26 20:40:32 | ヒゲクマとキキの日記

Ccf20100926_00000 9月25日の朝日新聞群馬県版の記事です。日本赤十字社群馬県支部長の大沢県知事が前橋赤十字病院の移転を決め、前橋赤十字病院現在地建て替え推進協議会(推進協)に対して24日に説明会を行ったという記事です。

知事の説明は、「ドクターヘリの夜間運行や災害時の応急診療など救急救命・災害対策の基幹病院としての機能を確保するためには、約2万6500平方㍍の拡張が必要」だとして、現在地での建て替えは無理、移転が必要ということでありました。

この説明は、日本赤十字社の諮問委員会にオブザーーバーとして参加し、現在地建て替えの方途を具体的に検証して来た推進協の皆さんが納得できるものではありませんでした。

記事にあるように、推進協は「説明は聞いたが納得したわけではない」とし、大沢知事も「移転するということでお願いしたが、まだ結論にはいたっていない」としているのです。

とてもわかりにくいことになりました。

   

Dscf6493 <ねえ、ことは9月22日の讀賣新聞の記事で始まったんだよね>、「そう、キキの言うとおりだよ、9月22日に讀賣新聞に『前橋日赤、移転で決着へ、知事方針、州内にも地元説明』という記事が載ったんだ。推進協の皆さんには完全に寝耳に水の話だったんだ」

 「9.22 yomiuri nisseki.doc」をダウンロード  (記事を読みたい方はクリックして)

そうなんです、突然新聞紙上に大沢知事が移転を決めたという記事が載ったのです。推進協のみなさん、とてもびっくりしたんです。

むしろ、情報が先に漏れて、県は知事が推進協の皆さんに説明する場の設定を急いだみたいです。

   

Dscf6492 <でも、「ドクターヘリの夜間運行や災害時の応急診療など救急救命・災害対策の基幹病院としての機能を確保するためには、約2万6500平方㍍の拡張が必要」なんでしょう、違うの?>

「違うかどうかは分からないんだよ。というのはね、前の審議会の時に出されていた日赤病院の将来構想に基づいて、諮問委員会では現地での建て替えが可能かどうか検討してきたんだ。だから、24日の知事さんの説明は、諮問委員会の検討の前提条件でなかったんだ」

そうなんです、「基幹病院の機能」として示された内容は、今まで議論の前提になっていなかったんです。

まして、自衛隊の大型ヘリコプターまで離着陸できるヘリポートが必要だなどという話は一つもなかった、諮問委員会に出ていた日赤関係者は誰も説明していなかったことなんです。

だから、推進協の皆さんにしてみれば、知事さんの説明は、初めて聞く話ばかりだったのです。

    

ヒゲクマにも、どうしてこういうことになったのかさっぱり分かりません。

今日、推進協の黛副会長さんにもお会いしてお話をお聞きしました。

黛さんも、何でこういうことになるんだって、頭を抱えていました。

この間の努力はなんだったんだろうと、深刻に考えておられました。

   

もし大沢知事さんのお話しになられたことが前橋赤十字病院にとって不可欠のものであるのならば、諮問委員会に出席していた院長をはじめ日赤関係者はご存知でなければおかしいと思います。

そして、この1年間の検討の中で、当然具体的詳細に説明され、議論されていなければおかしいと考えます。

どうしていままで一度も話の出ていなかったことが、知事さんの結論としてかくも唐突に持ち出されてきたのでしょうか。

県庁と日本赤十字社群馬県支部の対応は、とても不自然です。

    

Dscf6474 今日、片貝田んぼで見ていた赤城山です。きれいでした。

大沢知事さんはじめ、移転を検討している皆さんにお願いをします。

分かりやすく、誰にでも分かるように説明してください。なぜ、移転が必要なのか。

   

ヒゲクマは25年ほど前、群馬へリポートの建設のヘッドワークをしました。

6つの地区で50回を超える地元説明会(ほとんど夜でした)をこなし、安全と騒音問題について地元の皆さんと話し合いました。

大型ヘリコプターは離発着をさせない、平常時は夜間の離発着を行わないという条件で、しぶしぶではありましたけれど、受け入れてもらうことができました。

そういう経験者として、県庁の後輩の皆さんにお願いします。

ヘリポートは飛行場です。安全な離着陸と、周辺地域に対する騒音や事故などの影響を最小限にするために、航空法と飛行場法の規定に基づくたくさんの制約があります。

自衛隊の大型ヘリコプターCH-47Jチヌークは自重が10トンを超え、人間なら約50人、貨物なら8トン強を運べます。本当に大きな航空機です。

このチヌークは、前橋南部にある群馬へリポートでは離発着不能、神戸ヘリポートでも東京へリポートでもダメなはずです。

大型ヘリコプターは、大変に広大な制限表面(航空法49条)を必要とします。騒音もドクターヘリに使われている小型機とは比較になりません。

どういう場所であれば、法律の制約をクリアーして大型ヘリコプターが離着陸可能なヘリポートが作れるのか是非教えてください。

前橋市内に、設置可能な場所があるのかないのか…

    

Dscf6483_2 何かを決めるということは、とても大変なことです。

まして、みんなに納得してもらって決めるというのはとても大変なことです。

でも、努力は決して怠らないでください、県庁に対する信頼がかかっているのですから。

今夜の前橋のまちは、しっかり雨が降っています。

    

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200806072 次回の「ヒゲおじさん厨房に入る」(朝日新聞群馬県版)は、10月2日の予定です。