お散歩猫のキキとヒゲおじさんの日常

ヒゲおじさんは元遊園地の園長で家庭料理人、今は新聞の料理コラムニスト、猫のキキと前橋な毎日と家庭料理をお届けします。

結局草取り、カボチャもらったら未熟、カボチャの収穫期の見分け方、蓮根とカボチャの夕食、そして十六本堰

2010-09-02 22:41:22 | ヒゲクマとキキの日記

Dscf5614 橘さんのコメントに「今日は草取り止めた」と返事を書いたのですが、10時過ぎ気が変わってやることになりました。

麦ワラ帽子、手ぬぐい、バンダナと保冷剤を用意しました。

Dscf5615 手ぬぐいは汗止め、保冷剤はバンダナで巻いて首の後ろに縛り付けます。これがヒゲクマ流熱中症予防策です。

   

Dscf5619 お昼までの1時間半あまりで、ここまで草取りが進みました。草は刈り取るのではなく、すべて根っこを抜き取っています。

Dscf5617 草をとったあとに、シオカラトンボの雌が遊びに来ました。水もないし、餌になる虫もいない気がするのですが…

Dscf5616 立派なイモムシもいました。尻の突起を突き立てて威嚇しているつもりなのでしょうか、他所に逃がしてあげました。

Dscf5620 草取り終えて戻ると、キキは冷房の効いた部屋の床でゴロゴロしていました。遊びに誘うポーズをするのですが、シャワーを浴びるのが先ですから無視です。

   

Dscf5627 昼食を食べて休んでいたら、メイ・ハン・太の母ちゃんがカボチャを届けてくれました。自宅の生ゴミ捨て場に去年捨てたカボチャの種から発芽した1本が大きく成長して実をつけたんだそうです。キキが早速点検です。

Ccf20100902_00000 これがメイ・ハン・太ん家の菜園のかぼちゃです。元気良いですね、めい・ハン・太は一日こういうところで遊んでいるんですね、だから蛇やネズミを捕まえるわけです。

Dscf5628まだ未熟でした。収穫が少し早すぎたようです。色が白っぽくて、実も柔らかく、甘さがまだ不十分です。でも、食べることはできます。

はい、ここでカボチャの収穫期、ちゃんと熟したかどうかを見分ける方法をお教えしましょう。

西洋カボチャは受粉から45日で収穫期を迎えます。生産者はコノ日数で収穫期を計ります。

いつ受粉したか分からないときは、見た目で決めます。

実のついているツルの葉が枯れ始めて、ツルと実を結ぶヘタの色が緑から茶色に変わり、ヘタに縦に割れ目が入り始めて触るとコルクみたいになっていれば、そのカボチャの実は立派に熟しています。収穫しましょう。

カボチャは未熟でも食べられるのですが、未熟だと甘味が少なく、ホクホクした食感でなくてネッチョリした食感です。

ですから、甘いのが嫌、ホクホクが苦手という人は、未熟なカボチャが向いているかもしれません。

    

Dscf5630 未熟なカボチャは完熟カボチャと違って痛みます。ですからすぐに調理です。半分を皮を取り除いてゆで、裏ごししました。

Dscf5641 こうして冷凍しておくと、スープにでもコロッケにでも、使いたいときすぐに使えます。

  

Dscf5642 実は、今日の主役はもう決まってました。茨城産の新蓮根です。これで夕飯のおかずを作ることになっていました。カボチャと折り合いをつけてメニューができました。

  

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蓮根の海老しんじょうのはさみ揚げと蓮根だんごです。はさみ揚げのほうにカボチャの素揚げを添えました。

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カボチャの冷たいすり流し汁 とカボチャの煮物二種です。煮汁のないかぼちゃ煮は砂糖をたくさん使って甘く煮たもの、煮汁のあるのは出汁を使って甘さを抑えて煮たものです。

二代目もユキ子さんもカボチャ大好きなんで喜んでいましたよ。

メイ・ハン・太の母ちゃんさん、ありがとうございました。

     

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今日の夕方の十六本橋です。端気川から上流方向を見ています。右側が十六本堰、向こうが十六本橋です。

    

戦国時代の天文8年(1539年)と12年に利根川が大氾濫を起こし、この2度の氾濫で流路が大きく変わりました。

関根から前橋の北部の南橘や北代田をながれ、東部の片貝から小屋原を抜け、伊勢崎の東部を経て境町に抜けていた本来の本流が、前橋の西部を抜ける今の流路に変わったのです。

このときに、前橋から伊勢崎にかけて大きな氾濫原が残りました。

この氾濫原を耕地とするために、北橘村の真壁から取水した用水が桃木堰、前橋の関根から取水したのが広瀬堰の始まりだといわれています。

ともに流路が変わった天文年間のことです。

これらの用水は、利根川の流路が変わったことによって自然にできた川を利用しています。

広瀬堰は前橋のまちを流れ、だいたい今の位置で広瀬川から端気川への分水が必要となり、ここに分水のための堰が設けられました。天文年間のことと伝えられています。

その堰は丸太16本が打ち込まれたものだったということです。

丸太の間隔は半間、ですから、7間半、13.5m幅の大きな堰だったのですね。

16本の丸太で作られた堰、それが16本堰の名前の由来だそうです。

ノブとツナさん、広桃両堰土地改良区の資料に基づくとこういうお話になりますよ。

    

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写真はクリックするとポップアップしますよ                               Ccf20080630_00000_2

  

200806072 次回の「ヒゲおじさん厨房に入る」(朝日新聞群馬県版)は、9月4日(土曜日)の掲載予定です。テーマは梨に決めました。

     

    


「現在地拡張し建て替え可能」 前橋赤十字病院は移転しなくても大丈夫だぞ!

2010-09-02 09:49:18 | ヒゲクマとキキの日記

Dscf4890 <今朝の新聞各紙に前橋赤十字病院の建て替え問題の記事が掲載されましたけど、上毛新聞の記事の見出しは著しく誤解を招く可能性のある見出しがついているので心配になりました。そこで、取り急ぎキキが入手した資料を公開します。正しい認識を持ってください…>

   

2_2 これは朝日新聞の記事です。見出しは『前橋赤十字病院「現在地拡張し建て替え可能」諮問委が最終報告書」となっています。

前橋赤十字病院の建て替えについて県支部長の大沢正明知事から検討を諮問された委員会が最終報告書を出した、その内容は、「敷地を拡張すれば現在地でも建て替えは可能である」というものであると伝えています。

敷地の拡張には用地取得の期間的問題等の課題があることも付記されています。

  

Photo_4 コチラは上毛新聞の記事です。朝日とは見出しも記事の内容も大きく異なっています。

見出しを見ると、敷地を拡張すれば現在地での建て替えが可能であるとした答申の趣旨が読み取れません。あたかも諮問委が建て替え困難を答申したかのように読み取れます。そんなことはないのですが…

記事の内容もそうです。きっと記者会見でのやり取りを中心に記者が書いているらしく、答申に盛り込まれていない内容がたくさん記事にされています。

ていねいに読めば、「地元住民が提案した病院南側に敷地約1万平方㍍を拡張する案が唯一実現可能と結論付けた」と書かれていますが、どうして「唯一実現可能」などと主観的表現で書くのでしょうか?

それに、前橋赤十字病院現在地建て替え推進協議会は、市内79自治会が参加し、広く前橋市民の民意を代表しているのです。どうしていつまでも、「地元住民」という表現に上毛の記者はこだわっているのでしょうか?

そして、その後に長々と、この案の実現困難性を匂わせる記述が続きます。

どう読んでも、上毛新聞の記者は現在地建て替えは困難と結論付けたいみたいです。

こういう、おかしな先入観を持って報道に当たるべきではないと、キキは思うのですがいかがでしょう。

  

そこで、上毛の記事で誤解が生じないように次の文書を掲載します。

敷地を拡張すれば現在地建て替えが可能だとする案を提案した前橋赤十字病院現在地建て替え推進協議会が諮問委員会の答申に合わせて発表した声明です。

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この声明とともに、声明を補足するための参考資料も出されています

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確かに、現在地建て替えについてはたくさんの課題があります。

でも、移転新築にはもっと大きな課題と困難があるはずです。それも病人や高齢者が安心して通える病院とするのはたやすいことではないはずです。

上毛の記事を読むと、「現在地建て替えが困難なら移転したほうがよい」というニュアンスがこめられているような気がしてなりません。

こういう考えは大きな間違いだとヒゲクマは常々言ってきました。

課題や困難があったら、どうやって克服してゆけばよいのか、その道筋をみんなで考えてゆくことが大事だと思うのです。

   

みなさん、是非とも資料を読んでください。そして、上毛新聞の記事だけで誤解しないでくださいね、キキからのお願いです。


ミョウガ漬けて、広瀬川に架かる「桃井橋」の由来を調べにでかけました…

2010-09-02 06:54:14 | ヒゲクマとキキの日記

Dscf5563 これは、片品産のミョウガの大袋1kg入りです。このシーズン中央通り商店街の八百徳の店頭に出ます。一袋600円、多すぎる人には500gにしてくれます。

Dscf5580 2kgのミョウガを梅酢に漬け込みました。梅酢は梅漬けから得たものを2倍から3倍に薄めます。薄めるのは煮切った酒と水半々を沸かし砂糖を加えた液です。薄め方、砂糖の量は梅酢の味にもよりますし、好みです。だいたい、2kgで1?~1.5?ぐらいの漬け液が必要です。

この作業は、昨日町内に広報を配った後にやりました。   

Dscf5582 昨日の昼食、そうめんなのですが野菜たっぷり、少し酸味を利かせたゴマダレがかけてあります。中央にトッピングしているのが前に漬けたミョウガの梅酢漬け、こんな具合に紅生姜と同じに使います。

   

Dscf5583 広瀬川に架かる橋の一つ「桃井橋」です。上毛電鉄の中央前橋駅のすぐ下流にあって、踏切が橋の東詰めにくっついています。それなんで、子どものころは「ふみきりばし」なんて呼んでた記憶があります。

Dscf5584 橋の左側にだけ橋柱があります。西詰めも同じ、片側にしか橋柱が残っていないのも面白いのですが、二つに同じように「昭和十年三月竣工」という名板が取り付けられています。橋の名を示す橋名板はありません。

町内の方から、この橋の名前の由来が分からないかなと尋ねられました。他の呼び名もあったような気がするとその方は言うので、調べることになりました。

Dscf5588  まずネットで調べたら「日本土木学会付属土木図書館」というところに「橋梁史年表 引用文献」というデータがありました。これは、藤井郁夫さんという橋梁史研究家が作成して土木学会に寄贈したものなのだそうです。

この中に「桃井橋」の引用文献がありました。「雑誌『道路の改良』 1935年発行7月号 169頁」とありました。

1935年は昭和十年ですから、橋柱の「昭和十年三月竣工」という時期と一致します。この橋は、できたときから「桃井橋」と名づけられていたようです。

でも、昭和十年の竣工が、橋の架け替えによるものだとすると、それ以前の橋があったわけです。もう少し調べなければなりません。

     

前橋市立図書館の資料室に出かけました。資料室のスタッフの方に手伝ってもらって資料を探しました。

Dscf5589 最初に見つけたのは「前橋の川と橋」岩佐徹道著昭和58年3月上毛新聞社刊でした。「桃井橋」は写真入で掲載され次のように記述されていました。

「…嬌名の由来は分からない。一時この近くの芳町に住んでいたので懐かしい。橋門柱もしゃれている。橋際の柳も風情をそえている。艶消しなのは踏切りだ。が、致し方あるまい。…」

岩佐さんは、橋名の由来は分からないと書いています。他の呼び名については触れていません。

   

52 資料室のスタッフの人が昭和5年の前橋の地図を出してくれました。よく見ると芳町と一毛町をつなぐ橋に「桃井橋」と名前が記されています。

53 一毛町と芳町のところを拡大しましたから、クリックしてポップアップ画面で見て下さい。橋の名前が見つかるはずです。

つまり、昭和十年竣工の橋の前にも同じ所に橋があって、「桃井橋」と名づけられていたのです。

いつ頃からここに橋があったのか、「桃井橋」と名づけられたのはいつ頃なのかは、もっとたくさんの資料に当たらないと分かりません。

  

Photo もう一つ資料を見つけました。「前橋新風土記」 酒井松男編 昭和28年10月前橋風俗研究会刊です。このなかに「一毛町」のことが書かれていました。

そのおしまいのほうに、「序で乍ら(ついでながら)桃井橋の風情のよさと、上電傍に並んだ一杯飲み屋の近代的なけばけばしさを上げておこう。桃井橋は川向こうに無縁墓地などがあった関係で、一名無縁所橋とも呼びなされてきた…」という記述を見つけた。

別名「無縁所橋」、桃井橋はこういう名でも呼ばれていたらしい。

ついでながら、文中に歌人浦上一渧さんの名が見られるのですが、浦上さんがお住まいだったところに、今ヒゲクマは暮らしております。

  

Dscf5586 名前の由来は分かりませんでした。「無縁所橋」という別の呼び名があったことがわかりました。

もう少し古い地図等の資料の所在を捜して見ましょう。また何か分かるかもしれませんから…

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広瀬川は、前橋のまちの中を流れる人工の農業用水です。橋もたくさんにあります。その橋の名の由来をヒゲクマはほとんど知らないことに気づきました。

桃井橋の一つ下流の橋「十六本橋」は、「十六本堰」という広瀬川に付けられた取水堰の名前に由来しています。

土地の名やなんかを使っているのも由来が想像できますが、「桃井」という名は一毛町にも芳町にも存在していません。

どうして、こういう名前になったのかな…

   

Dscf5610 夕方、エノコログサの穂についたアブラ蝉の抜け殻をきさくで見ながら酒を飲みました。

    

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200806072 次回の「ヒゲおじさん厨房に入る」(朝日新聞群馬県版)は、9月4日(土曜日)の掲載予定です。テーマは梨に決めました。