近所の白モクレン もうすぐ開花
先週は歩きたい気分で、2回も府中郷土の森を散策。
これは近所の年上の方を誘って出かけた、5日の木曜日の話。
茶室のある庭園の庭も満開。
午前中の日差しは遠赤外線が含まれているので健康に良いと、友人が教えてくれた。
遠赤外線を沢山浴びて健康になりましょう~と、のんびり歩く。
茶室で抹茶を一服、 ゆったっり~~
梅見物をしていると、癒されるような香りが・・・・・
梅の香ではないわね 何かしら??
吸い込まれるように民家の前に行くと木工品が展示してあった。
余りに雑然と並べているので、展示なのか即売なのか良くわからない・・・・・・
またふわ~っと、先ほどの香りがする。
「何の香りかしら?」 と独り言。 そばにいたおじさんが 「楠だよ」 という。
何で楠?と思って周囲を見渡すと、木くず散らばっている。
「楠」を使って、木工品を作っているのだそうだ。
府中市でただ一軒の棒屋、棒鶴木工所の実演だった。
ところで、皆さん棒屋ってご存知ですか?
私は初めて聞いた。
棒屋のおじさんに「棒屋ってなんですか?」って聞いても ムニャムニャ・・・・。
陽だまりと楠の香りで気持ちよく、だらだらとおじさんと話していてようやく分かった。
昔村には鍛冶屋があり、出来上がった鋤や鍬に 棒を取り付ける職業があったらしい。
確かに 鋤や鍬も金属部分だけでは使い物にならないですね。
今は木工品や、無垢の何百万もするテーブルも作っているそうだ。
「鍬の棒だけ作っていたら、130年も続きゃしね~よ」 とはおじさんの弁。
なるほど~~~
写真撮らせて下さいと言ったら、 「ダメだよ~。写真撮る時は法被着て盛装しないとよ~」
と機嫌よく言っていた。
おじさん、意外とおしゃれ
「棒屋」 って、珍しい職業を初めて知った
小さな台を買い、良い香りのする木くずも貰い、下駄箱に入れる 事にした。
しだれ梅も満開。
映画 「みんなのアムステルダム美術館へ」
2月に予定していたが行けず、もう終了と聞いて急いで友人と渋谷ユーロスペースに行ってきた。
http://amsmuseum.jp/ 公式ホームページをどうぞ
アムステルダム美術館の10年にわたる改修工事の顛末です。
レンブラント「夜警」 や フェルメール「牛乳を注ぐ女」 等、世界的に有名な作品を所蔵する「アムステルダム美術館」。
その美術館が、10年間も閉鎖されていた。
理由は改修工事。
当初、改修工事は2004年に始まり、2008年には終える予定だった。
ところが・・・・・なんと開館は2013年
美術館の建物を貫くように公道があり、歩行者と自転車が通行できるようになっていたのが問題勃発の原因となった。
新しい美術館の改修案に、サイクリスト協会が猛反発、 「自転車が通りにくくなる」
再案提出→否決→再々案提出→否決→再々再案提出→、否決・・・・・この繰り返し。
てんやわんやの大騒動となった
通行の権利を主張する市民、美術館側のうんざりした顔、両者の歯に衣着せぬ意見と微妙な表情が面白い
話し合いは平行線のままに工事は中断に次ぐ中断。
館長は、進展しない改修に嫌気がさし、途中で辞めてしまった。
(ここまでが前作、「ようこそアムステルダム美術館へ」の内容。
映画を見て、いったいいつになったら美術館が開館できるのか?と不安な気持ちで映画館を出た。
美術品達は収蔵庫に眠ったままでかわいそう・・・・・・)
第2作の「みんなの・・・・・」は新館長のもとで、市民と対立しながらも、
妥協点を見つけ、少しづつ開館に向けて進む様子が描かれている。
この映画は、美術館をめぐる、市民、館長、学芸員、建築家、内装会社、管理人達の熱い闘いの記録であり、
美術館の裏側を支える人達を知る絶好の映画だ。
皆が真剣に意見を出し討議する民主主義って、こんなにも大変な事なのだと思った。
テンポよい展開で、皆が焦り、イライラし、苦しんでいる姿を映し出す中で、
東洋美術部門の学芸員の、日本の金剛力士像に向ける笑顔に癒された。
立派な金剛力士像が日本から売られて行った事には心が痛んだが、開館展示の時には大規模な法要も営まれ、
この美術館でこんなに大事にされるならそれもアリかと納得した。
開館できて良かった 映画が終わった時、ホッとして拍手したくなった。
いつか、アムステルダム美術館に行ってみよう