2物件を兼務して3週間ほど経ったある朝、私はすっかり勘違いして、違う物件への坂道を登っていた
ふと、何か気になってシフト表を見てみると、
「あ!!!間違った、今日はあちらの物件だった!」
・・・あわてて、走って駅に戻り電車に乗り換えたが、もうすっかり遅刻だ!
朝礼はとっくに終わり、業務連絡も終わり、もうすっかりみんな仕事に取り組んでいる
言い訳をする私に、上司の女性が呼んだ
「赤羽さん、仕事に対する意識が低いんじゃないの?兼務の人はたくさんいますが、みんなきちんと間違えずに来ていますよ。先日も住宅ローンの変更部分の説明もきちんと覚えていなかったし、接客もちょっと無駄な私語が多いのではないかしら?」
まだまだ続き、この時とばかりにお小言は続く・・
大人になってから、人に怒られるなんて事はそうあるものではない
最初は
「すみません。気をつけます。その通りです…」
と謝っていた私だったが、なんだか情けなくなってきて、悔し涙が出てきてしまった
その日は、一日落ち込んで、誰の顔を見ても上手に笑うことができなかった
そんなときに限って、大事な書類にコーヒーはこぼすし、一度断られたお客様に間違えて電話をしてしまい、
「もう、よそで決まったといいましたよっ!」
と電話口で思いっきり怒鳴られてしまった
・・・もう辞めたいよ・・
私、この仕事向いてないのかも…?
もう帰りたい・・・
気を取り直して、郵便局に切手を買いに行った
「Nさん、元気で頑張っていますか?私は元気ではありません!」
思い切って、こちらからメールをした
「どした?」
すぐに返事があった
なんだか泣きそうになってしまった
私は彼の「どした?」…が大好きだった
なんて暖かい言葉なんだろう…
「もう、大丈夫!元気になったよ」
「さては、誰かにいじめられたな~!○○所長でしょ?」
「違う、違う!もういいってば」
「今、目の前にお客さんがいるんだ!だから帰りにまたメールしてよ。」
なんだか・・・もう、すっかり元気だった
嬉しいな!すぐに返事をくれたんだ!
私は大人だもん!
いつまでもメソメソしてなんていられない
すっかり気持ちを入れ替えて、午後からはバリバリと仕事をした
みんなと冗談を言ったり、先ほどの上司のお手伝いも進んでやった
やっと定時になり、お客さんのない人からみんな帰り仕度を始めた
本当はとても、とても、とても疲れていた
でも、明るく笑顔で
「今朝は、皆さん申し訳ありませんでした~!おつかれさまで~す!お先に失礼しま~す」
と元気に笑って販売センターを後にした
電車に乗ったとき、ふと昼間の彼の言葉を思い出し…
「今、電車に乗りました~お昼はありがとうね」
とメールをした
「おつかれさま~!○△駅で一瞬おりて下さい」
??
ま、通り道だから、いっか!
電車は彼の販売センターのある駅に近づいた
お化粧を直しもしてなかったし、髪もボサボサ・・・
ま、いっか!
ホームに降りてキョロキョロしていると、彼が走ってきた
コートも着ずに、手には定期だけを持っている
私は、嬉しさと安心感と緊張が一気にほぐれて、上手に笑えない・・
疲れ果てた私はきっと「小泣きじじい」のような顔だったと思う
「わざわざありがとう…あの、もう別に…
彼は、駅のホームでいきなり私を抱きしめた
まるで、幼稚な純愛小説の一説のようで、あまりにも安っぽいドラマのような展開だけど…、本当に、夕方の込み合うホームで、彼は私を抱きしめたのでした…
耳元ではっきりした声で、彼が言った
「そんなに頑張らなくてもいいよ。」
冷たく冷え切ったシャツと彼が言ったその言葉を、私は今も忘れない
・・・つづく
ふと、何か気になってシフト表を見てみると、
「あ!!!間違った、今日はあちらの物件だった!」
・・・あわてて、走って駅に戻り電車に乗り換えたが、もうすっかり遅刻だ!
朝礼はとっくに終わり、業務連絡も終わり、もうすっかりみんな仕事に取り組んでいる
言い訳をする私に、上司の女性が呼んだ
「赤羽さん、仕事に対する意識が低いんじゃないの?兼務の人はたくさんいますが、みんなきちんと間違えずに来ていますよ。先日も住宅ローンの変更部分の説明もきちんと覚えていなかったし、接客もちょっと無駄な私語が多いのではないかしら?」
まだまだ続き、この時とばかりにお小言は続く・・
大人になってから、人に怒られるなんて事はそうあるものではない
最初は
「すみません。気をつけます。その通りです…」
と謝っていた私だったが、なんだか情けなくなってきて、悔し涙が出てきてしまった
その日は、一日落ち込んで、誰の顔を見ても上手に笑うことができなかった
そんなときに限って、大事な書類にコーヒーはこぼすし、一度断られたお客様に間違えて電話をしてしまい、
「もう、よそで決まったといいましたよっ!」
と電話口で思いっきり怒鳴られてしまった
・・・もう辞めたいよ・・
私、この仕事向いてないのかも…?
もう帰りたい・・・
気を取り直して、郵便局に切手を買いに行った
「Nさん、元気で頑張っていますか?私は元気ではありません!」
思い切って、こちらからメールをした
「どした?」
すぐに返事があった
なんだか泣きそうになってしまった
私は彼の「どした?」…が大好きだった
なんて暖かい言葉なんだろう…
「もう、大丈夫!元気になったよ」
「さては、誰かにいじめられたな~!○○所長でしょ?」
「違う、違う!もういいってば」
「今、目の前にお客さんがいるんだ!だから帰りにまたメールしてよ。」
なんだか・・・もう、すっかり元気だった
嬉しいな!すぐに返事をくれたんだ!
私は大人だもん!
いつまでもメソメソしてなんていられない
すっかり気持ちを入れ替えて、午後からはバリバリと仕事をした
みんなと冗談を言ったり、先ほどの上司のお手伝いも進んでやった
やっと定時になり、お客さんのない人からみんな帰り仕度を始めた
本当はとても、とても、とても疲れていた
でも、明るく笑顔で
「今朝は、皆さん申し訳ありませんでした~!おつかれさまで~す!お先に失礼しま~す」
と元気に笑って販売センターを後にした
電車に乗ったとき、ふと昼間の彼の言葉を思い出し…
「今、電車に乗りました~お昼はありがとうね」
とメールをした
「おつかれさま~!○△駅で一瞬おりて下さい」
??
ま、通り道だから、いっか!
電車は彼の販売センターのある駅に近づいた
お化粧を直しもしてなかったし、髪もボサボサ・・・
ま、いっか!
ホームに降りてキョロキョロしていると、彼が走ってきた
コートも着ずに、手には定期だけを持っている
私は、嬉しさと安心感と緊張が一気にほぐれて、上手に笑えない・・
疲れ果てた私はきっと「小泣きじじい」のような顔だったと思う
「わざわざありがとう…あの、もう別に…
彼は、駅のホームでいきなり私を抱きしめた
まるで、幼稚な純愛小説の一説のようで、あまりにも安っぽいドラマのような展開だけど…、本当に、夕方の込み合うホームで、彼は私を抱きしめたのでした…
耳元ではっきりした声で、彼が言った
「そんなに頑張らなくてもいいよ。」
冷たく冷え切ったシャツと彼が言ったその言葉を、私は今も忘れない
・・・つづく
いい人ねぇ~…
頑張らなくていいよ…と、きたか!
私ならイク。彼と!どこにでも!
アカバネーゼさんは、ますます綺麗になれたでしょ?
朝、早いですね~
いえいえ!本当に仕事帰りのお化粧が剥げた泣き笑い顔は、間違いなく「小泣きじじい」です
せめて、砂かけばばあだったらよかったんですが・・・
ちょっと「奥様劇場」的な展開になってきてしまいましたでしょ?
ではアカバネーゼ、今からお仕事頑張りま~す!
アカバネーゼさん。
お久しぶりに、おじゃまして
またまたまとめ読みしてしまいました。
クリスマスのところでは、
彼がかわいそうで泣きましたよ…。
でも、お正月のメールまでの間、
彼もじっくり考えて、その分、きっと大人に
成長されたのでしょうね…。
お互いがそれぞれに成長できる、とってもステキな関係ですね。
我が家はこの春、ややローカルな地域の一戸建てから(赤羽に近かった)、都心のマンションに引っ越してきました。
部屋数がグッと減ったので、仕方なくデスクトップは夫と共用。
アカバネーゼさんの展開がいい感じになってきたので、仕方なくお気に入りから消しました。
実は、私も少し前にひとつ恋をして、それが夫にばれたことがありまして、なんとなくナーバスになりまして…。
でも、その都度、検索して読ませていただきますからねぇー!
ここに来るのは初めてですが、1月にボロボロになった私に“区切り”をつけて下さったのがアカバネーゼさんのブログでした。
お昼休みに制服で出かけた彼女と私は、同じ立場だったのです。アカバネーゼさんに謝りながら、ずっと応援してきました。毎日毎日ずっとです。決して、傷つけるつもりではなかったのですが…。ステキに輝いてくださって本当に嬉しいです。
アカバネーゼさん、彼氏と手を取り合って走るにしても、旦那さんを誰よりも幸せにするにしても、女は輝きが大切だと思います。ステキに輝いていらっしゃる。素直だし…。
3月にデビューしたアカバネーゼさん・・・
あんなにたくさんの記事の中で私たちのブログは同じ日に上下に並んだご縁でした。神様が見せてくれた彼の家庭だと思いました。あれから、私は、少しお休みをいただきました。3月4月5月、ここで元気を頂いたり、泣かせられたりと…。今、やっと、書き出しました。よろしかったら遊びにいらしてくださいな。アカバネーゼさんがくださったパワーが源になっています。
今なら、コメントを入れても許してくださるのではないかと思って書きました。これからも、ずっと輝きを楽しみにしていますからね。
はい、たまにお休みしながらですが、コツコツと更新を続けています
不思議なもので、仕事の後、パソコンに向かってから、一日分を一気に書くのですが、本当にいろんな事が昨日のことのように、思い出されます
自分に起こった事を振り返りながら、少しずつ自分の心の中を整理していってる感じです
「風水」の本で、「ガラクタ捨てれば未来が見える」…だったかな?・・みたいな本があるのですが、結局、過去も消化しないまま、溜め込んだままでは未来が見えないのではないかと思うのです
ですから、思い出すのも嫌だったことも嬉しいことも自分に正直に向き合うと、また新しい未来が開けてくるような気がするのです
あんあんさんは、恋をした後、何か変わりましたか?
ご夫婦との関係はいかがですか?
お越しいただいてとても感激しております
まるで、主人の彼女とお話ができたみたいな気持ちです
とても嬉しいです
あの時、とても意地悪な気持ちで彼女を呼び出してしまいました
怖かったでしょうね?
「妻」がどんなに偉いのでしょう?
たまたま、彼女より少し早く主人と知り合っただけなのに…
もちろん道徳や倫理的な立場はあります
でも、妻がそれだけ主人を大切に愛していたのかどうか…それは今でも疑問です
たぶん「妻」としての、プライド部分が許せないだけなんでしょうね
バランスを失い、子供を傷つけてしまったのは母親として失格
どんなことをしても、毅然とした態度で子供だけは守ってあげなくてはならないのに、私は自分のことで精一杯でした
だから、今は何よりも大切に愛しています
主人と私が出逢わなければ生まれてこなかった可愛い子供ですから…
自分が恋をして、初めて知りました
もしかしたら、彼女は誰よりも大切に主人を愛してくれた人だったかもしれません
私はいつもどこか心の中で、彼女の幸せを祈っていました
人の家庭を面白半分に壊してしまう「不倫」もあるかもしれません
でも、私は彼女は、本当に主人を愛していたと、今も信じています
あの時、彼女にたくさん愛情をもらったから、だから、主人は今も家族のために頑張ってくれているのだと思っています
ayakoさん、幸せになってくださいね
仕事に対してどこか抜けてんじゃないの?
ああ、恋愛で癒されて楽しそうだね。
自分で向いていないとか拒否する考えがでたなら向いてないね。
その時点で辞めたほうがいい。
自分で気合入れてなにくそって思わないようじゃだめだね。
まあ、がんばって。
本当に自分は甘い…と今でも情けなくなってしまいます
どんな時でも「揺るがない自分」というものにまだ自信がもてません
「これでは、だめだ」
「もう、無理かも」
「向いてないかも…」
「もう嫌だ」
どんなに順調でも、どんなに実績を上げても、それでも、いつもこの気持ちがどこかに潜んでいます
本当に根本的に甘い自分が情けないです
今も、その自分と戦っています
もう大丈夫!という時が来たら、もうその時は成長が終わってしまうのかな?